この腐り目に祝福を!   作:クロスケZ

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1-3 3つの選択肢

ひとしきり泣いた俺は、女神さま、いや、美少女に抱きしめて貰っていたことを思い出したが、少し恥ずかしかったが気持ちは楽になった。

それと、後半になっていくにつれてエリス様の胸が硬い事には気づいたが触れないでおこう。

 

「ありがとうございます。」

 

「いえいえ、私もこういうことは初めてでしたので、うまく出来ましたか?」

 

エリス様は、もじもじしながら両手の人差し指を合わせていた。

なに、この天使!いや、女神様!めちゃくちゃ可愛いんですけど!小町、戸塚の上位互換か!

 

「大丈夫です、大分気持ちも楽になりました。」

 

「良かった!」

 

「エリス様、結婚してください!」

 

「えっ!?」

 

「はっ!?今の違います!」

 

いや、だってあんな眩しい笑顔を向けられたらねぇ。分かるでしょ、みんな?

むしろ俺みたいな訓練されたボッチですら、これだよ。訓練されてない奴らだったら理性ぶっ飛んで何をやらかすか。ふぅ…。

 

「ごほん!えっと、比企谷八幡さん。これからあなたに3つの内1つを選んでもらいます。」

 

「なんの3つですか?」

 

「これからの事です。1つ目は、もう1度赤ん坊になって人生をやり直すか。2つ目は、天国に行って何事もなく日々を過ごす。 「2つ目でお願いします。」えっ!?ちょっと待ってくださいよ!」

 

えっ?なんで、片方地獄でもう片方が天国なんだよ?そんなの天国選ぶでしょ。

 

「まだ3つ目を言う前に、決めないで下さい!」

 

声を荒らげて怒っているのはわかるが、何故だろ。とてもSなとこを刺激される。とても弄り倒したいけど、グッと抑えなければ。

 

「えっと、最後の3つ目はなんですか?」

 

「もう!3つ目は、記憶を保持した状態で異世界に飛んでもらいます。そこで、魔王を倒して平和な世界にして欲しいんです。今現在、その世界では魔王軍により人々が減らされてしまっているのです。本来なら殺された方々は、もう1度その世界で転生するですが、そちらの世界で殺された人々は、1度殺されたのに、なんでもう1度同じ場所に行かなくてならないのかと言って転生を拒んでしまいます。」

 

あー、なるほど。それは、誰も殺された場所に帰りたがらないよな。まして、転生をする度に状況が悪化しているなら尚更。

 

「なので、若くして亡くなった方の肉体と記憶を保持した状態でそちらの世界に送り出しているのです。」

「それは能力が平均より下の人は、その世界で生き残るのは難しいんではないんですか。」

 

「本来なら生き残るのも大変ですが、こちらから1つ固有スキルや神器などを使えるようにしております。」

 

言わばチート能力をもって、俺TUEEEEをして行くわけだな。だが、腑に落ちない。

 

「その固有スキルとか持った人達は、既に送られているはずなのに魔王は倒せていないんですか。」

 

エリス様は、ちょっと困った様子で目をそらした。

 

「えっと……あちらの世界の暮らしが楽しくなってしまい、わざわざ危険を犯す必要がないという人達が多くて……」

 

あっ、これダメなやつだ。


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