よろしくお願いします!
今日は1人で''クウガ''のスキルの確認の為、討伐クエストを受けていた。
何故こうなったかというと…。
前回のゾンビメーカーの討伐クエストの失敗をした事で、周りの冒険者にバカにされていた。
その時に、戦士風の格好したダストって奴に挑発紛いな事をされて、カズマはキレたんだ。
えぇ、まぁ……キレた理由は、ダストの「良い女を集めたからって、ハーレム気取ってんじゃねぇよ。しかも、上級職の姉ちゃん達におんぶにだっこで楽しんで、苦労知らずがよろしいこって!なぁ、俺と代わってくれよ~」の一言が引き金になった。
その一言に対してカズマは、「おい!良い女がどこいるんだよ!!!あぁ?苦労も知らず!!だったら、代わってやるよ!」とキレたのだ。
俺のほうが苦労している気がするが、この際どうでもいい。
てか、カズマが相手側が謝るくらい気迫出してキレるとはな。
そんなこんなで、1日だけカズマとダストがパーティを交換したのだ。
俺に関しては、カズマがハチマンがいると俺達の苦労がアイツに分からないから、今回は別行動してくれという事だ。
考えてみれば……この世界に来てから、1人で行動っていうのは久々な感じがする。
ちょっと、寂しいとか思ってないんだからね!むしろ、本来の俺に戻った感じなだけなんだから!
さて、どうしたものか。
討伐クエストの内容も、洞窟に住み着いたモンスターの確認・討伐だ。
ルナさんからは適正レベルという話しだから大丈夫だろ。
「あれ~?ハチマンさんじゃん!」
声の方向を向くと、クリスさんが居た。
「ねぇねぇ、どうしたの?他の皆と一緒じゃないの?」
「あー、あいつらなら別行動ですよ。」
「ふぅーん…。…って、事はハチマンさんだけって事か……。ぬふふ……。」
何かボソボソ言った後に、クリスさんは何か企んでいる素振り見せた。
嫌だなぁ…、またパンツ盗られそうだ。
「んじゃ、ハチマンさんのクエスト一緒に言ってもいいかい?あたしも、今暇だからさ!」
「えっと……まぁ、いいですけど。」
「やったー!」
クリスさんは、その場でぴょんぴょん跳ねていた。
アクアやダクネスと違い跳ねても、胸は跳ねなっ……!?
ナイフが俺の顔横を掠めた。
「ねぇ、今さぁ?変な事考えなかった?」
「な、なんにも考えておりません!本当です!」
俺の顔を覗きこむ様な感じで「本当に?」と言ってきた。怖い!めっちゃ怖いですけど!
小町ちゃん、助けて!
「本当、本当です!」
「なら、いいけど!じゃあ、クエストに向かいながら内容教えてね~。」
「あ、あぁ。分かりました。」
ふぅ…助かったみたいだ。クリスさんの前で、胸の事を考えるのは辞めておこう。
次、何されるかわからん。
――――――――――――――――――――――――――――
「あはは……、なるほどね。そんな事があったんだ。それにしても、君たちは面白いね~。」
カズマがキレた内容を話しをしたら、クリスさんは腹を抱えて笑った。
「あいつらと居ると苦労はするが、楽しいこと多いですよ。」
「うん?ハチマンさん。」
クリスさんは、急に立ち止まった。
あん?どうしたんだ。敵か?
「ねぇ…なんで急に敬語なの?」
「はい?」
神妙な顔しているから、敵かと思って身構えていたら斜め上の事を言われた。
なんで敬語?それは……。
「クリスさんの正体がエリスさまですから。」
「むぅ…!今は、エリスじゃなくてクリスなの!まったく、君は……。」
クリスさんは、頬膨らましながら顔を横に背けた。
えっ?何?俺が悪いの?
「えっと…どうすればいいですか?」
「君自身で考えなさい!フンっ!」
この後、俺は洞窟に取るまで頭にハテナマークを浮べながらクリスさんの機嫌をとっていた。