リクエストありがとうございます。
メルトリリスのリクエストが来ていたので前々からやりたかったネタに色々織り交ぜて書かせていただきます。
※人理修復後のネタバレを微力ながら含みますのでしていない方はuターン推奨
〜ゆるやかな日常 ショートver.
12月25日…クリスマスプレゼントを配り終わった後…
「ありがとう、感謝する。マスター」
「いや、礼を言うのはこっちの方だ。アルテラ、お前が来てくれなかったら冥界下りは成功しなかった」
「マスター、お前にもプレゼントを…しまった。プレゼントがもうない…」
「そっか。ならいいよ。気持ちだけでも嬉しいからさ」
「待ってくれ、マスター。プレゼントなら…ある…」
「え?だってプレゼントはないって…」
「私が…プレゼントだ。私の全てをマスターに…好きにして欲しい」
〜
「って、感じの薄い本を考えているんだけどどうかな?」
「アルテラサンタに今すぐ謝ってこい」
〜本編スタート!
最近メルトリリスと契約を結ぶことに成功したのだが…彼女について気になることがある。
「…そういやメルトの神経障害ってかなりのものなのか?」
神経障害。パッションリップの過敏感覚と対を成している体質。
食事もいつも俺が食べさせているが…果たしてそこまでのものだろうか。
「えぇ、感じないわ。特に手先が不便ね。ガレージキットを作るのにも一苦労よ」
「そこまでのものなのか。…実際に触ってみたいんだが、ちょっとだけいいか?」
「…全く、そんなサーヴァントと触れ合いたいだなんて…物好きなマスターね。いいわよ。変な場所触ったら承知しないけど」
まずは手に触れる。それだけで俺にはメルトの温かいぬくもりが感じられるが…
「えいえいっ! 感じた?」
「感じないわ」
じゃあ、ちょっと握手でもしてみよう。
「えいえいっ! 感じた?」
「感じないわ」
マジか…そりゃガレージキットとかにも影響出るわけだな。じゃあ、もうちょいランク上のやつをやるしかないな。
「…ハグしてもいいか?」
「…いいわ。来なさい」
え?いいの?
「あまりに急すぎやしないか?いくら俺とお前が密度濃い時間を過ごしたとしてもだな…」
「マスターが先に言ったくせに…ほら」
「え?嘘…待ー」
ボスッ
「痛っ…え?えぇっ!?」
メルトに押し倒されていた。メルトが吐息すら聞こえる距離まで接近してきている。
「快楽のアルターエゴを本気にさせたこと。後悔させてあげる」
「れ、令呪をー」
以って命ずる。と言い切る前に口に人差し指を当てられた。
「無粋な真似はさせないわ」
「っー!!」
「上着1枚すら邪魔ね…脱ぎなさい。直接肌で触れ合えば私も少しはマスターのことを感じることが出来るし」
誰がそんな濃厚な絡み合いを求めた!?諸々の過程飛ばしすぎだろ!いきなりすぎやしないか!?
「マスター!来たわよ」
その声はメイヴ!助かった!助けを求めるしかない!
ライダー助けー
「…ふふっ、お邪魔したわ」
おい、コラ!メイヴ!『あら、マスターもちょっとは成長したわね』とでも言いたげな顔で帰るんじゃねぇ!あとロックかけろ!!
「さぁ、私に身を委ねて…」
くっ、遂に上着まで…
「ははっ、女にマウントを取られ続けるってのはちょっと嫌かなぁ」
精一杯の虚勢も無意味だ。こうなったメルトリリスはもう誰にも止められない。わずかな期間だが、こいつのことは昔狙った時に沢山調べたこともあるからよく知っている。
「マスター、いっぱい感じさせて…」
…もう俺も覚悟決めるか。
「今回はお前の勝ー」
「メルトリリスさんがいないんですか?」
「あぁ!あいつは機嫌損ねたら何しでかすか分かったもんじゃねぇから様子を見ていたが…全く、何でマスターの周りにいるやつらは一癖も二癖もあるようなやつらばっかなんですかねぇ!?」
「メルトリリスさんの場所に心当たりはありますか?」
「メディアややつの部屋にはいなかった!ならいるとしたらマスターの部屋しか考えられねぇ!開けるぞ!」
ん?その声はロビン!助けー
『…』
マシュ、何でお前までここに?
「先、輩…?」
「いや、これは…その…」
「あら、マシュ。これはお互いを肌で感じ合っていただけよ」
メルトリリス!?それは齟齬を生むというか…
「やっぱり…そうですよね。先輩を好きなサーヴァントは沢山いますし…失礼しました…」
「マ、マシュ!?待てー」
〜
「メルト。ちとやりすぎだったんじゃないか?」
「別に私だけのせいではないでしょう?」
「あぁ。焚きつけた俺も悪かったが…」
「あと…マスターは最近マシュに冷たいんじゃないか?」
え?俺がマシュに冷たい?
「オタク、昔はもっとよくマシュのことを頼っていなかったか?」
「いや、あん時のマシュはデミ・サーヴァントだったが、今は普通の女の子。そしてかつてはマシュに負担をかけすぎていたし…」
「デミ・サーヴァント?」
ん、そういや人理修復以降に来たサーヴァントはマシュが戦えることを知らないやつが大半だったな。
「説明すると長いが、要約するとマシュに戦えた時期があったんだ」
「ふーん、そうなのね」
「…で、マスター。アンタはマシュが戦えなくなってから…マシュと距離をとりすぎてないか?」
「距離をとりすぎている?」
「あぁ。前と比べて明らかにマシュと一緒にいる時間が減っている。そしてどこか他人行儀に見える」
一緒にいる時間…は確かに減ったな。昔は今ほど大量にサーヴァントが中々来なかったし。メイヴが来た辺りからかな。ガンガン高レアサーヴァントが当たるようになったのは。
「確かにマスターは新しく来たサーヴァント一人一人としっかりコミュニケーションを取って、大切にしている。そいつと仲良く出来そうなサーヴァントを探して、新参者がいち早くカルデアに馴染めるよう奮闘する。それはみんな良く思っている。だが…」
「頼れるサーヴァントやマスターと趣味を共有できるサーヴァントがかなり増えた。そしてマシュを頼る機会が減った。ショックだったんじゃないか?マシュにとって先輩であるマスターに頼られることは嬉しいことみたいだしな」
「頼れる上に趣味も共有できる。私はまさにその両方ね」
「あぁ、お前にはよく助けられているし、同じフィギュア好きとしてお前といると楽しいよ」
メルトの話は一旦置くとして…かつての俺はマシュに頼りすぎていた。だから今は…最初と比べてちょっとくらいは成長したからあいつに負担をかけすぎないように。マシュには俺のことは気にせず、普通の女の子として生活して欲しい。と、考えていたが…それが逆効果だったのか。
「まっ、大変だろうがマシュのことも気にかけてやってくれ。あいつのことだ。私情となるとマスターみたくストレートにあんま言えないだろうし」
「すまんな、ロビンフッド。助かるよ」
これからは…マシュのこと。もうちょっと見ておかないとな。
〜
「マシュ!」
「先輩?どうしましたか?」
「なぁ、マシュ。俺と久々に夕食食べー」
「ますたぁ!夕食なら是非ご一緒させてください!」
「お館様。それなら拙者も」
「主人殿。牛若と食べませんか?」
「タマモ〜、久々にマスターとお食事がしたいなぁ…なーんて」
…しまった。そういやつい最近までずっとメルトリリスと一緒に食べていて、他のサーヴァントとの食事を疎かにしていたなぁ…
「いや、すまん!今日はちょっと席を外してくれなー」
「せ、先輩は…皆さんとお食事なさってはどうです?私はまだやる事がありますので…」
かつてのマシュなら私も一緒に行くだとか言って、とっかかってくることも考えられたのに…俺とマシュに出来てしまった溝は想像以上の深さだ。
「はぁ…一体どうするべきなんだろうなぁ」
すみません。メルトリリスでネタを書いていたらいつのまにかロビンフッドもメインに書いてました。
男サーヴァントの中では結構お気に入りですw
次回は…リクエストにあがった玉藻一族をネタに考えてみます!それでは!