我がカルデアのゆるやかな日常   作:100¥ライター

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今までのあらすじ

メイヴがやってきた際、マスターはマシュからメイヴと肉体関係を持っていると疑われ、まさかの展開に!

マスターは自分の無罪を晴らすため、メイヴ・エジソン・ティテュバに助けを求めた。

今こそ無罪を勝ち取らなくては!!


総合評価200超えありがとうございます。これからも皆様により面白い作品を提供できるよう頑張ります!


逆転痴女裁判! 前編!!

【12月9日 午前10時 カルデア裁判所 法廷】

 

ざわざわ…

 

 

無論、ここは正式な裁判所ではない。サーヴァント達の間で揉め事があった場合に使われる場であり、決してこんなことに使っていいことではないと思う。

 

 

カンカン!

 

 

「さぁ、これより…我がカルデアのマスターの法廷を開廷しようではないか!」

 

 

ダヴィンチちゃん…もしかして意外と楽しんでないか?

 

 

「検察側、準備できています」

 

 

「弁護側、我々も準備できているぞ!」

 

 

「先輩は…ティ、ティテュバさんも味方に…?」

 

 

ふん、驚いたか?さぁ、マシュ。どっからでもかかってこい。

 

 

「では、まず今回の論点を明らかにしようではないか」

 

 

『異議あり!』

 

 

「い、いきなり誰だい?」

 

 

「裁判と聞き、やって来ました!これだけは一度だけ言ってみたくて…」

 

 

なぁ、邪ンタ。ここはいつから子連れで遊びに来れるテーマパークと化したんだ?逆転裁判は確かに好きだが、扱う内容的にも退場してくれ。

 

 

 

 

「はい。それでは私から。お願いします。せ、先生…」

 

 

「ふっ、任せな。世界の抑止力として…マスターは許しておけねぇ。行くぞ、助手君」

 

 

「全く…助手呼びわりはやめてよ。いつからそんな身分になったの?まぁ、マスターを止めようって気持ちは一緒だけどさぁ」

 

 

黒いスーツにサングラスとマフィアを思わせるような格好で登場したサーヴァント。しかし、どっかで見たことあるようなガッチリとした体型のサーヴァントだ。もう一人はそいつと比べると随分華奢だな。髪はポニテに縛ってあって…そしてお前もスーツにサングラスか。

 

 

「さぁ、マスター!!そろそろてめぇの横暴が許されるのもそこまでだぞ!!」

 

 

「黒ひげじゃねぇかぁぁぁぁ!!何が抑止力だよ!カッコつけた言葉並べてるけどそれ結局ただのリア充爆殺隊だろ!?リア充と少子化改善の抑止力ってか!?ふざけんなよ!」

 

 

「ふざけんな?それは拙者のセリフでござる!!メイヴ氏にも屈しないこっち側の人間だと思っていた拙者が愚かだったでござるよ!!

結局メイヴ氏とできてんじゃねーか!コラァ!!」

 

 

「そして隣にいんのは刑部姫か!?何お前そっち側なんだよ!」

 

 

「ふふっ、姫はバッチリ分かってんだからね!まーちゃんがメイヴちゃんの影響かは知らないけど、カルデアの女の子達でハーレムを作ろうと目論んでいることがね!アビーちゃんはその布石でしょ!?」

 

 

「いや、待って!?待って待って!アビーはさすがに範囲外だろ!百歩譲って仮にハーレムを作るとしてもだな!そこに幼女を入れる常識がないマスターがいるかっての!!それでロリコン扱いとか名誉毀損だ、今からお前を訴えてやる!!」

 

 

幼女は触れられざる光輝であり、神聖な存在だ。そんなやつに手を出していいわけがない。

 

 

「アビーはともかく…こっちにはハーレム作りを目論んでいる明確な証拠があるんだから!土方歳三ピックアップ!天草ピックアップ!!山の翁ピックアップ!!!男のピックアップは全部ガン無視だったでしょ!!」

 

 

「アサシンはお前と酒呑でこと足りてるし、土方は沖田単独ピックアップを狙うから外したんだよ!天草はその後が怖かったし!」

 

 

それに土方はともかく、山の翁ピックアップは特に保険が美味くなかったからね。しょうがないね。

 

 

「どーせ強欲に石を貯めてエレちゃんも狙ってるんでしょ!?あの子多分チョロインだからちょこっとちょろまかしてハーレムに加えるために!!」

 

 

「普通にお友達になりたいからってのと!いい加減三騎士・四騎士の格差問題を是正したいって理由でカルデアに呼んじゃいけないのか!?」

 

 

星5ランサー。そして全体バスター宝具。これだけで水着頼光とも差別化されている。性能だけで引いても十分だろう。なのに何故ボロクソ言われなきゃいけないんだ。

 

 

 

「それじゃあ、この前キャスターが十分足りているくせに我がカルデアへオケアノスのキャスターを呼ぶため、十連回したのはどこの誰だっけ!?」

 

 

カンカンカン!!

 

 

「静粛に!静粛にしたまえ」

 

 

いけないいけない。ついテンション上がりすぎた。売り言葉に買い言葉だな。

 

 

「被告も検事も!口を慎むように」

 

 

「はい…すみません」

 

 

「だが、図らずして今回の論点が明らかになった。こんな事で裁判だなんて本当にいいのかと思うけれど…」

 

 

そうだよ。全く…俺が誰とイチャイチャしようと…っていうか仮に肉体関係持ったとしても別に関係なー

 

 

「ありですよ。ダヴィンチちゃん」

 

 

「いや、しかし…」

 

 

「ありです」

 

 

ゴリ押ししやがった…もしかしてこいつは今までの後輩ではない…?

 

 

「…そ、そうかい。では、話を続けよう」

 

 

「女王メイヴと肉体関係を持った。それは本当かい?」

 

 

「噂を鵜呑みにされては困ります。そのような事は一切ありません」

 

 

全く…今回の事件はお互い核心を突く証拠は一切ないはずだ。結局何を以って終わらせるんだ?

 

 

「みなさん、裁判なんかやめませんかぁ?」

 

 

あっ、裁判なんかやめようってもしかして…いや、この状況なら普通に出てくるか。俺の考えすぎだな。過激派語録警察になって普通の言葉すら語録に変換して狩り始めてはいけないな。

 

 

「裁判長、私は被告人の無罪を晴らす証人として、清姫さんを呼び出してもらうことを希望しま〜す」

 

 

ん?一体何故清姫を?ただ俺に肉体関係を持たせることの賛成派としてか?

 

 

「…いいだろう。今すぐ呼び出しをかけよう」

 

 

 

 

「まずは名前と職ぎょーいや、職業はいい。名前は?」

 

 

「まぁすたぁが濡れ衣を着せられたと聞き、やってきました。ますたぁの妻。清姫です」

 

 

あっ、そういや清姫は嘘を見抜けるからな。つーか、こいつがいりゃおしまいじゃねぇか。あと結婚した覚えないけど。

 

 

「俺はメイヴと肉体関係は一切持っていない。清姫に誓おう」

 

 

よし、これで俺はとりあえず即刻無罪が確定!いやぁ〜あっけなかったな。

 

 

「嘘…ではありませんね。ますたぁは私に嘘をつきませんから当たり前ですけれど。ついでに私との愛も誓ー」

 

 

「さぁ、終わり!閉廷!以上!!みんな解散!!」

 

 

『待った!!』

 

 

「く、黒ひげ?どうしたんだ?いきなり…」

 

 

「実は拙者!マスターがメイヴ氏とキスをしたシーンを撮っていたでござる!!」

 

 

『!?やべぇよやべぇよ…』

 

 

おい、コラ。何ハッタリ抜かしてやがる。あの場はこたつの中だから絶対撮れるわけないだろ。これは俺達の反応で釣るのと周りを味方につける古典的な手だ。引っかかりはしないよ。

 

 

「その証拠が!これでござる!!」

 

 

『結婚したのか 俺以外のヤツと…』

 

 

『結婚して1年…大好きだった彼と再会してしまったあなた』

 

 

『お前と結婚するのは、俺だと思っていた…』

 

 

『今夜は帰したくない…』

 

 

「ちょっと待つでござる!!何じゃこれはぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

ふふ…ふふふふ!!これか!こういうことか!エジソンのやつめ…黒ひげが何をしたかは知らないが、証拠を握られたからそれを偽物にすり替えたな!!

 

 

ナイス!さすがだよエジソン!!さすが訴訟王は汚い。まぁ、強いて言うならすり替えるにしても中身を選んで欲しかったが。

 

 

「何だこれ?ははっ、お前が持ってきたんだろ?それのどこに証拠があるかは知らんが!」

 

 

「えっ、そんなはずは…おっきーが撮ったデータがあったもん。あそこには撮ったデータがあるはずなのに…」

 

 

「言いがかりはよしてください。仮にも裁判なのにそんな証拠もないのにブラフを使うだなどと…」

 

 

『待った!!』

 

 

「…今度はマシュか」

 

 

「それなら…清姫さんの前でもそれを言えますよね?メイヴさんとキスをしていないと」

 

 

「!?それは本当ですか?ますたぁ…」

 

 

くそ!俺は完全にやつにハメられた…!さすが俺の後輩だと褒めてやりたいところだ…清姫というこちらが出した最強の手札を逆手に取ってくるとは…

 

 

何か対抗策は…

 

 

「どうかしましたか?ますたぁ…」

 

 

ん?メイヴが何かサインを出している?あれは…

 

 

腕で丸を作って…潰す? …あ、つまり抱き寄せるってことか。あとは… 右手をゆっくり上げる? そうして顔を前に出して… 口パク…了解。要するに清姫を堕として発言不可能にしちまえと。こんなやり方でいけるとは思わないが…やるだけやるか。

 

 

「清姫!俺、言いたいことがあるんだ」

 

 

「ま、ますたぁ!?どうしましたか?真剣な面持ちで…」

 

 

まずは清姫の両肩を掴んだ。次は抱き寄せて…

 

 

「あ、あの…!ひ、ひ、人前でするだなんて…!ま、ますたぁもな、中々大胆なお方でー」

 

そこからは右手をゆっくりと上げていた…つまりは…

 

 

顎クイというやつではなかろうか。あのクソイケメン野郎でなければ通報待った無しの少女漫画ぐらいにしかない都市伝説的なあれをやれと!?…だが、メイヴがサインしているなら仕方ない。よし、決めた。失敗したらメイヴをとっちめてやる。お前用に昨日集めたランタンや羽を全部他のやつにあげる。

 

 

「あ、あの!ますたぁ…?どうしたのですか?な、何か言ってくれませんか?」

 

 

あとは耳元で囁く!

 

 

「清姫…今は人の目なんて気にすんな。俺だけを見ていてくれ…」

 

 

「えぇ、私は…旦那様だけの清姫です。ます、たぁ…」

 

 

バタッ…

 

 

これで本当に落ちるのかよ。メイヴが少し前言っていたが、清姫は案外受けに回ると弱いタイプなのかもしれない。今回は刑部姫がやってた乙女ゲーであったセリフだが、あんな歯が浮くようなセリフ二度と言いたくないし、顎クイみたいなイケメンの特権技使うのももう嫌だ。

 

 

「すみません。清姫が急に気絶したので真偽が確かめられません」

 

 

勝ったな。いやぁ〜サイコーだわ。メイヴは。すげぇいいよ。本当にサイコーすぎる。

 

 

「くっ…普段の先輩らしくないやり口。恐らくメイヴさんから入れ知恵を…?」

 

 

「だが…そもそも何故そこまでこの案件を気にするんだ?サーヴァントとイチャイチャする行為の何がいけないんだ?」

 

 

とりあえずあとは争いの火種を断ち切っておかないとな。今後またあっても面倒だし

 

 

「そ、それは…先輩の任務に支障が…」

 

 

「もしその行為で任務に支障云々言うならもう少しマイルームでプライバシーが守られるようにしてくれ。アポなし訪問ってレベルじゃないぞ」

 

 

もし劣情を抱いた時やって来た女サーヴァントを襲いたくなるんだよ、勘弁してくれよ。今はある程度割り切れているが。

 

 

「そ、それは善処します…」

 

 

改善されるとは言ってないな。だが、まぁ面倒だからそろそろ妥協点引き出して終わらせようか。ティテュバ、任せたぞ。

 

 

「はぁい、それでは。今回の件はマスターの油断から起きた事件です。ですので…マスターに厳重注意をする。ということで矛を収めていただいてよろしいでしょうか?」

 

 

厳重注意か。無罪ではないが、罰則はほぼないに等しい。十分妥協範囲内だ。

 

 

「わ、分かりました。それならこちらも…」

 

 

「何で気持ちいいことを我慢させなきゃいけないわけ?」

 

 

「…は?」

 

 

我がカルデアの中でも特に手に余る反英雄。そいつの発言がこの戦いを更に泥沼化させた。




エレシュキガルの実装は聞いてないですって!

まさかクリスマスで本当に来るとは…それにバビロニア関連のサーヴァントに特攻!?俺はてっきりアビーも含めた幼女達が楽しくワイワイパーティを楽しむものだと信じて疑わなかったのですが…

おまけにティテュバ再臨だけで杭を沢山使うことも聞いてないのです。

昨日は本当に面食らうことが立て続けに起こりましたw


次回は早くあげられるよう努力します!それでは!

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