こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

66 / 113
 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 優也が祖父にお話(お説教)されました。
「あらすじにもうちょっとやる気だせ!」
 そうですね。では

 (本当に)前回のあらすじ

 夏休みのある日、突然優也の元に1本の電話がかかってきた。
 それは祖父からで、店の手伝いをして欲しいというものだった。

 途中優也が口を滑らせて祖父に対して"くそ爺"や"ロ○コン"、"犯罪者"等と言ってしまう。
「ねぇっ!最後のは言ってないよね!?」

 そんなこんなで祖父宅に着いた優也は祖父にお話(お説教)をされることとなった。
「最近、ここのあらすじふざけすぎじゃないか?」
 それはただの思いつきで前書きでコントみたいにしたら面白いんじゃないかと
「いや、これはもうコント以下のくそだ」

 ……ぐすん……それでは始まります。



 それではどうぞ!


第66話 柴野結羽の憂鬱

side結羽

 

 優也が連れていかれて数分が経過した。

 

 私達は現在、和室に案内されて優也のおばあちゃん?にもてなされていた。

 

 テーブルの上にはせんべいが入ったカゴがど真ん中に堂々と置かれている。

 私しかほとんど手を付けてないけど……

 

 お煎餅って美味しいよね。

 

「ありがとうね。この遠いなか。来てくれて」

 と何度目かわからないその言葉をおばあちゃん?は言ってきた。

 

「いえいえ、俺はじいさんの焼き鳥が食いたかっただけなので」

 そう言えば優也のおじいさんって居酒屋を経営しているらしい。その手伝いなんだね。

 

「優也大丈夫かな?」

 

「大丈夫だ。いつも通り」

 あれでいつも通りなの!?

 

 でも悠真が大丈夫って言うなら大丈夫なんだろう。

 

 襖の奥から「うわぁぁっ!」って言う叫び声が聞こえるけど大丈夫なんだろう。

 ……大丈夫……なんだよね?

 

「そう言えば、柴野さんって政博(まさひろ)君の娘さん?」

 急にそう聞いてきた。

 政博君?よく分からないけど取りあえず

「柴野 政博は私の父です」

 

「おおー。確かに面影あるわね」

 とマジマジとこっちを見てくる優也のおばあちゃん。

 

 お父さんの事を知ってるのかな?

 

「お父さんの事を知ってるんですか?」

 

「知ってるも何も昔はこの辺りに住んでいて瞬君とは仲良くしてもらってたからね」

 へー。この辺りに住んでいたんだ。と言うか瞬君?

 

「瞬君って?」

 

「瞬君はゆうちゃんのお父さん絆成 瞬介(しゅんすけ)。ほらこの人」

 と言って私たちの前に分厚いアルバムを出してきてページを開いて見せてくる。

 

 うわぁー。カッコイイ。落ち着いた雰囲気が乙女心を擽るっていうか。

 今の優也のお父さんの雰囲気じゃないけど確かに面影がある。目とかが特にそっくり。

 

「カッコイイですね」

 

「でしょー?そしてイチオシはこの写真」

 そう言って指を指したのはサッカーのユニフォームを着てシュートを打つ瞬間の写真だった。

 

「昔はエースストライカーだったのよ」

 おばあちゃんは昔に戻ったみたいにはしゃいでいる。いや、精神年齢は見た目相応なのかもしれない。

 

 すると和室の入口の扉が開いた。

「ばあさんや。優也連れて店行ってくるから」

 そう言って優也を引きずって連れていくおじいさん

 

 優也。頑張って……

「やぁーめぇーてぇー!」

「早く歩け」

 

 確かに移動にかなり時間かかったし、そろそろ居酒屋も開店する時間だね。

 

 もしかして優也って無理やりおじいさんに料理の特訓されたの?

 だから料理上手いんだね。

 面倒くさがりなのに料理の練習をしていた事が驚きだったからね

 

「後で食いに行こうぜ」

 とお茶を啜りながらそう呟く悠真。

 

 このお茶、美味しい。そう思いながら優也、大丈夫かな?と考えるのであった。

 


 

「到着!」

 悠真は指を指して大声で言う。やめて恥ずかしい。

 

「じゃあ入ろうか」

 そう言っておばあちゃんが率先して入って行った。それに続いて悠真が入って行く。

 あまり居酒屋というものに入った事が無かったから物珍しさもあってキョロキョロしてしまう。

 今の私、若干挙動不審気味かも。

 

「いらっしゃいませー」

 私達を出迎えたのは制服姿の優也だった。

 

「三名様でよろしいですかどうぞー」

 まるで私達を知らない様な態度で接客してきて、三人でいいとも何も言ってないのに間髪入れずに案内してきた。

 

「ここですご注文はそこのタブレットでお願いしますそれではごゆっくり」

 と全ての文章を繋げて息継ぎしないで言い切った優也は個室の扉を閉めて接客に戻って行った。

 

 その直後店内に「いててて!すみません!痛いです!」と言う叫び声が聞こえてきた。

 多分愛想悪くしたのをバレたのであろう。

 

 そして卵焼きと焼き鳥、悠真はホッケ開き、おばあちゃんは冷麺、私は海鮮サラダを頼んだ。

 

 そしてしばらくすると料理を届けに来たのか店員が来た。

 よく見てみると優也だった。

 そして頭にたんこぶが3つ横に並んでいた。

 

「卵焼き、冷麺、海鮮サラダです。残りの品はもう少しお待ちください。ごゆっくり〜。後、これサービスな」

 とパフェを出してきた。

 

「結羽、こういうの好きだったよな?気にしなくていいから。あと、じいさんには内緒な」

 そう言ってまた優也は戻って行った。

 

 サービスって……多分おじいさんに内緒で作ったんだろう。だって何故かバレたみたいで奥の方からまた叫び声が聞こえてきてるもん。

 

 でも優也の好意に甘えて頂こうかな。

「なんか俺だけ無いんだけど」

 

「日頃の行いだよ」

「なんか結羽さんが辛辣(しんらつ)!?」

 と仰け反って驚く悠真さん。

 

 その後、数分してまた優也が料理を持ってきた。

 

 たんこぶの上にたんこぶがあるんだけど?

「こちら、ホッケ開きと焼き鳥になります。ごゆっくり〜」

 なんか行ったり来たりする度にたんこぶが増えてるな〜

 

 どれだけおじいさんを怒らせるんだろう?

 

「あのくそ爺。料理の腕だけは良いから何も文句言えねぇんだよ。何か弱み握れねぇかな?」

 そうしてまた裏の方に戻って行った。

 

 予言するね。この後優也の叫び声が響き渡る。

「やめて!痛い痛い!」

 ほらね?やっぱり聞こえてきた。

 


 

「美味しかった」

 

「だな。優也のじいさんは料理の鉄人だからな」

 確かになんでも美味しかった。

 

 でも1番美味しいと感じたのはあのパフェだね。すごく美味しくて思い出に残る一品だった。

 

「はぁ……お前ら、こっちにお仕掛けてきやがって」

 先から優也がぶつくさと文句を言っている。

 

「んじゃ。俺は寝るから。明日は早く帰るからな」

 そう言って寝室に向かって行ってしまった。

 

 じゃあ私も寝ようかな?

 

 そんなこんなで今日一日が過ぎていくのだった。




 はい!第66話

 次回は帰るところからです。

 それでは!

 さようなら

優也のヒロインで一番好きなヒロインは?

  • 柴野結羽
  • 星野光
  • 如月咲桜
  • 神乃露木
  • 絆成萌未

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。