こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 今回も挿絵を描きました。あれ?あれって絵って言わないような…まぁ、本編を読めば分かると思います。



 それでは前回のあらすじ

 神乃姉妹と共に昼食を取る事になった優也

 露木に毛嫌いされているような感じがした優也だったが、なんとか打ち解けることに成功した?

 そして夕華はそれに喜ぶ。

 果たしてこれから先、どうなるやら



 それではどうぞ!


第51話 LIFEpart1

side優也

 

 さて、今日も今日とて学校だ。

 

 そしていつもの様に俺の隣には結羽が居た。

 

 だがいつもと違うのは結羽は片耳にイヤホンを挿して音楽を聞いていることだ。

 

「何聞いてんだ?」

 

「LIFEの『変わらない為に』だよ。この間買った曲なんだ」

 そう言えば何曲か買ってたな。

 

 どんな曲なんだろう。ちょっと気になってきたな。よしっ!

 

「ちょっとこっち借りるぞ」

 

「あ!優也」

 

 そして結羽のイヤホンの片方を耳に付ける。

 

 やはりLIFEの特徴の様々な音を出しつつ、ヴォーカルの声も負けちゃいない。

 よくもここまで激しい声でずっと歌い続けられるものだ。一般人の俺だったらすぐ声潰れるぞ。

 

 そして隣を見てみると顔を耳まで赤くした結羽が居た。

 

「どうした?結羽。熱でもあるんじゃ?」

 

「ない」

 

「いやでも…」

 

「ない!」

 

「わ、分かった」

 

 そして歩いていると

 

「わわわー!寝坊したー!」

 寝坊してこの時間か…すごい人も居るもんだ。

 まだ8時10分だぞ?

 

 すると真横を物凄いスピードで走り去っていく人が

 

「リア充が居る!?」

 と叫びながら。

 

 すると豆くらいに小さくなったところでピタッと止まった。

 果たしてあいつは何がしたいのだろうか?

 

「あああぁぁっ!?」

 今度はなんだよ。

 しかし、少しばかり嫌な予感がするのは気の所為だと願いたい。

 

 すると今度はドダダダとこっちに走ってきた。

 

 そしてそのまま通り過ぎる。

 

 するとその顔を見た結羽はピタッと止まって固まってしまった。

 あれっ?この止まるのって流行ってるのか?

 

 そして俺は結羽の前で手をチラつかせる。だが、反応はない。

 こりゃ完全に思考が停止してますな。

 

「行き過ぎたー!」

 今度はまたこっちに来るようです。

 

 そして今度は俺達の目の前で止まった男。

 

 おい、何故そこで止まる。

 

「久しぶりだな!(ゆう)の字。元気してたか?」

 

 は?こいつ何を言ってるんだ?俺の事を優の字なんて呼ぶのは俺の知り合いに一人しか居ないぞ。

 

「あのー。どちら様で…」

 

「はぁっ!?忘れたのか?俺の事を笹沼(ささぬま) 神大(じんだい)

 

「はぁっ!?お前神大なのか!?」

 

 そんな話をしていると横で結羽が我に帰った。

 

「あ、あのー。お二人はどういう関係で?」

 

「しんゆ「ただの知り合いだ」」

 神大に重ねて言った。

 

「全く~つれないなー」

 

「肩を組むな肩を」

 と抵抗するも神大の馬鹿力によって外れない。

 何だこの力は

 

「えぇっー!」

 急に大声を出す結羽に驚く俺と神大。

 

「し、知り合いだったの?」

 

「ん?なんだ。君、俺の事を知ってるのか?」

 とまだ状況を飲み込めてないようだったので説明をする事にした。

 

「こいつ、お前のバンドのLIFEのファンなんだ」

 

 するとキラキラと目を輝かせる神大。

 

「優の字。それは本当か!?」

 そして神大はギターを持っているかの様なポーズを取ってから名乗り始めた。

 

「俺は男子高校生バンド、LIFEのギター兼ボーカル担当の笹沼 神大。よろしくな」

 

 すると結羽は自分のバッグを漁りだした。

 

 そして一枚の色紙を取り出した。

 なんであるんだよ。

 

「あ、あの。サインください」

 

「ん?ああ、良いぞ」

 と言ってサインをスラスラと書いていく神大。

 

「ほらよ」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 これが神大のサインか…

 

 これは筆記体でjindaiと書かれている。

 

「ありがとうございます!」

 と何度も頭を下げる結羽。

 

「いやいや、良いって。それよりも君達、いつまで見せつける気かな?」

 

 ん?見せつける?どういう事だ?

 

 すると結羽から湯気が出始めた。

 

「こここ、これは違うんです!曲を聞いていただけで…。そもそも付き合ってませんし」

 

 結羽がそう言うと神大が耳打ちしてきた。

 

「まだ七海を助けるんだ!って血眼になってるのか?」

 

「いや、今はそれほど執着してねーよ。確かにまだ助けたいという気持ちはあるけど、今はあいつの分まで今を楽しんで土産話しを血眼になって作ってるって感じだな」

 

「相変わらずのシスコンっぷりで結構」

 

「だからシスコンじゃねーっての」

 

 そこまで話すと神大が離れていった。

 

「とまぁ優の字、感動の再会を果たした訳だが、今はあまり時間が無い。放課後どうだ?」

 

「あ、俺勉強をしなくちゃー」

 と通り過ぎようとすると襟をガシッと掴まれて、元の位置に戻される。

 

「どうだ?(威圧)」

 とうとう威圧してきたよこの人怖い。

 

 でもまぁ行ってもいいかな?どうせ用事もないし。

 

「はぁ…分かりましたよ。で、どこに行くんだ?」

 

「そうだな…んじゃ勇名高近くの喫茶店で待ち合わせはどうだ?」

 

「分かった」

 

「それと()の字、(らい)の字、()の字には俺が言っとくから」

 

 あいつらも来るのか。LIFE全員集合だな。

 

「分かった。悠真には俺が…」

 

「え!?(はる)の字の連絡、出来るのか!?」

 

「ああ、まぁな」

 

「よし、じゃあそんなもんで…」

 

 そこまで言ったところで結羽の方を見た。

 

「所で君も来るか?」

 

「え!?良いんですか?」

 

「優の字と仲良さそうだからな」

 

 するとキラキラと目を輝かせる結羽

 

「喜んで行かせていただきます」

 

「分かった。んじゃまた後でな」

 

 そして走っていってしまった。

 

 はぁ…どうしてこうなった。

 

 まぁ面倒臭いけど(にな)った仕事はちゃんとやらないとな。

 

 ちゃんと伝えておくか。

 

 その後、イヤホンを外し忘れたまま、下駄箱も近かったので外れずに一緒に歩いて行ったら一つのイヤホンを付けている俺と結羽を見た奴らに弄られたのはまた別のお話。




 はい!第51話終了

 今回はLIFEのギターとボーカル担当の神大が出ましたね。

 あのサインは酷すぎる。

 我ながら書いてて下手くそやなこいつって思ってました。

 それでは!

 さようなら

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