こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 優也の周りに新たな変人、新藤 京哉が現れる。

 イケメンをライバル扱いする変人だ。

 


第48話 昔を思う

side優也

 

「終わり!」

 やっと数学のテストが終わった。

 

 この点数でクラス分けをするらしい。

 

 そしてその点数は次の数学で発表される。

 

 平均点の上か下かだ。

 

 そしてテストが回収されたあと結羽の方を見てみるとダラーンと机に倒れ込んでいる。

 

 可哀想になってくるな。

 

 ちなみに道明寺もそこそこ点数は取れる。真ん中くらいだ。白井さんが教えてるからだ。

 

「それじゃHR始めるぞー」

 

 うちの担任、今倉先生は数学の担任だ。

 

 その為、今の時間は数学だったからそのままHRに移れる。

 

 そしてHRが終わる。

 

 そして教室を出ようとすると結羽に声をかけられた。

「優也。一緒に帰ろう?」

 

「ああ、分かった」

 

 そして一緒に廊下を歩いて校門を出る。

 

 校門の前には以前見たことがあるような気がする女の子が居た。

 

 誰だっけ?

 

 と、考える。

 

「でね。…って聞いてる?優也」

 

「ああ、聞いてる聞いてる。確か、お前の父ちゃんは超能力者として各国を渡り歩いているって言う話だったよな?」

 

「どういう世界観!?なんでそうなったの!?やっぱり聞いてなかったんじゃん…」

 

 確かに結羽の言う通りだ。

 

 俺はぼんやりして聞いていなかった。だからちょっとしたボケをしたんだが、なんともまぁ適切なツッコミをありがとう。

 

「で、どんな話だったっけ?」

 

「もう!今週末、何か予定ある?」

 

「ああ、忙しいね。勉強しなきゃいけないんだからな」

 

「じゃあ暇なんだね。買い物に付き合って欲しいけど良い?」

 

 こちとら忙しいって言ってるのに…勝手に決めつけやがって

 

「良いも何も忙しいって」

 

「じゃあ今週末の土曜日に公園前集合ね」

 

 勝手に物事が進んでいってるような気がするよ?俺はいいとも何も言ってないぞ?

 

 まぁ、別に断る理由も無いんだけどな。バイトも無いし

 

 最近は如月の奴とシフトが上手く合わさらないから北村さんに如月が寂しがってるとか言われたな。関係ないけどな。

 

 さーって。今日は始業式だったんだが、キリ悪く金曜日なのだ。だから明日が土曜日。

 

 なんでこんな回りくどい言い回しをするのだろうか?普通に明日って言えば良いのに

 

 しかし、主張を全無視されるのも辛い所があるな。

 

 まぁ、久しぶりに付き合ってやるか…

 

「分かった」

 そう言って一緒に帰った。

 

 どうしても俺の通学路上にあるT字路で分かれることになるんだけどな。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

次の日

 

 今日はいつもより早く目が覚めてしまって暇だったからまだ時間には早いけど来てしまった。

 

 今日は何を買いに行くのかはまだ聞かされていない。

 

 俺達は良くこの公演を待ち合わせ場所にしている。理由は単純明快。みんなこの公園が好きだからだ。

 

 そして暇なのでスマホで調べ物をしていた。

 

 検索スペースにはこう書かれている。

 

『出かけるのに最適な場所』

「って何調べてんだか…」

 

 一人では出かけることも無いくせに…

 

 "バカバカしい"そう思って電源ボタンを押そうとすると

「なーに見てるの?」

 と、真横から声がした。

 

「うわぁぁっ!!」

 

 驚いて転びそうになりながらも直ぐに電源を切ってポケットに入れる。

 

「な、なんだ…結羽か…」

 

「なんだじゃないよ!何回呼んでも返事が無いんだもん!」

 大層お怒りのご様子である。

 

「凄い熱中してスマホを見ていたよね?何見てたの?」

 

「えーっとそれは…」

 

 言えない…完全に今調べていたことは俺の柄にも合わないことだ。言ったら笑われるのは確実

 

 そして俺が口ごもっていると結羽がまた口を開いた。

 

「何か面白いゲームを見つけたの?」

 

 それこそ俺の柄に合わない。俺以外の人なら有り得るかもしれないが

 

「それとも…彼女とのLINE?」

 何言ってるんだこいつ?

 

「ないない。俺に彼女なんて居ると思うか?そもそもとして俺を好きになる物好きなんか居ねーよ」

 

ここに居るんだけどな…

 

「ん?何か言ったか?」

 

「ううん。なんでもない」

 たまに結羽の声は小さくて聞こえないことがある。

 

「それより良かったー」

 

「良かったとは?」

 

「もし優也に彼女が居たら…」

 

「居たら?」

 

 その瞬間表情が暗くなった。

 

 正直その先を聞くのは怖い。だが人間の心は不思議なもので心霊番組も怖くて見たくないのに何故か見てしまう。それと同じで俺はいつの間にか聞いていた。

 

「………………なんでも…ないよ!」

 凄いその先が気になるんだけど!?

 

 だけどホッとしている自分が居る。やっぱり怖いことは聞くもんじゃないね。

 

「それより行こう!」

 そう言って俺の手首を掴んで走っていく結羽

 そしてそれについて行くように走る。

 

 少し走るとスーパーに着いた。

 

「そう言えば何を買いに来たんだ?」

 そう聞くと結羽の足がピタッと止まった。

 

(優也と出かけたかったから買い物って言っちゃったけど何も考えてなかった…どうしよう…そ、そうだ!あれがあった)

 

「ん?どうした?」

 

「ううん。なんでもない。今日はCDを買いに来たの」

 

 そう言えば結羽の部屋には小さいCDレコーダーがあったな。よく音楽を聞くのかな?

 

「へぇー。どんな曲だ?」

 

「LIFEって言う高校生バンドの曲」

 

「ライフ…ねぇ…」

 

「ん?どうしたの?」

 

「いや、なんでもない」

 

 気のせい…だよな?

 

「どんなバンドなんだ?」

 

「四人組なんだけど四つの楽器だけで出してるとは思えないほどの色んな音を奏でるロックバンドなんだ」

 

 偶然…だよな?

 

 俺が立ちつくしていると不思議そうな眼差しを向けられる。

 

 それによって我に帰った俺は結羽について行った。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 CDショップなんて久々に来たな。

 

 CDショップに着くやいなや奥の方に走って言ってしまった。

 

 そして結羽を追って俺も奥の方に行くと試聴をしている結羽が居た。

 

「ん?あ、優也。優也も聞いてみる?」

 と、付けていたヘッドホンを外して差し出してくる。

 

 それを受け取って俺も付けてみた。

 

 その瞬間、衝撃が走った。

 

 入ってる曲は恐らくLIFEの物だろう。

 

 確かに結羽の言う通り色々な音が聞こえる。

 

 でも邪魔をしていない。いい曲だ。

 

 これだけで四人の仲の良さが伝わってくる。

 

 そしてヘッドホンを外した。

「いい曲だな」

 

「でしょ?このバンド好きなんだよね」

 

 だけどこれで確信を持った。

 

『バンド組もうぜ!』

『良いなそれ!』

『俺もやりたい!』

『悪いが俺はパスだ』

『右に同じくだ』

『えー良いじゃんかよ。なぁ~』

『やりたいなら"四人で"やれば良いじゃねーかよ!』

 

 元気にしてるかな?太陽、神大、優来、凌太

 

 俺はある四人の友達の事を思い出していた。

 

「ん?優也。どうしたの」

 

「いや、なんでもない」

 

「じゃあこれ買ってくる」

 そう言って走ってレジに向かっていく。

 

 さて、明後日入学式だな。どんな奴が入ってくるのだろうか?

 

 常識人ならお近づきになりたい。

 

「まぁ、まずは明後日になってからだな」

 そして結羽が戻ってきて一緒に帰った。




 はい!第48話終了

 今回は主にネタ回でした。

 それでは!

 さようなら

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