こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 廊下でパンを食べていた優也は悠真がカツアゲにあっているのを見かける。

 優也はどうしようかと悩んでると、雨の日だと言うのに外で全力疾走していた童明寺が現れて追い払うことに成功。

 バイトをしていることを結羽にバレ、咲桜に壁ドンしたこともバレた。

 壁ドンに対し、嫉妬した結羽の機嫌を取り戻すためにどうしても一緒に帰りたいと言う。

 そしてご飯も作ってもらいました。



 それではどうぞ!


第41話 なんだこの展開by優也

side優也

 

 休日。特にやることが無い俺は買い物に来ていた。

 

 まぁ買うものってのが本なんだが、俺の好きな作家さんの新作が出たと言うことでかなり楽しみである。

 

 ちなみに俺の趣味は勉学だけじゃなく読書もある。

 

 色々なジャンルを読んでいるが、最近は恋愛ものとかも結構読んでるが難しいな。

 

 読んでれば恋について勉強出来るかと思ったが、これがさっぱりなんだわ。

 

 そして俺はいつも来てる本屋に着いた。

 

 さーってと、あの作家さんの新作はどこに置いてあっかな。

 

 と、新作コーナーに向かう。

 

 良いよな。こう言う本屋の雰囲気って

 

 本に囲まれた空間って地味に好きなんだよな。

 

「っと、有った有った」

 

 探し始めて数分でお目当ての本を見つけることが出来た。

 

 そして手を伸ばす。

 

 すると誰かの手とぶつかる。

 

「え?」

 

 と、横を見るとそこには北村さんが居た。

 

「あ、北村さん」

 

「ん?絆成さん」

 

 何でここに?と一瞬思ったがその疑問もすぐに消え、理由がわかった。

 

「北村さんもこの本を?」

 

「もってことはあなたもなのね?」

 

 ん?そう言えば恋愛小説に『本を取ろうとしたら手がぶつかり合って』ってのが有ったような気がするな。

 

 でも俺はドキドキ何てしてないけどな。

 

 それは北村さんも同じようで、冷静に書籍を一冊手に取る。

 

「あたしはこの作家さんが好きなんで楽しみだったんですよ」

 

「あ!俺も!俺もこの作家さんが好きで買いに来たんですよ!」

 

 と、少し興奮ぎみに喋る。

 

 いや、今の俺のキャラに見会わないとわかっちゃいるよ?

 

 だけど、俺は好きなものを話すとき少し興奮気味になるんだよな。

 

「あ、あなたもだったのね!案外あたし達って似た者同士なのかも知れないわね」

 

 と、俺たちは意気投合した。

 

 まさか俺と同じ感性の人が間近に居たとは

 

「あ、そうだ。この後お茶していかない?」

 

 と、誘われた。

 

 まぁ、断る理由も無いし…と言うのは建前で、バイト仲間の如月とは良く喋ったりしてるけど、同じバイト仲間の北村さんとはゆっくり話したことは無かったからな。話してみたいってのが本音だな。

 

「ああ、良いですよ」

 

 そう言って俺も書籍を一冊手に取って会計を済ませる。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

喫茶店

 

 俺達は近くの喫茶店に来ていた。

 

 ゆっくりとした昼も良いなと思う。

 

 因みに如月は今日シフトが入っている。

 

 俺と北村さんが休みな分、如月が入ってるのは必然だ。

 

「あたしはコーヒーかな。絆成さんは?」

 

「俺もコーヒーだな」

 

 と言うか、バイト始めて数日経つけど、未だに北村さんの絆成さんって呼び名慣れないな。

 

 店長も絆成君って読んでくるけど、君だからまだ大丈夫だけど、さんって慣れないな。

 

 そして注文したコーヒーが届く。

 

「そう言えば絆成さんって高校どこ通ってるの?」

 

「ああ、伊真舞高校だ」

 

「え!?あの伊真高(いまこう)!?」

 

 と驚く北村さん

 

 まぁ、町一番の高校だからな。

 

 昔の俺だったら考えらんなかったな。

 

 必ず一教科は赤点で、順位は下から数えた方が早い。

 

 そんな俺だったからな。

 

「そう言う北村さんは?確か如月と同じ学校何でしたよね?」

 

「そうね。あたしは春風(はるかぜ)高校。女子高」

 

 ああ、あそこか。

 

 珠に春風の制服の女子を帰路で見かける事がある。

 

 まぁ、結構近いからな。

 

 伊真高から歩いて10分だ。

 

 結構ってかめっちゃ近いな。

 

「ってか春高(はるこう)も結構偏差値高くなかったっけ?あいつそんなに頭良かったっけ?」

 

「咲桜はああ見えて結構頭は良いんだよね。一年生ではトップ5には入るレベル」

 

 マジでか!?

 

 いや、ごめんね?普段があんなだから授業中もふざけてるのかと思ってた。

 

 さすがにそれは無いか。

 

「ほんとはあの子、伊真高に行けたんだけどね。あたしと同じ高校に行くって言って聞かなくて」

 

 北村さんにとって如月は自分に着いてくる可愛い後輩って感じらしい。

 

 優しい目をしてる。

 

 そう言う関係って良いなと思う。

 

 俺の良く会話する先輩は…

 

 ダメだ!白波さんが思い浮かんだ。

 

 と言うかそもそも白波さん以外居なかった。

 

「あっれ~?ゆーや君としほさんじゃ無いですか~」

 

 と、聞き覚えのある声がした。

 

 そして声がした方を見るとそこには件の如月が立っていた。

 

「どうしたの?」

 

「と言うか何でここに?」

 

「いやー。お二人がここでお茶してるのが見えたからねー」

 

 ああ、そうか。

 

 ここは窓側の席だから見えるのか。

 

 今はバイト帰りか。

 

「なに?デートですか~?幾らしほさんでもゆーや君は渡せませんよー」

 

 いや、何の話だよ。

 

 ってかデートじゃないし

 

「なに咲桜。絆成さんと付き合ったりしてるの?」

 

「んー。してない?」

 

 良かった。そこふざけなくて

 

「じゃあついに好きにでもなった?」

 

 いやいや、そんなことあるわけ無いだ

 

「そうだね~。好きだよ?」

 

「え!?」

 

 ちょっと待って!どういう

 

「バイト仲間として」

 

「ああ、うん。知ってたよ。知ってたけど驚いてみた」

 

 するとニヤニヤしながら俺の隣に座ってグイっと近づいてきた。

 

 なんですか?その顔は

 

「もしかして~。あっちの方の好きを期待してた~?」

 

「いや、別に」

 

「そう言う割には顔が赤いよー」

 

 ニヤニヤしやがって…ムカつくな

 

 この間の仕返しか?

 

「それはお前の顔が近いからであって」

 

「いやいや、わかるよー。男の子だもんねー」

 

 口調がうざいな…

 

 俺の周りには性格が特殊な人しか集まらないのか!?

 

「そんなに反応してくれるのは嬉しいな~。これはそのお礼」

 

 と、言うと俺の頬に柔らかい感触がした。

 

 俺は思わず一瞬、思考停止してしまう。

 

 そして思考が戻ったら俺は思わずすごい勢いで後ろに下がる。対して下がれないけど

 

「ななな、お前!?」

 

「あ、あんたねぇ…」

 

 と言う反応を浮かべる俺と北村さん。

 

「どう?やっぱり可愛い反応を見せてくれるね」

 

 だが、当の本人は何も気にしてないご様子。

 

 そのふてぶてしい態度が少し(しゃく)だな。

 

 何か仕返して赤面させてやらないと気がすまない。

 

 でも目の前に北村さんが居るからちょっと抵抗あるな。

 

 いや、しかし。ここでやり返さなければ行けないと言う衝動に

 

 ちょうど隣に如月が居るし

 

「如月」

 

「ん?どうした?ってキャッ!」

 

 俺は如月を押し倒す。

 

 するとやはり赤面しだす如月。

 

「どうだ?これで懲りたらむやみやたらに男を煽らないことだ」

 

 そうして離れようとすると

 

「うわっ!」

 

 服の袖を引っ張られた。

 

「良いよ?」

 

 何が良いんですかねぇ?

 

「ふふっ。冗談じょうだーん!前に似たような事やられたからその仕返し~」

 

 これはしてやられたな。

 

 俺の仕返し大作戦は無意に終わったのです。

 

「あなた達…公衆の面前でなにやってるの?」

 

 と、お怒りモードの北村さんが言ってきた。

 

 普段おちゃらけている如月の肩が震えていた。

 

 本気で怯えていらっしゃる。

 

「所でいつまでそうやってるかしら?」

 

「すみません!」

 

 そう言って飛び退く。

 

「ゆーや君。今のはセクハラだよね?」

 

 如月にも説教されるとはショックなんだが

 

「あなたも何でこんなところでその…ききき、キスなんかしたの」

 

 キスって言うのを恥ずかしがってるな。

 

「んー。ん?何となく?」

 

「あんたにとってのききき、キスってその程度だったのね」

 

 と、呆れている北村さん

 

「まぁ、良いじゃ無いですか~」

 

 と、言ってちゃっかり俺のコーヒーを飲む如月

 

 あーもう。何でも良いや…

 

「あんた達…ほんとに付き合ってないのよね?」

 

 そんな感じでこの後ずっと問い詰められた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小話

 

 期末テストも無事終わりを告げた。

 

 今回もいつも通りの点数だった。

 

「優也ぁ…」

 

 結羽もいつも通りのようだ。

 

 これでも留年しないくらいの点数は取ってるらしい。

 

 今回も俺に泣きついてきて教えてあげた。

 

 俺の順位は、やはりと言うか星野さんと同率一位だ。

 

「優也。いつも私に勉強教えてくれてありがとう」

 

「急にどうした!?」

 

「いや、何でもないよ!」

 

 と言って走ってく。

 

「あ、おい!待てよ!」

 

 俺はこの何でもない日常が好きだ。




 はい!第41話終了

 メインヒロインって誰だっけ?と迷走中

 今回は志穂と咲桜、優也のやり取りがメインでした。

 そして今回は小話を入れてみました。

 本当の約150文字程度しかない小話ですね。

 さすがに中間期末両方無いのはどうかと思ったので、期末の後の話を入れてみました。

 それでは!

 さようなら

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