僕のもう一つの作品である東方魂愛想の方でも言ったのですが、前書きに前回のあらすじを書いていきます。
それでは前回のあらすじ
ついに始まった宿泊研修
優也はいきなり不運な事に咲峰さんにkurorekisiをバレてしまう。
そして町を歩いているとかつあげされている子を発見し、優也は咲峰さんの持ってきたサッカーボールでかつあげされてる子を助けることに成功した。
それではどうぞ!
side優也
またやってしまった。
そそのかされたからってまた助けてしまった。
しかも咲峰さんの前で…死にたい。
これ、ずっとバカにされるやつじゃねーか。
「ふーん」
咲峰さんは俺が恥ずかしがってるのを知っての事か、にやにやしてきている。
やめて!絆成さんのライフはもう零よ!
くっそ…どうしてこうなった。
「お二人さーん!早く来ないと置いてくぞ!」
と、俺たちがそんなやり取りをしてる間にだいぶ進んで遠くから童明寺が叫んできた。
「行きます、よ」
と、静かに言葉を発する白井さん
そして俺と咲峰さんは急いで二人のもとに向かった。
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八反亭
俺達は八反亭に来ていた。
外装は木で造られて、ビックリド○キーを連想するような造り。
内装は畳などがあって、和風を思わせる。
中に入ったとたん良い匂いが俺の鼻腔をくすぐった。
炭が焼ける香ばしい匂い。
それだけで俺の食欲はどんどん増していった。
「旨そうだな」
と、童明寺が呟いた。
俺もたった今思ってたところだ。
と、見回してみると
なんかこっちに手を振っている見慣れた顔が見えた。
俺は関わりたくないので気がつかないふりをした。
「さて、どこに座ろうかな」
と、俺が知らないふりをしていると、見慣れたそいつはこっちに来て頭をハリセンで叩いた。
「おい!無視するな!」
めんどくせぇ…
「この体は現在使われておりません」
「怖いわ!お前は電話か!と言うかお前がボケてどうする!ボケは俺の十八番だろ!」
知らねーよ。俺がツッコミみたいな言い方すんなよ。
俺だって好きでお前に突っ込んでんじゃねーんだぞ。
「悠真もこの店だったのか…」
俺はあからさまにがっかりする。
「よし、うちの班と食わないか?」
「断る!」
即答だった。
絶対に俺の唯一心が休まる昼食タイムが失われてしまうじゃないか!
それだけはダメだ!
「そうか…んじゃーな」
やけに素直だ。
何か裏があるんじゃないかと勘ぐってしまう。
「なんか気持ち悪いなお前」
と、俺はちょっと悠真のことを心配した面持ちでそう言った。
「なんか変なものでも食べたか?」
「失礼な!」
と、切れの良いツッコミを見せてくれる悠真
もうさ、悠真ツッコミで良いよ。もう疲れたよパト○ッシュ
「ま、まぁ、取り合えず腹が減ったし適当な席についてなんか頼もうぜ」
と、当初の目的を再確認させてくれる童明寺
そうだよ!俺達は飯を食いに来たんだよ!こんなところでコントをやってる場合じゃねーよ。
そしてじゃーな。と、言って手を降ってから悠真達と違う席に座る。
「腹が空きすぎてメニュー表見ただけで全部美味しそうに見える」
と童明寺がそんな感想を述べた。
「はい。どれも美味しそう、です」
とゆっくりと言葉を並べる白井さん
何となくこの旅行中の癒しになりそうな雰囲気を漂わせてるよ。
だってあれだよ?俺の班はクラス一の人気者のくせして俺に近寄ってきて俺をおもちゃとして扱うやつと、男だぜ?
「何となく理不尽な事を言われた気がする」
「私は何となく不快なことを言われた気がする」
ねぇ…そこのお二人さん。平然と人の心を読まないで頂きたい。
ってかなんで俺って心を読まれることが多いんだ?
そしてメニューを決めた。
俺と童明寺はガッツリ丼もの。咲峰さんは定食。白井さんはあっさりとサラダにした。
意外だった。
咲峰さんはあの体型からは想像がつかないような量を食べていた。
意外と食うんだな。
それに対して白井さんは
「大丈夫なのか?白井さん。少なくないか?サラダだけって」
「いいんです。私はサラダが好き、なので。これだけで充分、です」
まぁ、白井さんが良いんなら俺は別に良いんだけどな。
と言うか旨いなこれ。
肉がジューシーで噛んだ瞬間に肉汁が溢れ出してくる。
そして、上にかかってるタレも絶妙だ。
ここの店で良かったと思える至福の時間だ。
「うめぇな。これ」
「あら本当」
「美味しい、です」
3人とも口調がまるっきし違うから実際に見てなくても誰が喋ったか分かるな。
三人でキャッキャしているなか、俺は静かに黙々と食べる。
「そう言えば優也」
突然声をかけられた俺は『ん?』と童明寺の方を向く。
「お前さ、よく女子と一緒に居ること多いけどさ…気になってる子って居るのか?」
え?
うーん…それっていつものメンバーのなかでってこと?
結羽は…最近急に怖くなったんだよな…まるで何かに影響されたみたいに
と言うわけで結羽は怖いから無しで
星野さんは気難しい所もあるけどたまにデレるんだよな。あれが俗に言うツンデレって感じか?
一番まともで俺としては別に付き合っても言いような人なんだがなんだろう。いざ付き合うと考えると胸が苦しくなるような。これじゃないような感覚が襲う。
取り合えず保留かな?
ってことは
「居ないな」
白波さん?知らない子ですね。論外です。
「ってかさ、女子も居る前で聞き出すのはどうかと思うんだが」
ってかなんでこんな時に聞いてきたんだ?
「ふーん。まぁ、お前がそう思うなら良いんじゃないか?好きにすれば…だけど、お前がいつまでそういう態度を取ってられるかな彼女たちに」
そう言ってニヤニヤと笑う童明寺
なんだよ。言いたいことがあるならはっきり言えよ。
「でもちょっとお気の毒、ですよね。この鈍感」
「な!?」
白井さんが俺へちょっと怒っただと?
あののほほんとした白井さんが!?
「お前もそう言うこと言えたんだな。良いぞもっと言ってやれ」
と、もっと言えと促す童明寺
おいまて、俺への文句大会じゃねーぞ!?
「え、えーと…バカ、アホ…えとえと…鈍感男」
なんかかわいい
童明寺に頭を撫でられてて幸せそうにしている。
もしかして白井さんって
「さて、三人とも、じゃれあってないで行くわよ」
そして俺達は八反亭を後にした。
はい!第31話終了
次回はもっと町の観光をします。
それでは!
さようなら