こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 いよいよ宿泊研修編です!

 それではどうぞ!


第30話 黒歴史

side優也

 

当日

 

「皆さん!盛り上がっていますか~?」

 

 と、春海先生

 

 まぁ、大部分のひとは盛り上がっている。

 

 だが、俺と咲峰さんはだいぶ冷めていた。

 

 もともとボッチの俺とクールな咲峰さんではこのテンションに着いていけません。

 

 盛り上がってる…盛り上がっているが、俺に(殺意)が刺さっているような気がする。

 

 まぁ、良い。俺には関係無い。恨まれたって関係ねぇ。

 

「では、そろそろバスに乗ります!」

 

 ドスブスグサァっ!

 

「ぐっ!」

 

 きっちり急所に当ててくるんですが…それに俺は注目を浴びるのが一番嫌いなんだよ!

 

 と、そんな青い顔をしている俺を見つけて咲峰さん、堂明寺は必死に笑いをこらえていた。

 

 いったいどうしてこうなった。

 

 今起こった事を嘘偽り無く話すぜ。俺は普通にバスの席に座ろうと思ったんだが

 

「あの…俺のとなりって堂明寺だったはず何ですが」

 

「そうね」

 

「それがどうして咲峰さんが隣に座ったのでしょう?」

 

「変えたのよ」

 

 え?変えた?

 

 変わったじゃなく、変えた?そういや不自然に実行委員を申し出たことがあったような…

 

 そう思い、俺が疑いの眼差しを咲峰さんに送ると、不自然に目を逸らした。

 

「職権乱用かぁっ!」

 

 と頬をつねる俺

 

「痛い痛い!」

 

「どうしてこんなことをしたんだ!」

 

「私が信用しているのはあなただけよ。それにあなた、そんなことしてて良いの?」

 

 どういうことだ?

 

 と、思うと、咲峰さんはその答えを教えるように指を指す。

 

 するとそこには憎悪の塊が居た。

 

「咲峰さんのほっぺたを触るなんて羨ましい!」

 

「死ね!優也!」

 

「この浮気やろう!」

 

 俺はどういうイメージなんだよ…

 

 と言うか恨みがすごい。

 

 と言うか浮気って…なんか決まり文句の様で突っ込む気も失せた。

 

 そして俺が咲峰さんから手を離すも、憎悪の念は途絶えることは無かった。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 それから暫くして

 

「それではレクを開始します」

 

 と、実行委員の一人が立ち上がる。

 

「内容は単純明解。隣の人とじゃんけんをして、負けた方が勝った人に黒歴史暴露」

 

 うわぁ…最上級に嫌な命令だ。

 

 俺は黒歴史こそ少ないが、何個かしかない黒歴史がめちゃくちゃ恥ずかしいのだ。

 

 負けるわけにゃいかねぇ

 

「それでは行きます」

 

 しかし、俺は忘れていた。俺の特性を

 

「最初はグーじゃんけんポン」

 

 俺はポンの掛け声と共にグーを出した。

 

 そして咲峰さんを見ると咲峰さんはパーを出してた。

 

「ふっ」

 

 すると、咲峰さんの顔が悪い顔になった。

 

「悪いね~」

 

「その言葉は自分の顔を見てから言った方が良いと思うぞ」

 

 畜生!忘れていた。俺の運のステータスは最低値だったんだ。

 

「さてさて?君のkurorekisiを教えてくれるかな?」

 

 バカにしやがって

 

 そして仕方ないから話し出す。

 

「あれは中学の何年生だったかな?まぁ、そこは良いんだけどよ。不良に襲われている女の子を助けたことがあんだよ。ヒーローぶって。それが今になってみれば恥ずかしいのなんのって」

 

 あの頃はヒーローになりたいと本気で思っていた。そんな自分が恥ずかしい

 

「武器は?どうせ年上だったんでしょ?それとも君は武器を使わず追い払うことが出来る超人だったの?」

 

 こいつ、その時見てたんじゃないか?って位的確なこと言ってきやがる。

 

「サッカーボールだ」

 

「え?」

 

「脚力だけは自信が有ったからな。丁度サッカー帰りだったから蹴ってぶつけたら気絶した」

 

 めっちゃはずい…

 

「ふーん。君、以外とイケメンなことするじゃん」

 

「さあさあ、この話しはおしまい!」

 

 と、慌てて話しを変える。

 

 あの子、あの後大丈夫だったかな…あの後一度も会ったことがないからその後を知らない。

 

 無事、その後を平和に暮らしているなら俺の黒歴史も無駄じゃなかったってことだ。

 

「さて、そろそろ見えてきました。観光の名所。季谷魔市です!」

 

 今は冬で雪に覆われているにも関わらず、活気のある町

 

 同じ田舎の居真舞とは大違いだ。

 

「まず、今回止まる宿にチェックインしてから自主研修に向かいます」

 

 そうしてバスから降りる。

 

 寒いが肌に刺すような寒さではなく、優しく気持ちいい寒さ

 

 そのお陰でそこまで嫌な寒さだとは思わない。

 

「では、屋度にチェックインしに行きます」

 

 そうしてチェックインを済ませ、自主研修に向かった。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「まず、どこ行くんだ?」

 

 と、俺のしおりを覗き込みながら聞く堂明寺

 

「そうね。そろそろお昼だし何か食べましょうか」

 

「そうだな。じゃあ行くか」

 

 そして俺達は食事しに向かう。

 

 俺達の選んだ食事所は八反亭(はったんてい)、由来は知らん。

 

 ここでは米が上手いと評判なため、ここの店のおすすめ料理は丼ものだ。

 

 ここは水がすごく評判なので、その水で作った野菜を食いながら育った牛や豚などの家畜はとても油が乗っててジューシーに仕上がるらしい。

 

 だから肉も評判だ。

 

 その時、横目で見てしまった。

 

 路地裏でかつあげされている男の子を

 

「助けなくて良いの?」

 

「ふっ、サッカーボールも無いし、俺に助ける道理が無い。つまり、お前の思惑は失敗に終わったんだ!」

 

 すると、バックからサッカーボールを取り出す咲峰さん。

 

 さっきまであまり入ってないバックのように萎んでましたよね?何でそんな中から何でボールが出てくるんですかね?

 

「さぁ」

 

 と言ってサッカーボールを渡してくる咲峰さん

 

 はぁ…

 

「もう、どうにでもなれ!」

 

 パシューーーンと獲物めがけて飛んでいくサッカーボール

 

 すると、ガツンと不良に当たり気絶した。

 

 暫くサッカーをしてなかったが、脚力は健在だったようだ。

 

「大丈夫か?今度は捕まんなよ」

 

 そう言って手をヒラヒラと降って去ろうとする。しかし、

 

「あの、あなたの名前は」

 

「絆成 優也だ」

 

「ありがとうございます!俺、河野(こうの) 健人(たけと)と言います!本当にありがとうございました」

 

 そして手をヒラヒラと降って去る。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「やっぱ優也だな。仕向けられたとしてもちゃんと助けるところが変わってない。なぁ、結羽」

 

「何でそこで私に振るの!?」

 

「あの気がつかない鈍感男はどう思う?」

 

「優しすぎます。だから勘違いする。だからああいう態度はダメだと思う。だけどああいうところがすきになったのかも」

 

 変わってないね。優也




 はい!第30話終了

 最後の結羽と悠真の意味深な会話

 果たしてどうなるのでしょうか?

 それでは!

 さようなら

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