こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 本格的に宿泊研修の話しに入っていきます。

 それではどうぞ!


第29話 班決めは戦争とイコール

side優也

 

 授業中

 

「はーい!皆さん!」

 

 と、春海先生

 

 今日は時間割にLHRが入っていた。

 

 俺にとっては何をするのかもう分かりきっていた。

 

 そう、何をするかと言うと

 

「皆さんお待ちかね。宿泊研修の班決めです!」

 

 すると、ワーギャーと盛り上がる教室。

 

 そう、体育祭、文化祭に続いてのビックイベント。それが宿泊研修or修学旅行だ。

 

 そして、そのビックイベントのすべてを左右するとも言えるイベント。それが班決めだ。

 

 班決めはとても重要なイベントだ。

 

 俺にとっちゃどうでもいいが、班は好きなやつと組める。そう、それはまさしく戦争と言っても過言では無い。

 

 と言ってもほとんど男側が盛り上がってるだけだが…

 

 それを見ながら女性陣はちょっと引きぎみだ。

 

 そう、ほとんどこの祭り(戦争)は男側の女性の取り合いだ。

 

 そして、その一番人気は端で教室を見回しながら事の顛末(てんまつ)を見守る少女咲峰(さきみね) 菜乃華(なのか)だ。

 

 あ、目があった。

 

 実は俺は女性陣の取り合いには参加せず、自席に座り本を読んでいた。

 

 そのため本が一段落し、顔を上げた拍子に目が合ってしまったのだ。

 

 すると、咲峰さんは一瞬考えるような素振りをしてからテーブルに手を着く。

 

 すると、咲峰さん取り合いじゃんけんは終了し、そこら辺一帯は阿鼻叫喚していた。

 

 俺でもちょっと引くくらいにやべえな。

 

 俺は残ったやつらと組めばそれで済むから良い。

 

 しかし、そんな俺の考えを否定するように俺の目の前に咲峰さんが来る。

 

「何のようですかね?クラス一番人気の女性さん」

 

 と、嫌みも込めて言ってやった。

 

「この状況、気分が良いと思う?」

 

 と、聞いてきたので

 

「ぜーんぜん」

 

 と、両手を顔の横に上げ手のひらを上に向けて顔を降りながら言いはなった。

 

「そう」

 

 と、短く返す咲峰さん

 

「あなた、私と組んでくれない?」

 

 その瞬間、このクラスの時間が止まったような気がした。

 

 この人、今なんつった…

 

「「「「えぇぇぇぇぇっっっっっ!」」」」

 

 と、またまた阿鼻叫喚する男陣。お前ら感情の動き忙しいやつらだな!

 

 ってか、困ったな。つーか、なぜ俺?

 

「それはちょっとこの場では…」

 

 なぜもじもじする?

 

 その言葉でその仕草はやめろ!なんか誤解される。

 

 そんな俺の心配した通りに

 

「おい絆成!お前咲峰さんとどういう関係なんだ!」

 

「く、悔しい!勉強の偏差値は高くとも顔面偏差値は平均の絆成がなぜ!」

 

「絆成爆発しろ!」

 

 なんだってんだよ!

 

 取り合いずここは

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 と、タイミング良くチャイムがなった。

 

「逃げるぞ!」

 

 と、俺は咲峰さんの手を引いて走り出した。

 

 なるべく教室に居たくない空気だったのだ。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 俺は咲峰さんを連れて屋上に来ていた。

 

「さて、私をこんなところに連れ出してなにするつもり?もしかして、二人だからって」

 

「しねぇよ」

 

 と、低いトーンでツッコミを入れた。

 

「ってか、なんで教室であんなことした」

 

「面白そうだったから?」

 

 こいつ…おかげで俺が教室に居づらくなったじゃないか!

 

「じゃあ、そろそろ本題に入ってちょうだい」

 

 と、やっと本題に入れそうなので本題に入ることにした。

 

「じゃあ聞くけど、何で俺と班を組もうと思った?」

 

「それはあなたが不思議だったから。あなたがあの男子の輪の中に入っていかなかったから、あなたとなら安心じゃないかな?って思ったから」

 

 から多いな。

 

「ってか、それだけで安心って思うのはどうかと思うぞ。俺は咲峰さんを騙して何かしようとしてるのかも知れないぞ」

 

 俺がそう言うと咲峰さんは微笑してからこう言った。

 

「そんなこといってる人が本当にそんなことするのかしらねぇ?」

 

 と、言ってきたから俺は「俺の敗けだ」と言わんばかりに笑ってからこう言った。

 

「違いねえ」

 

 そして俺のパーティーに咲峰 菜乃華が加わった。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「しかし、組むのは良いが人数あと2人足りないぞ?」

 

「まぁ、そこら辺は適当に決めちゃって良いわよ」

 

 適当にって…なんだよ

 

 人任せにしやがって…それだけじゃなく、俺の平穏まで脅かしやがって

 

 クラス一番人気の方が誘ってきたせいで俺の居場所が危ういんですが。

 

「適当に…ねぇ」

 

 俺が仲良くしてる男女ね…

 

 まだ仲良くしてる方なのは堂明寺と白井さん位だな。

 

 堂明寺…本名堂明寺(どうみょうじ) あつし。

 

 寺の一人息子で時折俺に絡んでくる変わり者

 

 白井さん…本名白井(しらい) つみき。

 

 結構消極的な女の子で、元気っぽさがある結羽とは対極的な性格の()だ。

 

 取り合えずこの二人を誘ってみるか

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「え?俺を?良いが、お前彼女はどうした?浮気か?」

 

「してねーし居ねーよ!」

 

 こいつ、いったいどんな勘違いを…

 

「あはは。まぁ、冗談だけどな。さすがにあんなことになったのはお前も咲峰さんも同情するわ」

 

 わかってくれりゃ良いんだ。

 

─※─※─※─※─※─※─※─

 

「わ、わわわ、私?え、えと…その…」

 

 俺と白井さんが知り合ったきっかけは堂明寺何だよな。堂明寺に紹介されて一緒に話す間柄になった。

 

「ああ、頼む。白井さんだけが最後の希望なんだ!」

 

 ここまで頼み込んだら断れる人なんてごく少数のはず。まともな精神では断れないはず(ゲス)

 

「わ、分かりました、えと、えと、よろしくお願い、します」

 

 と言う感じで二人確保したのだった。




 はい!第29話終了

 次回は本番にしたいと思ってます。

 それでは!

 さようなら

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