こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 今回は学校祭の準備の話です。

 それでは本編行きましょう!

 では!

 第16話スタート


第16話 学校祭準備

春海「はい!ちゅうもーく!これから学校祭の出し物を決めます!」

 

 現在、春海先生が黒板の前に立って学校祭の出し物について話し合いを始めようとしていた。

 

 高校の学校祭はクラスで何か出し物をするらしい。

 

 それ以外にもバンドを行ったり、ダンスを披露したりと色々あるらしい。

 

「はーい!うちはメイド喫茶がいいと思います!」

 

 その瞬間その提案をした男子は女子から大ブーイングされていた。

 

 正直、目をそらしたくなるような光景だ。

 

 全方位からのブーイングのため、その中間地点に座っている俺としては俺がブーイングされている気分になる。

 

春海「ま、まぁ候補として入れておきますね」

 

 若干、あの笑顔が絶えない春海先生も苦笑いを浮かべている。

 

 それも知らずに提案した男子はメイド喫茶について熱く語っている。

 

 正直、男が見てもドン引きするほどだ。

 

優也「それなら喫茶店で良いじゃねーか」

 

 そしたら全男子から睨まれた。『こいつ、本当に空気読めねー奴だな。良いところだったのに』ってな事を言いたげな目だ。

 

 良いところも何も絶対通らないってその案

 

 え?なに?あなた達にはあと少しで押しきれそうだとか思っていたわけ?

 

 そしたら、女子からは歓声が上がった。

 

 俺がメイド喫茶をやると言う流れをぶち壊したからだろうか?よくわからない。

 

春海「では、喫茶店で良いですか?」

 

女子「異議なーし!」

 

 そうして女子は賛同したが。

 

男子「ちょっと待った!」

 

 男子の方から待ったがかかった。

 

 まだ何かあるのだろうか?

 

男子「おい!空気を潰したのは優也!お前なんだからお前が女子とじゃんけんしてこい!お前が勝ったらメイド喫茶だ」

 

 あ、この時点でメイド喫茶の案は完全に潰れましたわ。

 

優也「わーったよ!」

 

『最初はグーじゃんけんポン』

 

優也→パー

女子→チョキ

 

 ふっ、どんなもんだ俺の運の悪さは!

 

 今日も絶好調だぜ!

 

 グスン

 

 少し自分でそんなことを思ってて悲しくなってきた。

 

春海「では、喫茶店と言う事で良いですね?」

 

 そして、喫茶店になった。

 

 俺は負けたときかなり睨まれた。怖いです。肩身が狭いです。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

放課後

 

優也「と言う事があったんだよ…」

 

結羽「そ、それは災難だったね…」

 

 全くだ、人の気も知らずに、少しは女子の気持ちも考えてやれよ。

 

優也「そっちは何に決まったんだ?」

 

結羽「私のクラスはお化け屋敷」

 

 おおー!お化け屋敷か

 

 定番だけど盛り上がるよな。

 

 やっぱり学校祭の醍醐味(だいごみ)ったら色々なクラスの出し物を見て(まわ)る事だろ!

 

結羽「あ、あの…学校祭は一緒に

悠真「よう!優也!学校祭は一緒に廻ろうぜ!」

 

優也「ことわーる!」

 

 悠真は結羽が言いかけた言葉を遮ってそんなことを言ってきた。

 

 悠真はいつもタイミングが悪い。

 

 そして、なんて言おうとしたのかを聞けずじまいで終わると言うのがパターン化されている。

 

結羽「うぅぅ~~~~ッ」

 

 そして結羽は顔を真っ赤にして頬を膨らます。

 

 そして大きく息を吸って

 

結羽「バカ~~ッゴホッゴホッ」

 

 キーン

 

 耳にしばらく残るような耳鳴りがする。

 

 女の子の大声って耳に悪いと思う。

 

 結羽はあまりにも大きな声を出したためむせてしまったらしい。

 

優也「どうしたんだよ!」

 

 ここ最近バカと言われてないと思ったらここで来たか…

 

悠真「すまん!今、お取り込み中でしたか!」

 

 そして悠真は走って去っていった。

 

 何がお取り込み中だ!俺達はそんな関係じゃない! 

 

 って言うかまた二人きりになったな。

 

結羽「え、えと…その…好き(・・)です!」

 

 結羽が急にそんなことを言ってきた。

 

 ああ、たぶん友達だとかlikeだとかそんなんだろ。

 

優也「おう!俺も好きだぞ?」

 

 とりあえずそう返しておいた。

 

 ここで無愛想な事とか嫌いだとか言ったらめんどくさくなるのまちがい無しだからな。

 

 まぁ俺自身も結羽の事は友達(・・)として好きだからな。

 

結羽「絶対意味を履き違えてる…」

 

優也「ん?何だって?」

 

 こいつの声はちょくちょく小さくて聞こえないことがある。

 

 俺としてはもう少し大きな声で話してほしいものだ。

 

結羽「何でもない!」

 

 と、ここまでがいつもの流れだ。

 

 俺としては気になるんだけどな…

 

 結羽が言いたくないのなら仕方がない。

 

優也「そうだ!結羽!学校祭は一緒に廻ろうぜ!」

 

 俺は突然とそんなことを思い付いて提案してみた。

 

 結羽と一緒に居るのは楽しいし俺が回りたいと言うのもあるんだけどな。

 

 俺がそう提案したら結羽は急に顔をパァーッと明るくした。

 

 本当こいつは感情が顔に現れやすい。

 

結羽「喜んで!」

 

 そして、俺達は学校祭は一緒に廻ることになった。

 

 すごく結羽が嬉しそうだ。

 

結羽「優也と廻れる…優也と廻れる…ふふふっ!」

 

 何かぶつぶつと呟いて笑っている。

 

 だが楽しみと言う事だけは伝わってくる。

 

優也「じゃあそろそろ分岐点だな。って父さん今日、仕事で帰って来ないんだ…弁当でも買うかな」

 

 俺がそんなことを呟いていると結羽が

 

結羽「それじゃ栄養バランス悪いよ!私が作ってあげるからそれ食べなさい!」

 

 少し強い口調だが俺のためを思って言っていると言う事は分かる。

 

優也「じゃあそうさせてもらうかな」

 

 そしたら、結羽は『よろしい』とでも言いたげな顔をしていた。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

結羽「以外と食材はある…」

 

 結羽は現在俺ん()の冷蔵庫の前でぶつぶつと呟いて、これとこれと…とか言いながら食材を取り出していた。

 

 以外と俺ん家は食材が結構ある。

 

 父さんが割引とかに目が無くて、いつも二人暮らしだから悪くなるの分かっているのにいつも大量に買ってくる。

 

 注意してるんだけど直らないんだよな…

 

優也「結羽って普段から料理するのか?」

 

結羽「うん、よくするよ。仕事でお母さんが遅くなる事が多くて、よくとうまが食べに来るからね」

 

 そうか…

 

 毎日料理をするのって大変だろうな…

 

 しかも親が遅くなる事が多いって、それでいて隣に住んでいる従弟がよく来るって…

 

 俺にも毎日来る従弟が居たらよく飯を作っていたんだろうか?

 

結羽「出来たよ!」

 

 結羽が作ってくれたのはチャーハンだった。

 

 しかもパラッパラ(・・・・・)で、まるでプロが作ったかのようなチャーハンだ。

 

 たぶん文字で書いたらパラパラ(・・・・)になるんだろうけど、俺が書くとしたらパラとパラの間に『ッ』を入れたくなる出来映えだ。

 

優也「結羽、お前すごいな!」

 

 結羽の料理の腕前は知っていたが、改めて結羽の料理の上手(うま)さを感じる。

 

 そしたらすごく嬉しそうにしている。

 

結羽「ありがとう!さぁ!冷めない内に食べて」

 

優也「じゃあ、いただきます」

 

結羽「どうぞ!」

 

 そして俺はチャーハンをスプーンですくって口に入れる。

 

 美味しい

 

 その感想しか出てこない。

 

 俺にもう少しメシテロの実力があれば気の()いた感想が言えるんだろうけど…

 

優也「うん!美味(うま)い!」

 

結羽「ありがとう!」

 

 結羽の声にも嬉しさの感情が混じってるように感じた。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

優也「ご馳走さま!」

 

結羽「お粗末様でした!」

 

 俺は食べ終わった。

 

 結羽の料理が美味しくて許されるのなら毎日食べたいくらいだった。

 

優也「こんなに美味い料理を作れるなんて、結羽はいいお嫁さんになれるな」

 

 俺は率直な気持ちを言ってみた。

 

結羽「~~~~ッ!」

 

 そしたら、カァ~ッと耳まで赤くして(うつむ)いてしまった。

 

 何か気にさわるような事を言ってしまったのだろうか?それなら謝らなくてはならない。

 

優也「えーっとその…ごめんな」

 

 そしたら結羽がえ?と言った顔でこっちを見てきた。

 

結羽「な、なんで謝るの?」

 

優也「何か気にさわるような事を言ったかな?って」

 

 そしたら結羽はすごく困惑した表情をしていた。

 

優也「だってうつむいたから」

 

 俺がそう言うと肩をひくひくさせて怒っていた。

 

結羽「バカ~~~~ッ!」

 

 毎度ながら耳が痛い。

 

 って言うか近所迷惑だろ。

 

結羽「鈍い優也は知らない!」

 

 そう言って結羽は家を飛び出していった。

 

 どうしたんだろうか?

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

次の日

 

 俺は昼休みに購買に来ていた。

 

 しかし、俺は昨日食べた結羽の料理が忘れられない。

 

 もう一回、あの味が食べたいと思うくらい。

 

 そして、俺はいつものパンを買って廊下を歩いていた。

 

 そしたら一人の女の子が購買に歩いていくのが見えた。

 

 しかし、俺ですべて売り切れてしまったのだ。

 

優也「購買、売り切れたぞ!」

 

 俺がそう言うと女の子は振り返った。

 

 その子は、星野 光だった。

 

光「なら、あなたの持っているパンを賭けて勝負しましょう」

 

 どうしてそうなった。

 

光「私が勝ったら私がそのパンを買う。あなたが勝ったらあなたのもの。良いわね?」

 

優也「ちなみにどんな勝負を?」

 

光「それは…」

 

 ゴクリ

 

 と、喉を鳴らす。

 

光「じゃんけんよ」

 

 じゃんけんよ……じゃんけんよ…じゃんけんよ

 

 その言葉が脳内で木霊(こだま)する。

 

 俺はじゃんけんでいい思いをした覚えが何一つない。

 

 正直断りたい。

 

優也「こ、このパンやるから、勝負はお預けで良いか?」

 

 俺はそう、やんわりと断った。

 

 しかし星野さんは

 

光「それじゃ公平じゃないからじゃんけんしましょう」

 

 こいつ、変な事を気にする奴だな。

 

 仕方ない……なるようになれ!だ。

 

光「それじゃあ行くわよ!じゃんけん、ポン」

 

 ポンと星野さんが言ったのと同時に俺はチョキを繰り出した。

 

 どうせ星野さんの出してくるのはグーだろうと諦め半分、結果を見た。

 

 結果は…

 

優也→チョキ

光→パー

 

優也「………」

 

光「………」

 

 ファッ!

 

優也「か、かぁったぁ」

 

 少し力の抜けた感じで言った。

 

 だってよ!俺が勝つとは思って居なかったから…

 

光「ま、負けた…」

 

 俺に負けた星野さんに同情する。

 

優也「ほら!星野さん!」

 

 そして、俺はパンを半分にちぎって渡す。

 

 かつて結羽にやってもらったように

 

光「お情けは要らないわ!」

 

優也「お情けじゃなくて、俺は俺自身がこのままだと気持ち悪いから半分やるだけだ。決してお情けなんかじゃない」

 

 俺はそう断言した。

 

 星野さんは結構な強がりらしい。

 

 お腹が空いているはずなのに

 

光「わかったわ。じゃあいただこうかしら」

 

 そして、星野さんは俺からパンを受けとりこう言った。

 

光「ありがとう…」

 

 その時

 

 普段クールで表情一つ変えない女の子なのに、その時だけ頬をほんのり赤く染めて、照れながら言ってきた。

 

優也「お!他の表情出来んじゃん!ならもう少し色んな表情をしていった方が友達出来ると思うぞ」

 

光「~~~~ッ!何なんなのよ!いったい!いきなりそんなことを言ってきて」

 

 おっしゃる通りです…

 

 俺はいきなりそんなことを言ったからビックリされてもおかしくない。

 

優也「んじゃーな!」

 

 そして、俺は教室に戻っていった。

 

光「美味しい…」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

教室

 

春海「では、これからメニューを決めます!」

 

 午後の授業

 

 学校祭の準備のため色々な事を話し合わなくてはならない。

 

 そして、今は喫茶店に出すメニューを決めようとしているところだ。

 

春海「では、何か案はありますか?」

 

 そうだな…まぁ俺としては絶対に譲れないのが

 

優也「コーヒー」

 

 俺は冷たいテンションでそう言った。

 

 反対したもの全員にコーヒーの素晴らしさを延々と語るつもりでもある。

 

春海「で、では、コーヒーを決定しても良いですか?」

 

 そしたら特に反対意見も出なかったので

 

春海「では、コーヒーは決定します!」

 

 そして決定した。

 

 心の中でガッツポーズを決める。

 

 コーヒーは俺の好物なのだ。

 

春海「他にはありませんか?」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

数十分後

 

春海「では、メニューは以上でよろしいですか?」

 

 そしてすべてのメニューが決まった。

 

 俺はなぜかクラスの者共(ものども)に料理が出来ると知られているので、俺は厨房に回ることになった。

 

 そして休憩時間に結羽と見て廻る感じだ。

 

 楽しみだ。




 はい!第16話終了

 次回は学校祭当日です。

 それでは今回はここまで!

 次回もよろしくお願いします!

 ではでは!

 さようなら

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