こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 今回は夏祭りです!

 それでは本編行きましょう!

 では!

 第12話スタート


第12話 夏祭り

 俺はあのトラウマ旅行のあとはやはり部屋に籠って勉強していた。

 

 運試し…う、頭が…

 

優也「そろそろ祭りの時期だな…」

 

 そう、祭りの時期、夏と言えば夏祭りだ!

 

 夏祭り…カップル…う、頭が…

 

優也「そう言えば結羽のやつ…『私…好きな人が居るんです』って言ってたよな…誰なのだろうか?気になる」

 

 あいつの事は何とも思っていないはずなのに…なぜか気になってしまう。

 

 胸が締め付けられるように痛いし

 

優也「風邪かな?」

 

 もしかしたらずっと夜風に当たっていたせいで風邪でもひいたのかもしれない。

 

 まぁ俺の記憶は結羽に好きな人が居たこととトラウマの事で頭が支配されている。

 

 その時

 

 ピンポーン

 

 俺の家のチャイムがなった。

 

 そして、俺は扉を開けてこう言った。

 

優也「帰れ!」

 

結羽「ッ!分かりました…失礼しました…」

 

 そして結羽は扉を閉めようとした。

 

 そこを強引に扉をつかんで止める。

 

優也「まてまて!すまん!で、何の用だ?」

 

 思わず悠真達かと思って『帰れ!』と言ってしまった…

 

 でも、仕方ないと思うんだよ!

 

 だって普段から良い思いが無いやつらだぜ?

 

結羽「あの…私たちだけ(・・・・・)でお祭り行きませんか?」

 

 妙に『私たちだけ』と言う部分を強調した喋り方で誘ってきた。

 

 もちろん結羽ならば大歓迎な訳で

 

優也「分かった!いつなんだ?」

 

結羽「えっと…今週末の日曜日です!夜5時位で」

 

 日曜日か

 

優也「分かった!」

 

結羽「私が向かえに行きますね!」

 

優也「ああ、よろしく」

 

結羽「はい!よろしくお願いします!」

 

 すっごくキラキラとした表情で嬉しそうに行ってくるもんだからこっちまで嬉しくなると同時にドキッとする。

 

 俺だって~?男の子だし~?可愛い子の笑顔を見たらドキッとしたりはしますよ~?

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

日曜日

 

 あれ?浴衣とか準備した方がよかったのかな?

 

 そう言うの全然(うと)くて分からないんだけど…ついこないだまで友達一人も居なかった俺が女の子と祭りに行くことになろうとは!

 

 その時

 

 ピンポーン

 

 どうやら結羽が来たようだ。

 

優也「はーい」

 

 そして扉を開けた先に写ったのは…

 

 浴衣に身を包んで髪を珍しくまとめている天使だった。

 

 これを可愛いと思わない男子はどうかしている!

 

結羽「こ、こんばんは!優也」

 

優也「か、可愛い…」

 

結羽「? いま何て言いましたか?もう一度お願いします!」

 

 危ない…言葉に出ていたみたいだ…

 

 声が小さくて良かった!

 

 絶対聞こえてたら変な目で見られる所だった。

 

優也「いや、何でもない!じゃあ行くか!」

 

 そして物を取りに戻ろうとしたら

 

結羽「待って」

 

 と、言われた。

 

結羽「ど、どう?」

 

優也「どう?って?」

 

 何にたいしての問いなのだろうか?

 

結羽「だ、だからぁ~~~~ッ!」

 

 結羽の顔が一瞬にして真っ赤になった。

 

優也「あ!もしかして、浴衣の事か?それならすごく似合ってるぞ!」

 

結羽「本当?」

 

 今度はものすごく嬉しそうだ。

 

優也「ああ!じゃあそろそろ行こうぜ!」

 

結羽「うん!」

 

 すごく可愛い…やっぱり女の子は笑顔が一番だよな!

 

 そして財布と携帯を持って結羽とお祭り会場に向かった。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

結羽「おー!賑わってますね!」

 

優也「早速回ろうぜ!」

 

 そうして歩こうとした瞬間、後ろから服を引っ張られた。

 

優也「どうしたんだ?」

 

 ってか、ラブコメのヒロインしかやらないと思っていた仕草を実際やられてみたらドキッとするもんだな。

 

結羽「あそこに、浴衣のレンタルがある」

 

 そう言って1つのお店を指差す。

 

 確かにお店には高々と『浴衣レンタル』と書いてある。

 

結羽「見てみたい」

 

 少し、結羽は顔を赤くしてうるうると期待した表情を向けてくる。

 

 時間が経てば経つほど結羽は顔を紅潮(こうちょう)させたままジリジリとよってくる。

 

 まぁ俺には断る理由もないので、

 

優也「良いぞ」

 

 承諾した。

 

結羽「やったー!」

 

 俺が俺が承諾した瞬間、結羽は表情をパァ~ッ!と明るくさせて喜びだした。

 

 無邪気にはしゃぐ姿は子供の見た目そのままなんだけどな…

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

優也「来てきたぞー!」

 

 俺は浴衣を来てきたので今度こそ見て回ろうと結羽を探す。

 

結羽「あ!優也!」

 

 その時以外と近くから結羽の声が聞こえた。

 

 そして隣を見るとそこに結羽が居た。

 

優也「ここに居たのか!…じゃあそろそろ見て回るか」

 

 そしたら、結羽が浴衣の袖をクイクイと引っ張ってきた。

 

 そして俺が結羽の方を見るとなぜか結羽が耳元によってきて、

 

結羽『似合ってます…』

 

 と、(ささや)いてきた。

 

 俺は思わずドキッと心臓が高鳴り、心拍数がドクドクドクと上がる。

 

 心臓の音がうるさい。

 

 もしかしたら結羽に聞こえてしまうかもしれない。

 

 なんぼ彼女は要らないとは言っても、可愛い女の子には可愛いと思うし、ドキッともする。

 

 女の子にたいして何の反応もしないと言う事は無い。

 

結羽「じゃあ行きましょう?優也!」

 

 そして俺の手を引いていく。

 

 俺たちの事を周りはどう見えてるのだろうか?

 

 仲の良い兄弟?いや…それ以上に見られている可能性があるな…

 

結羽「それにしても妹さんのためにこんな楽しいイベントを全部すっぽかすなんて…も、もしかして!シスコン?」

 

優也「俺はシスコンじゃなーい!」

 

 俺は咄嗟に叫んでしまった。

 

 叫んでしまったあとに気がつく…周りに人が沢山いらっしゃることを

 

 こんなところで何て事を叫んでんだ!俺は!

 

 ザワザワ

 

 周りが騒がしくなる。

 

結羽「先、行きましょう?」

 

優也「そう…だな」

 

 そして俺達は逃げるようにその場を後にした。

 

 あのままだと羞恥心で死にそうだった。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

悠真「うーん、うまいな」

 

 今、悠真達はお祭り会場に来ていてたこ焼きを食べていた。

 

真依「そうね…それにしても、優也君と結羽ちゃんを誘わなくて良かったの?」

 

 真依はお祭り会場に来てからもその二人を誘わなかったことだけが気掛かりだった。

 

悠真「今回、優也を誘っても追い返されると思いました」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

数日前

 

優也「帰れ!」

 

結羽「ッ!分かりました…失礼しました…」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 確かに追い返す気満々だった様だ。

 

真依「でも結羽ちゃんは?」

 

 結羽はどんなことでも快く(こころよ)承諾してれるため断るとは考えにくいのだ。

 

悠真「結羽なら、この会場に来てます!」

 

真依「え?でも呼んでいないんだよね?」

 

 そう、結羽は呼んでいないのだ。それなのに来ている物なのか?

 

悠真「あと、優也もね」

 

 優也も来ていると豪語(ごうご)する悠真の自信は何処から来るのだろうか?

 

悠真「お!居た!あそこです!」

 

真依「本当だ!」

 

悠真「尾行ですね」

 

真依「お主も悪どいことを考えますなぁ」

 

 そして尾行しだした。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

結羽「これやりたい!」

 

 俺は今、結羽と射的の店に居た。

 

優也「じゃあ、ほら!」

 

 俺は代金を出した。

 

結羽「良いのに!」

 

優也「こういうのは男が率先して払う物だ」

 

 そう言うとじゃあありがとうございますと言って銃を構える。

 

 パンッ!

 

 と言う音がなってコルクが発射される。

 

 しかしそのコルクは当たらなかった。

 

結羽「むぅ~~~~」

 

 あまりにも可愛そうな表情をしていたもんだから俺は

 

優也「おっちゃん!俺も1回!」

 

 そしてコルク銃を構えて

 

優也「結羽、ほしいやつはなんだ?」

 

結羽「あのネックレスがほしいなって」

 

 そしてその要望を聞いて構え直す。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

真依「彼、射的の腕はどうなの?」

 

 かっこつけて優也は取ってやるつもりみたいだがその腕が真依の気掛かりだった。

 

悠真「まぁ見てて下さい!」

 

 そして悠真は少し含みのある言い方をした。

 

真依「あら、気になるわね!お手並み拝見と行きましょうか」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 パンッ!

 

 俺が射つと丁度ネックレスがかかってある箱に当たって落ちた。

 

優也「はい!結羽、プレゼントだ!」

 

 そして俺はおっちゃんから受け取ったネックレスを渡す。

 

結羽「…さい」

 

優也「ん?なんだって?」

 

 小さすぎて聞き取れなかった。

 

結羽「~~~~ッ! つけて……ください」

 

 なるほど!今、こう言ったのか!

 

 まぁそれくらいなら…

 

優也「分かった!」

 

 そして後ろに回って前から回してネックレスを着ける。

 

 って、なんか、良い匂いがする。

 

 これが女の子特有の匂いってやつか?

 

 そう考えるとドキドキする。

 

優也「は、はい!出来たぞ!」

 

結羽「ありがとう!」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

悠真「優也イケメンだし、大抵の女の子は今ので惚れそうだな」

 

真依「そうね、男の子から女の子にプレゼントなんて良いじゃないの!ロマンチックよ!」

 

 二人は今のプレゼント現場を見て凄く興奮してる。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

優也「そろそろ飯にしようぜ!」

 

結羽「うん!」

 

 そして、俺は焼きそばを結羽はたこ焼きを買った。

 

「「いただきます!」」

 

 パクッ

 

 うーん…

 

 俺、個人の意見かも知れないが、お祭りの出店の料理ってイマイチの様な気がする。

 

 でもまぁ結羽が幸せそうに食べてるから俺は良いけどな。

 

優也「結羽!ほっぺたにソースついてるぞ!」

 

 そして俺はティッシュを取り出して結羽の口元を拭く。

 

結羽「ありがとう!」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

悠真「惜しい!あれが米粒ならば!」

 

真依「ならば?」

 

悠真「ついてるよ!パクッができたと言うのに!」

 

真依「確かに!」

 

 こちらは相変わらずである。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

優也「色々遊んだし、帰るか!」

 

 そして帰ろうとして振り返ったとき

 

悠・真「うわー!」

 

 バランスを崩した二人が物陰から倒れてきた。

 

優也「二人とも~?ずっと尾行をしていたのかな?」

 

悠真「ご、ごめんなさい!」

 

真依「すみませんでした!」

 

 ったく、二人はすぐ尾行をするからな…

 

優也「まぁ今日は機嫌が良いからここまでにしてやる!」

 

 そんな言葉にたいして二人は唖然としていた。

 

優也「帰るぞ、結羽!」

 

 そして俺は二人が色々言っているのを無視して帰った。




 はい!第12話終了!

 これで夏休み編終了です!

 次回から二学期です!

 それでは今回はここまで!

 次回もよろしくお願いします!

 ではでは!

 さようなら

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