こんな僕に彼女は必要なのだろうか?   作:ミズヤ

11 / 113
 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 今回で海編終了です!

 さて!あのあとどうなったのか?

 それでは本編行きましょう!

 では!

 第11話スタート


第11話 運っていったい…

 俺達は今、白波さんの別荘に帰ってきていた。

 

 結羽はあのあと事前に決めた結羽の部屋から出てこない。

 

 本当にどうしたんだろうか?

 

悠真「お前…結羽に何かしたか?」

 

優也「してないッ! と、思う…」

 

 俺は特に嫌がられることをしたつもりは無いんだがな…

 

真依「じゃあ何か話した?」

 

優也「あッ、それなら、『俺がお前に告白したらどうする?』って聞きましたけど」

 

 すると二人は急になるほどって言う顔になった。

 

 すべてが繋がったらしい。

 

悠真『しかし、あれだけの反応を見せといて気付かないとは…これは手強(てごわ)いですな』

 

真依『そうね…ここまでだとは予想外だわ…』

 

 なぜか二人で耳打ちし始めた。

 

 何の相談をしているんだろうか?

 

悠真「よしわかったぞ!今回のは完全にお前が悪い!」

 

優也「何で!」

 

真依「そうね…あなたが悪いのだから、あなたが解決するのが(すじ)ってものじゃ無いかしら?」

 

 確かに…俺には思い当たる(ふし)が無いけど二人が言うならそうだ。

 

 もしも俺が起こした問題ならば、かなりド正論(・・・)だ。

 

 あと、これじゃあ折角の夏休みのイベントが楽しめないしな。

 

 これは結羽の為(・・・・)にやるんじゃなくて俺自信(・・・)の為にやるんだ。

 

優也「わーったよ!ちょっくら行ってくる!」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 結羽の部屋の前に着いた。

 

 ドキドキする。

 

優也「だがここで踏み留まってはダメだ!男優也尋常に参る!」

 

 ガチャッ

 

 そして扉があ~~~~かない。

 

優也「なん…だと」

 

 これがRPGとかだと『扉は固く閉ざされている』と言う状態か!

 

 ドアノブが一切ピクリともしない。

 

 これじゃあ俺の決意やらドキドキやらが全て意味が無かったじゃねーか!

 

真依「ちょっとごめんね優也君!この扉はこのボタンを押しながらじゃなきゃ開かないよ」

 

 と、白波さんが助言をしていった。

 

 って、何でこんなところに都合良く白波さんが居るんだ?

 

 まぁ結果的には助かったから良いけどなんか…嫌な予感(・・・・)がする。

 

 まぁ良いか…、今は結羽の問題を解決するのが先だ。

 

優也「入るぞ…」

 

結羽「え?ちょっ!」

 

 しかし問答無用で中に入る。

 

優也「どうしたんだ?急に走って戻ってきて…」

 

結羽「ぅ~~~~ッ! それは…」

 

 かぁぁ~~~~っとあかくなってるのが暗くても良くわかる。

 

 元々結羽の肌が白いため赤くなると分かりやすい。

 

結羽「優也が重要な話を聞いていないから!」

 

優也「重要な話を聞いていなかったのは悪かったけど、それは結羽の声が小さいから!」

 

結羽「小さいのは分かったけど…」

 

 そして、結羽はうつむきながら目をそらしてこう言った。

 

結羽「恥ずかしいから…~~~~ッ!」

 

 小さくても頑張って声を出したんだと分かる声だった。

 

 その言葉を言い終わったら更に結羽が顔を赤くした。

 

 まるで熱でもあるんじゃいかって位、顔が耳まで赤くなって、恥ずかしいのか人差し指を合わせてモジモジしている。

 

 その時

 

「はーい!ちゅうもーく!」

 

 後ろからそんな声がかけられて俺と結羽は一斉にそちらを向く。

 

優也「白波さん!なぜそこに!」

 

真依「こーれなんだ?」

 

 そして白波さんは手に持っている物を見せてきた。

 

優也「それは鍵じゃないですか!」

 

 嫌な予感がする。

 

真依「これはこの部屋の鍵なの!そして中からでは開けられない扉になってるの!」

 

 その瞬間俺の嫌な予感は確信へと変わった。

 

優也「まてッ!」

 

真依「食事の時には開けるから!」

 

 バンッ!カチャッ

 

 嫌な音が聞こえた。

 

 顔が青ざめていく。

 

 そして俺は扉に近づいてドアノブを捻る。

 

 カチャッ、カチャカチャカチャ

 

 しかし、どんなに頑張っても開かない。

 

優也「鍵かけられた…」

 

結羽「ええ~ッ! どうするんですか!」

 

優也「まぁ飯の時間には開けてくれるらしいしそれまで辛抱だな」

 

結羽「そ、そんなぁ~…」

 

 明らかにしょんぼりした声を結羽は出した。

 

 そんなに俺と二人きりが嫌なのかなぁ? 

 

結羽(ゆ、優也と二人きり!う、嬉しいけど、き、緊張する!)

 

優也「そんなに俺と二人きりが嫌なのか?」

 

結羽「ち、ちがっ!」

 

優也「じゃあ、二人きりが嬉しいのか?」

 

結羽「そ、それは…、ぅぅ~~~~ッ!」

 

 更に結羽はかぁぁ~~~~っと赤くなって今にも爆発しそうだ。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

一方その頃

 

真依「ここまで計画通りに行くとは!」

 

悠真「ナイスです!真依先輩!」

 

 二人は真依の立てた計画に基づき、優也と結羽を二人きりにしたのだ。

 

 しかし、ひとつだけ予想外の事が合った!それは

 

真依「優也君がまさか扉の開け方を知らないとは…」

 

悠真「予想外ですね…」

 

真依「でもうまく言ったからもしかしたら…」

 

 暗い部屋…その中に男女二人…幾らにぶい優也と言えども

 

真依「なにもないはずがない!」

 

悠真「もしかしたら今頃、うっふんな展開になってるかも!」

 

 ※彼らはまだ15歳です。

 

真依「そろそろご飯にするから様子を見に行きましょうか」

 

悠真「はい!」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

結羽の部屋の前

 

真依「着いたわ!少し声を聞いてみましょう」

 

「~~~~ッ!」「あ!ちょっと!」「はぁはぁ」

 

悠・真「………! これはもう確定的だ!」

 

 この扉の向こうからヤバイ感じが漂ってきている。

 

 二人はワクワクしながら

 

 ガチャッ

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

真依「ふ、二人とも!なにやってるの~まだ早いわよ!」

 

悠真「ずるいぞ!一人で大人の階段上りやがって!」

 

 主犯の二人が扉を開けて入ってきた。

 

 大人の階段?

 

優也「悠真…お前なになってんだ?ってやめろ!結羽!暴れんな!」

 

結羽「だってぇ~」

 

 うるうるした瞳でこちらを見つめてくる。

 

 はっきり言って…可愛い。

 

悠真「? つまりこうか? 優也が結羽に質問を投げ掛けている内に結羽が羞恥(しうち)に耐えきれなくなり、暴走して暴れていたと…そう言う事か?」

 

優也「まぁそうだな」

 

 なぜか嬉しそうな声色(こわいろ)で入ってきたと思ったらなぜか急にしょんぼりしだした…こいつら一体なんなんだ。

 

悠真「でも優也!それって男としてどうなんだ!」

 

 なにがだよ!

 

悠真「男女、暗いところで二人きり(・・・・)だぞ!」

 

優也「だから強調するな!」

 

 全く…俺にはそんな気は一切無いんだ…無意味な事をしやがって…

 

 ったく…

 

結羽「~~~~ッ…私は良いよ?」

 

優也「何が良いんだ!あと、モジモジするな!」

 

 何結羽までこの話にのってんだ!

 

 結羽までボケに回ったら俺が死ぬ!

 

 ってかこいつ天然な所あるからな

 ※優也も人の事、言えないくらいの天然です。

 

結羽「もういい!諦めたから!」

 

 何を諦めるんだ?

 

優也「簡単に諦めない方が良いぞ!」

 

結羽「優也…私、好きな人…居るんだよね」

 

 そっか…

 

優也「良かったな!」

 

 誰だって恋はする…だから良いはずなんだが…

 

 何だろうか?この感情は…心が締め付けられるように痛い。

 

優也「じゃあ頑張れよ!じゃあ飯行くか!」

 

結羽「ッ!」

 

 ドンドンドン

 

 結羽が床を足で蹴っている。

 

 何をそこまで怒っているのだろうか?

 

 意味不明である。

 

 俺には一生理解出来ないな。

 

優也「ほらっ!行くぞ!」

 

結羽「あ!ちょっ…えへへ」

 

 なんか急に嬉しそうな声を出す結羽

 

 すごく感情の凹凸が激しいです。

 

 こいつのキレるラインと嬉しくなるラインが分からない…

 

 俺は大抵相手が何をしたら嬉しいか怒るか、言動で分かるんだが…結羽だけは分からない…

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 今回はBBQ(バーベキュー)をするらしい…

 

 それにしても…

 

優也「なんだ?この肉の塊は」

 

悠真「え?焼くんだよ?」

 

結羽「このままだとうまく火が通らないから切るよ」

 

 やはり、ここは料理上手の結羽が率先して指揮をするらしい。

 

 じゃあ俺も久しぶりに…

 

優也「俺も手伝うよ」

 

 そして俺も台所に立って、肉を手に取る。

 

真依「それにしても、優也君まで料理出来たとはね…」

 

悠真「あいつの料理は死ぬほど旨いですよ!普段はめんどくさがって作らないですけど」

 

 そう言えば二人で台所に立ってるんだ!

 

 なんか、夫婦みたいだ。

 

 それは結羽も思ってるらしく顔を真っ赤にさせている。

 

 でも、結羽には好きな人が居るんだよな。

 

結羽「優也、手際良いね!まさか料理が出来るとは!」

 

優也「普段はめんどくさいからやんないけどね」

 

 料理はめんどい…正直、カップ麺とかで良いと思っている。

 

 しかし、俺と結羽以外料理が出来ないとは…

 

 白波さんも出来ないとは思わなかったよ。

 

結羽「優也は妹が居たんだったよね?」

 

優也「そうだな」

 

結羽「目を覚ましてほしい?」

 

優也「当然だ」

 

 俺は今までそれだけを目標にして勉強に尽くしてきた。

 

 他の人には散々シスコンと言われたが俺はそれでもめげなかった。

 

優也「はぁ…俺って運が悪いよな…」

 

 じゃんけんで勝てない特殊能力でもあるんじゃないかって言うくらい勝てないし、運ゲーなんて、1つしか無い外れにしか行かないし…嫌になる。

 

結羽「そ、そんなに気を落とさないで!運なんて無くても生きていけるから!」

 

 まぁ結羽がそう言うならもう少しポジティブに生きようかな?

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

悠真「ふぅ…食ったし、あれを!」

 

真依「ジャーン!花火!」

 

 白波さんは花火を取り出した。

 

結羽「花火ですか?やりたいです!」

 

優也「まぁ良いかもな」

 

 そして全員で閃光花火を取り出して火を着ける。

 

 カチッ

 

 ライターで火を着ける。

 

 ポト

 

優也「…」

 

優也以外「…」

 

優也「死にたい…」

 

 もうやだ!この人生!開始ゼロ秒で落ちるとは!落ちる速さ選手権で優勝出来んじゃねーのか?

 

 ついに閃光花火を一瞬にして終わらせる能力でも身に付いたか!

 

 なんだよその能力!要らねー!

 

結羽「優也…き、気を落とさないで!もう一度やってみな?」

 

 カチッ

 

 ライターで火を着ける。

 

 ポト

 

 やはり落ちる。

 

優也「うわー!」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 俺の運の悪さが証明された旅行ももうすぐ終わり。

 

悠真「き、聞いてくれよ!優也と俺は同じ部屋なんだが、夜間ずっとブツブツ呟いていて寝れなかったんだけど!」

 

結羽「あれは優也にとってトラウマになったんだろうね…」

 

優也「俺の運…あれ?運ってなんだっけ?そもそも運って」

 

真依「なるほど!これは重症ね」

 

悠真「ずっとあの調子なんだよ!」

 

 もうすでに俺以外は集まっていたようだ。

 

 今回の旅は俺にトラウマが増えました…

 

 そして帰ったんだが。

 

 残りの3人に同情の視線を向けられました。




 はい!第11話終了

 さすがに優也さんが可愛そう…

 次回も夏休みですのでそれにちなんだ話を書きます!

 それと今回はいつもの倍の文字数です。

 それでは今回はここまで!

 次回もよろしくお願いします!

 ではでは!

 さようなら

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。