インフィニット・ストラトス 鋼の艦達の軌跡   作:銀翼
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取り敢えずこんなんで良いのかとビクビクしながら書いています。てへぺろ

まぁ基本ココに出ているのはホワイトな人物ですがホワイトばかりだとつまらなくなるので女尊男卑はあります。

あ、亡国機業ぶっ潰すつもりでいますので悪しからず


邂逅

「ん?見た事があるのか?確かにこれは「長門」、「大和」、「武蔵」という機体の名前だが」

「あ、いえ。何だか好きなモノに見えたので」

思わず前世での名前を言ったら確かにそれだったので、千冬は意外そうな顔をしたが、三人に取ってはこの上なく大事な事だった。前世と同じく砲火を交えさせることが出来るが、ISの本質とは何たるかというのを忘れているような気がする。

嫌、この三機はもしかするとこの三機のISは、ISであってISでは無い存在なのかもしれないが、それはあくまでも三人の素性を知る者か、それともただの遊び心であるのかはその人物しか知らない。

艤装もあの大東亜戦争時の時とそこまで大差は無いが流石にそのままという訳にも行かず、ISにとってちょうど良い位の大きさにまで縮小されているが、あの破壊力等は当時のままなのかはやってみないと分からない。

鎧武者を思わせるようなフォルムに戦時塗装と呼ばれる昔の艦体を思わせる青が混ざった鋼色をした機体上半身、普段は水面の中に隠れている艦体底部は「マルーン」の塗装がされているように、腰部や脚部は暗い赤の塗装がされている。その脚部にはバーニアがあるが、脚部にのみそれが搭載されているので陸上や水上をホバリングしながら高速移動をするタイプなのか解る。腰には各々近接戦闘の武装なのか鞘に納められた大太刀が一振りずつ、二振り佩刀されており、背中には各々の防御用高角砲に加えてカタパルトを模したような弓を背負っている。

両肩にある袖に当たる場所には、「大和」「武蔵」はそのチャームポイントとも言える四六センチ三連装主砲、その上に重なる様に一五,五センチ副砲を装着しており、「長門」は四一センチ二連装主砲と、二機と同じく重なる様に一四センチ副砲が装着されている。その二の腕には「大和」「武蔵」は一三ミリ連装機銃、「長門」は二五ミリ連装機銃を搭載している。

それが跪いて搭乗するのを今か今かと待っている。

古の伝説の戦艦、この三人をISに凝縮させた様な機体だ。

「あ、それは言っておくが「フォース・プログラム」を試験的に組み込まれている。これでISについて「フォース・プログラム」が有効なら宇宙に行く事が出来るようになるかもしれないとか」

「「フォース・プログラム」が……」

実験で「フォース・プログラム」が仕込まれているならば、それだけISに夢を賭けているのか?と思われているがキナ臭い処もあるのが軍事という所だ。「フォース・プログラム」が広がっていると言われても、まずそれがどういう効果を齎すのかについては理解を深めていく。

その為に犠牲になる所がどうしても出てしまうのだが、それを割り切れば良いのかは解らない。

「ISの搭乗については、コックピットが開かれている。そこに背中を預けるようにするんだ」

言われてみて、三人はISのコックピットに搭乗すると、頭部というか額にそれぞれの第一艦橋のレーダー部分を模したヘッドギアが頭部に巻かれ、首には菊の御紋が燦然と輝く艦首を模した首輪が巻かれ、頭の中に出撃用の言葉が入る。

《艦長の搭乗を確認。これより抜錨準備及び航海戦闘準備に入ります》

(((艦長って……)))

流石にそれぞれの最後の艦長が杉野修一、有賀幸作、猪口敏平で、その血縁とは言ってもまさかここでもそう呼ばれるとは思っていなかった。

《抜錨及び戦闘準備完了。弾薬及び航空機の確認を》

兵装画面を見てみると、それぞれの拡張領域(バススロット)に収められている、主砲副砲に用いられる徹甲弾及び機銃の弾薬凡そ数十万発、それに加えて航空機などに対して有効とも言われる三式通常弾も数万発、更に主砲専用の電磁砲弾までもあり、更に人工知能で動く航空機も数機ある。観測機や偵察機では無く「零式艦上戦闘機」、大東亜による敗戦により使用が出来なかった「烈風」、艦上攻撃機「流星」、艦上爆撃機「彗星」「惑星」、特殊攻撃機「橘花」「桜花」「藤花」と数多の航空機までも搭載されている。しかもモールス信号発信装置もある。

演習に用いる模擬弾もこれに含まれているが、あからさまに戦うか、破壊目的のそれだ。

「昔の軍の装備とかは解らないが、この三機はISであってISでは無いというのが解るぞ」

「確かに」

にょきっと生えるかのように兵装を覗き込んできた千冬が率直な感想を述べて、三人に代表するように長門がそれに苦笑する。

「あ、「フォース・プログラム」のオン、オフまであるな」

「あぁ。もし爆発とかそういうのを起こしたらというのを鑑みて、電源の切り替えも入れておいたと技術者の方々が言っていたぞ。オフにしたら機体内蔵バッテリーに切り替わる」

「成る程な。まぁ、長門型二番艦陸奥の爆沈の前例があるからな」

「言うなよ……」

長門型二番艦である陸奥は謎の爆発を起こして沈没した。その原因は弾薬庫にあった三式弾の爆発にあるというが、七十年以上経過した今でも未だにその答は見つかっていない。正確に言うとその答をしるのは仄暗い海底で眠り続ける陸奥だけという事だ。

「ま、最初はそれぞれ慣れて貰う為に慣熟操縦を行ってからテストに移る。全員模擬弾に切り替えろ。流石にそれだとISの防御能力も紙っぽくなりそうだからな」

特に世界最強とも言われる大和型戦艦の主砲から放たれる九一式徹甲弾の破壊力は、マッハ二で飛んでくる自動車のそれに等しい。ISだとどうなっているのかは計り知れないものの、やはり気になる。

「取り敢えず、行ってきます」

「あぁ。慣れて来ると良い。テストはその都度に言うからな。ある程度慣れてきたら通信で言うように。先みたいにモールス信号発信装置では言わない様に」

「はい。……チッ。詰まらん」

「おい、有賀今舌打ちしたな?しただろうちょっとツラ貸せ裏で説教――」

「抜錨!進路0、距離12(ヒトフタ)。大和型一番艦「大和」出撃する!」

「あ、ちょっ、有賀!逃げるな!」

千冬から逃げるように先に大和が抜錨、前方にあるISアリーナに進路を取ってホバリングしながら出撃していく。

「ったく、抜錨する!進路0、距離12(ヒトフタ)。長門型一番艦「長門」出撃!」

「抜錨!進路0、距離12(ヒトフタ)。大和型二番艦「武蔵」出撃!」

千冬から逃げる形となったが、先行していった大和に随従するように長門と武蔵も己の半身である機体を動かしてISアリーナに向かって行った。

取り残された千冬は取り敢えず大和への説教は後回しにする事にして、管制室に移動。そこで三人に対して通信を行う事にした。

その後、慣熟操縦でISの感覚に慣れる事に成功した後に、試験官を相手に演習戦闘を行った物の、性能をフルに使い過ぎた所為で、模擬弾を用いた演習戦闘がほぼ蹂躙劇になってしまい、大和のみならず全員が千冬からのお説教を受ける事になったのは別の話である。

それから数日の四月七日……

(あれから、もう七十年以上も経ったのか……)

入学式を終えて、配属になった一年一組の教室の己の席にて有賀大和は一人、物思いに耽っていた。

有賀大和が、まだ「戦艦大和」としての生を受けていたあの時代。旧日本海軍最後の作戦とも言える沖縄特攻作戦「天号作戦」で日本で唯一陸戦が行われている沖縄に向かう事になった大和は一億総特攻、一億玉砕の魁になるのみならず、逃げ遅れた民間人に対する十万人分の救援物資を積載して沖縄に向かう物の、鹿児島坊ノ岬沖にてアメリカ軍約二三〇機の航空機により仄暗い海底にて永遠の眠りに付くようになった。しかし女神の導きによって聯合艦隊旗艦の先輩、「戦艦長門」と自分の姉妹艦(男であるが)の「戦艦武蔵」と共にこの世界に転生してきた。

そして今、その旧日本海軍から移行した海上自衛隊で最新鋭護衛戦闘艦として「ながと」「やまと」「むさし」が蘇り、守りの要として日本を守っている。

自身の命日を今を生きる者として受けるのは流石に変な感じがするが、今も尚自分達の事を元枢軸や連合問わず愛してくれる人たちがいてくれるのは嬉しい。

過去に思いを馳せるのはこれくらいにして、大和はふと親友達の元に視線を向ける。三人共身長が高いので、必然的に後ろの席になっている。

親友である杉野長門は周囲からの視線を特に気にする事無く、教師が来るのを堂々とした様子で待っており、猪口武蔵も同様に自分に向けられている視線に対して特に卑屈にならず、堂々として図書を読んでいる。

因みにこの三人が着用している制服は通常の制服とは違う、旧日本海軍の様な白に金ボタンの詰襟の制服にIS学園のラインである黒と赤のラインが入れられている制服で、白手袋で両手を覆っており、頭にはIS学園の校章(エンブレム)が掘られた海軍の軍帽を被っている。そして各々のISの待機形態はそれぞれ軍刀だったりする。

旭日型の大切羽の鍔の所は皆共通だが、長門は旭日を思わせる白い拵えの鞘に紅い柄巻の軍刀で、大和は漆黒の拵えと柄巻だが、その鞘の中間には「天号作戦」時大和の煙突にあったという白い菊水紋が施されている。そして武蔵は戦艦の戦時塗装の様に青味がかった鋼色の鞘にマルーンの暗い赤の柄巻がされている。

派手さとかそういったのが見受けられない、ISが装着する事が出来ない戦闘も考えられている造りのそれだ。

ネットの普及により、戦後の自虐史観(洗脳)から脱却しつつある日本であるが、それを急激に進めていく事は無い。寧ろ今までというよりも変わらないが、日が当たらぬ闇の中で静かに、ゆっくりと、しかし確実に爪と牙を研いでいる。

日本が本気になると世界の軍事バランスが大きく変わるというのが反日国家には恐ろしいのだが、この際今は良い。

浮いている三人ではあるが、自然体とした態度である。しかし三人では無い、最初に見つかった男性IS操縦者はそうでは無かった。

(な、何で三人はあんな堂々としているんだよ……!)

顔色を青くしながら肩身の狭い思いをしている少年、織斑一夏はその三人、長門と大和、武蔵に対して助けを乞う視線を送るも、その三人は馬耳東風とばかりに受け流している。

というか、どうせ逃げられないのだから開き直って堂々とすれば良いだけの話だが心構えから違うのでそれは致し方ない。

一夏はそこで助けを求めるように周囲に眼を送ると、窓際の一番前の席にいた幼馴染を見つけた物の、割とアッサリ見捨てられた。

(な、何でだよ箒ーーッ!)

アッサリと見捨てられた事によって内心で絶叫する一夏。しかし時というのは残酷な時もあるし、またこの上なく優しい時もある。

バシュ、と空気が抜ける音と共に黒板近くの扉が開いて、教師が入って来た。緑色のボブカットにちょっと大きめの眼鏡に童顔、そしてまたしても大きめなレモン色のワンピースと明らかに「子供が大人の服を無理して着ている」感が否めない女性だ。後ろの方に座っている三人は、自分達のやっていた事を止めて、その教師の方に視線をやる。

「皆さん、入学おめでとうございます!私は一年一組副担任の山田真耶と言います!」

元気よく挨拶を交わしてきた女性、山田真耶に対してクラスの殆どは何も言わず、織斑一夏、杉野長門、有賀大和、猪口武蔵の方に視線を向けるか、意識を向ける暇が無いので返事を返さない。

しかし長門と大和、武蔵の三人は返事を返していないが、真耶の方に向かって無言で「委細了解」という意味で旧日本海軍式の敬礼を返すとそれを見つけた真耶が聞いてくれている人がいるという事で笑みを浮かべ更に説明を続けた。

「えーっと、この学園は全寮制ですので朝から晩まで一人ではありません。ですので、仲良く助け合って、楽しい学園生活を過ごしましょうね」

そこで三人は再び旧日本海軍式の敬礼で返す。誰も返事を返さない中ではあるが、このように少しでも聞いてくれる人がいるのは少しでも嬉しかった。

「後は、そうですね。出席番号一番から自己紹介をお願い致します。あ、全員見る事が出来るように教壇の所に来てください」

「あ、はい」

そして出席番号順に自己紹介が始まった。三人の中では有賀の「あ」であるので大和が最初に来る事になり、その後に猪口の「い」の武蔵、最後に杉野の「す」で長門になる。

そして割とすぐに出席番号の若い順から自己紹介が始まっていき、遂に最初の大和の出番がやってきた。

出席番号順で行っているので当然であるし、そして登壇する事になっているので当然全員の目線が突き刺さるのだが――

「……ッ」

「そんな穴が空きそうな眼で俺を見られても困るんだが……」

織斑一夏が前面というか一番目立つ場所の真ん中の最前列にいるので、当然彼の目線をモロに受けるのだがその目力が強いので大和が苦笑を浮かべるが、時間が押しているので取り敢えず言う事にした。帽子を左手に持って口元に白手袋で覆われた握り拳を持って行って、それで咳払いをしてから自己紹介を始めた。

「コホン。広島の呉から来た有賀大和です。誕生日は十二月十六日で趣味は筋トレに釣り、プラモデル作りに読書で特技はモールス符号解読に水泳です。よろしくお願いいたします」

堂々とした体格とそれに見合う態度。服装と相まって軍人に見えるが、実際には戦艦であるので似たような物だ。その態度に全員声を挙げるのも忘れて聞き入っていた。

しかし、それはすぐに終わった。

「あ、因みに彼女がこのIS学園一年一組に在籍していますので悪しからず」

てへぺろとまでは行かないが、悪戯好きな妖精(ピクシー)の様な笑みを浮かべて最後を締めくくった大和に、全員の時間が戻った。

「「か、かか彼女持ちィィィィッ!?」」

「ぐ、グヌヌ、裏山(誤字に非ず)……じゃなくて妬ましい……!」

「ま、まだよっ、まだ三人残っているわ……ッ!」

「三人のあの服装から見れば海軍関係……。将来の海将か幕僚長のお嫁さんに……ッ!」

まさにカオス。

「か、彼女持ち……。ところで誰なの?」

「……」

誰かの問い掛けによって、その中の一人がスッと手を挙げる。手を挙げたのは清楚というに相応しい容姿をした一人の少女だ。烏の濡羽色の様な艶のある漆黒の髪を腰まで伸ばし、その髪を藍色のリボンを用いてポニーテールに結んでいる。丸っこい優しい目つきに茶色の瞳。身長は平均的な女子とそこまで変わらないが制服の上からでも解る位に発育した豊満な胸が自己主張している。

「え、えーっと、貴女は?」

「大和さんと同じ広島の呉から来ました、海神(わだつみ)(りん)と申します。海上自衛隊基地の向かいにある大海神神社の次女で巫女をしていますが、将来的に大和さんと……」

最後になると尻すぼみになり顔が赤くなる点からして、清楚、大和撫子という言葉が最もよく似合う立ち振る舞いではあるが愛している彼である大和は誰にも渡さないという独占欲が感じられる。しかし断じてヤンデレでは無いので悪しからず。

「あ、あー……。俺の事は有賀でも良いし大和でも良いけど渾名は慣れていないので渾名はダメでお願い致します。では山田先生」

「あ、はい。では次お願い致します!」

大和が終わった後で大和が席に着き次の自己紹介が始まった。

そして次は武蔵の出番だ。大和と同じく軍帽を手に持ち、自己紹介を始める。

「猪口武蔵!長崎の佐世保から来た。誕生日は八月五日だ。趣味は筋トレにアウトドア系統な物!特技は大和と同じくモールス符号解読!」

大和は誠実で物静かであるが武蔵は元気印な性格。しかし元姉妹艦であるので元は同じだという印象を与えた。

武蔵の言った言葉にひょっとしたら武蔵も、という思いが女子全員の視線に宿る。

「あ、大和は彼女持ちだけど俺をお婿さんに貰ってくれる人募集中!」

「「ほっ」」

何が「ほっ」なのかは解らないが、女子達が安堵をしたのはまず間違いはない。

武蔵も自己紹介を終えて自分の席に戻っていくと出席番号順として次の女子が自己紹介を始めていく。そして前例を見た事で安心した一夏の番になった。

壇上に上がり三人の男子も含めた全員の視線を一身に受けて、戸惑った一夏だったが一回深呼吸した事でリラックスし、キリッとした顔立ちになり自己紹介を始めた。

「織斑一夏です。誕生日は九月二十七日です。趣味は料理で特技は家事一般です。彼女は……いません。ISを動かしてここに来た身ですが、よろしくお願いいたします」

最後まで堂々としたその自己紹介に、女子全員と三人も拍手でそれに応える。

「ほぉ。何だ心配して損をしたぞ」

その拍手の声と共にバシュ、と黒板側の扉が開き多くの人間が見覚えのある人間が入って来た。

「この声は……げぇっ!呂布!」

「最強はこの俺だ!……って誰が三国志最強の武将だこの馬鹿者」

「あでっ」

上手なのか下手なのか解らないが弟のボケにノリツッコミで返す担任、織斑千冬。その千冬がばこッと手に持った出席簿で一夏の頭を叩いた。力は余り籠められていないので、少々の痛みが走っただけでたんこぶとかは無い。

「ほれ。そこを退け。私が言う」

言われるがままに一夏はその場所から退いて自分の席に腰を降ろす。

「諸君。私が担任の織斑千冬だ。ここでは教師と生徒という立場であるから織斑先生と呼べ。もし千冬様とか馴れ馴れしく呼ぶのは許さん。それと先んじて言っておく。ISは宇宙の開拓の為にあるモノであるがその性質から兵器という認識を持つのは半分合っていて半分は間違っている。宇宙では何が起こるのか解らんからな。それと、ISは女性にしか操る事が出来ないという特殊な性質があるが、それに(かま)けて人の尊厳を侮辱する者、人種差別を行う者、そして人に対して尊重する事が出来ない者はこのIS学園には必要無い。そうした者には重大な罰及び退学にさせるつもりで行く。そのつもりで行くように。以上だ」

千冬の力を籠めた言葉を一字一句聞き漏らす事無く、聞き入れる一年一組生徒達。四人の男性IS操縦者達もそれについては同意だ。ISを扱う者に限らず兵器を操る者としてでは無く先ず人としての大切な何かを忘れてしまってはいけないのだ。

しかし、それについては意見を言わないだけで、ここには女尊男卑の人間も少なからず存在しているのも事実である。

「山田先生。自己紹介の続きを」

「は、はい!」

千冬の登場によって中断されていた自己紹介が再開した。先程は一夏の自己紹介であったために、必然的にその後ろの席から始まりになる。

そして自己紹介が進んでいって最後の男性IS操縦者、杉野長門の出番になった。出番がやって来た長門はゆっくりと席から立ち上がり無駄のない立ち振る舞いをしながら壇上に登り軍帽を脱いで手に持つ。

「神奈川の横須賀からやって来た杉野長門だ。誕生日は十一月九日。趣味は主に登山にスキューバダイビングだな。特技はモールス符号解読。三人と同じく数奇な運命をたどってISを動かした身だがよろしく頼む」

無駄な説明とかそういうのは無く必要最低限の事を言う長門。同じ制服を着ていると言ってもやはり性格は違う。

その後は無難に自己紹介は終わった。

「入学式が済んだからと言ってもここから授業を始める。しかしここから先は一時間程、自由時間を与える。その間に親交を深めるなり旧交を温めるなり自由に過ごして良い。しかし喧嘩とかそういうのはダメだ。収拾がつかなくなるしな。同時に授業も始まるからいつまでも新入生気分でいるな。そういう奴等から置いていくぞ。以上だ」

千冬の言によってその場は終わり、後は自由時間になった。






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