転生したらエリックだった件   作:逸般ピーポー

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さあ、出撃だ!アラガミが、勝利が僕を呼んでいるよ!

とりあえずバレットは準備できた。あとは誰を誘うかだが…。

俺が後衛なんで、もう一人は後衛が欲しい。…ジーナ氏を誘おうか。俺、実は無印時代はからジーナ氏の大ファンで。ゴッドイーター2で大バカノンとかいう女キャラのエピソードはあったのにジーナ氏が見つからなくてがっかりした記憶がある。誤射姫は絶許。毎回ミッション終了後に徹底的に撃っていたのは今でも覚えている。あの時ほど味方の体力を減らしたいと思ったことはない。

 

知ってるか?バカノン、極東支部はおろか、世界中に点在する全支部の中でも最高の誤射率を誇るんだぜ。誇ってんじゃねえよ。貶されろ。ふざけろ。爆死しろ。あれは公式も悪い。カノンは存在が人類悪。

 

キャラクターは嫌いじゃないけどさあ…。

 

しかも言うことが

『射線上に入るなって、私、言わなかったっけ』

だろ。

 

それから俺はカノンだけはリンクエイドしなくなった。

あれは敵。敵なの。アナグラの中でのみ味方。

 

 

あとは前衛が欲しいな。いつもならソーマに頼むところなんだけど、どうも居ないようだ。他を当たろう。

…この時期だと特務かな。

 

なんて思っていると、あり得ないはずの顔を見た。

待て。何故お前がここに居る。いやおかしいだろ。

 

偉大なる探索者。

真壁、ハルオミ。

 

 

真壁ハルオミ。

ゴッドイーター2に出てくる人物で、ゴッドイーター2の時点から5年前、グラスゴー支部で愛する女性を失った。

確かゴッドイーター2は無印・バースト時代の3年後か何かなので、今から2年前に…つまり、すでに死別した後だということになる。

 

飄々とした男性で、個人的にはゴッドイーターシリーズの中でも屈指のギャグセンスを持つ人物だと思う。どこか憎めない愛嬌があり、事実、女キャラでプレイしていたゴッドイーター2でも、毎回頼みごとは断っていたが常に違う女性キャラを連れてくるほどのナンパ師であった。ミッション終了後に思っていたことは、おうこんなかわいい女の子(プレイヤーキャラクター)と(戦場)デート出来るんだから感謝しろよ。

エピソードが楽しかった上にわりと紳士だったところが非常に好感が持てる。

 

しかし…。ハルオミ。お前、まだアナグラにいちゃダメだろう…?

なんて思っていたが、彼はこちらを認めると気軽によう、なんて片手をあげながら話しかけてきた。いや、なんでいるんですかあんた。

 

「ようエリック。どこか行くのか?」

 

「あ、ああ…。ジーナ氏を誘って、クアドリガの堕天種の討伐に行こうかと考えている」

 

そう言った時、ハルオミの目がキラリと光った。

(☆∀☆)

 

「ほう…。いいねぇ。…ところでそれ、俺も混ぜてくんない?」

 

彼はゴッドイーター2では確かバスターブレードにスナイパー。今はまだ新型化されていないはずなので、バスターかスナイパー…。どっちだ?

 

「…その前に、ハルオミ氏。ハルオミ氏の神機はバスターだったか?」

 

「あん?そうだぜ。なんだ、バスターじゃダメだったか?」

 

大歓迎だ。

 

「いや…。むしろ、前衛を探していたところだ。ジーナ氏に聞いて、問題なければ行こう」

 

「任せろ」

 

そう言って、にやっと笑って小さく拳をこちらに差し出してくる。

ふっ。この男は、これだから嫌いじゃない。

 

そう思いつつ、俺も握り拳を軽く当てた。


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