俺の個性はザ・ワールドォ!?   作:クニクニ

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お待たせして申し訳ないです。
そして、おまちかねDIO様の登場です!


第6話 ヒーローVSヴィラン

~ヒーローチーム~

 

ヒーローチームはビルの外へと待機していつでも行けるようにと準備をする。

 

「よお~し!尾白くん私ちょっと本気出すわ!

手袋もブーツも脱ぐわ!」

 

葉隠は身に付けているものを全て脱ぎ去れば完全な透明人間となる。

だが忘れないでほしい。

彼女の体は透明だが服は透明ではない。

察しているかもしれないが、彼女は何も着ていないのだ。

 

「うん・・・。」

(葉隠さん・・・透明人間としては正しい選択だけど、女の子としては倫理的にやばいぞ。)

 

脱ぎ出すパートナーに対して複雑な感情をもつ尾白は止めるべきなのかこのままでいいのかを悩んでいた。

 

そして葉隠が服を脱ぎ終わって準備ができたのでビルの中へと侵入する。

 

「それじゃあ、私が先行して先に行くね。」

 

葉隠の個性は透明なので潜入にはうってつけの個性を持つため先行して核の元へと向かうのであった。

 

 

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一方、モニタールームでは・・・。

 

「HAHAHAHA!

さて、では先程の戦闘に引き続き3人の戦いを見ていこう。」

 

爆豪と緑谷の戦いが終わりいまは次の対戦相手の時崎と尾白&葉隠の3人の戦いを1-Aのクラスメイトがモニターで観戦していた。

 

「今回はヒーローチームには尻尾を使った武術で戦う尾白さんと透明になれる葉隠さん。

そして、対するヴィランチームには超能力を使った個性の対戦ですわね。」

 

「でも、今回の戦いはヒーローチームにいる透明になれる葉隠がいるとなるとヒーローチームが圧倒的に有利じゃねぇか?」

 

先程の緑谷達に細かい採点をした八百万の説明に対して切島が疑問に思ったことを八百万に問う。

 

「確かに葉隠さんの透明になれる個性は相手の意を突くにはピッタリの個人ですわ。

そして、対する時崎さんの個性は恐らく近距離から中距離までの範囲を超能力主体で使いますので、葉隠さんがいかに時崎さんに対して息を殺して近づけるかが鍵となるはずですわ。」

 

「へぇー、それじゃあほぼヒーローチームが有利みたいだな。」

 

「ですが、逆にいうと葉隠さんが仮に捕まったとして、残ったヒーローチームには尾白さんがいますが尾白さんの個性は近距離向けの個性なので超能力の個性を持つ時崎さんには少々不利になってしまいますわね。」

 

八百万の説明を聞き、不安を感じながらもどちらが勝つかという予想を交えてモニターを見つめるのであった。

 

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尾白と別れた葉隠は足音を立てずに周囲を探索していた。

 

見つからないように2階、3階と上へ上がっていき、

そして遂に葉隠は目的である核のある部屋を見つけた。

そして当然のごとく核の前には時崎が立ち塞がっていた。

 

しかし時崎は葉隠の姿は見えるはずがないので気付いている様子もなく葉隠達が来るのを待っている状態だった。

 

(ふふふ、いくら優秀でも私の透明化は見抜けないようね。)

 

このまま気がつかれないまま核へとこっそり近づいて、いつのまにか後ろにいたら彼は驚いた顔をするだろうと、葉隠は心のなかで笑っているが顔には出さなかった。

もし笑っていたらさきほどの麗日さんと同じような結果になってしまうのだから。

そして葉隠は音を立てず時崎に見つからないようにこっそりと部屋の中に入ろうとする。

 

 

 

しかし、突然時崎は右手の手の平を顔に覆いだして、

そしてもう片方の手はまるで葉隠のいる場所がわかるかのように人差し指をまっすぐ向けたポーズを決め、

その瞬間時崎の雰囲気が突然変わり・・・。

 

「貴様、見ているな!」

 

姿の見えないはずの葉隠に向かって人差し指で葉隠に向かって指したのである。

 

「えっ?嘘!?何でわかったの!?」

 

これには葉隠は驚きを隠せず、

見えるはずのない自分がいるこちらに向かって指を指して来たので葉隠は思わず声を出してしまった。

気づいたときには時すでに遅し、時崎は葉隠に向かって戦闘態勢をとる。

 

「そこかぁ!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

時崎が動き出したと同時に突然葉隠の周りの壁が大きく凹みだした。

壁はまるでなにかが突進してきたような感じで壁が凹んでおり、

もし人に当たっていたら大ケガしていたであろう。

 

だが時崎はそれをわかっており怪我をさせないように葉隠の周りの壁だけを凹ませたのだ。

ヒーローなら直ぐ様体勢を建て直すだろうが彼女はまだヒーローとしてなり始めたばかりだった為突然のことで理解が追い付けずその場にへたりこんでしまった。

気がつかれることはないだろうと思ったのだろうがあっさりと見つかり、さらには突然自分の周りが見えない何かによって壁に穴が開いたのだから。

 

「はい、捕まえた。」

 

そして葉隠は体勢を立て直すために体を動かそうとするが、体にはいつの間にか確保テープで巻かれており、身動きが取れなくなっていた。

 

「え?、え!?」

 

先程見つかって攻撃されたはずなのに、気がついたときにはすでに確保テープで身体中に巻かれていた。

何をいってるかわからないかもしれないけど、私も何されたか分からなかった。

 

見つかって攻撃されて、次の瞬間には確保テープで巻かれている。

 

あまりの突然のことなので理解できないが、催眠術とか超スピードとかそんなものではなかった。

私は時崎君の個性の恐ろしい片鱗を味わった気分がした。

 

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「おいおい、いま何が起こったんだ!?」

 

切島は時崎の行動をモニターで見ていた。

もちろん目を離さずにだ。

だが、彼も突然起こった出来事に理解が追い付かなかった。

 

「突然壁に無数の凹みが出来たと思ったら同時にいつの間にか葉隠さんが確保テープで確保されていましたわ。」

 

緑谷たちの戦闘に的確に指摘した八百万でさえも時崎の突然の出来事には答えを出すどころか何をしたのかさえも分からなかったのだ。

 

(むむむ、時崎少年の個性はやはり謎があるな。

校長先生の言うとおり彼の個性は超能力以上の力があるようにも見える。

だが、彼は一体何をしたというのだ?)

 

オールマイトは実際に時崎の個性を見るのは初めてであり、そしてオールマイトすら彼の力を見抜くことはできなかった。

 

No.1ヒーローにそう言わせるということは同時に時崎の個性に対して教師として警戒しておかねばならないということにもなっているということを。

 

だが、誰もが時崎がスタンドという力を使ってさらには時を止めているなどと夢にも思わないだろう。

止まっている時間は彼以外に感じることはできないのだから。

 

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葉隠が捕まってしまったことは尾白にも伝わっていた。

 

「くそっ、葉隠さんが捕まったか!」

 

透明だから捕まらないだろうと考えていたがどうやらそれは甘かったらしくあっという間に葉隠は捕まってしまった。

 

あまりの誤算に尾白は動揺が隠せなかった。

 

尾白はいま一人となってしまい、元々一人である時崎と一対一の状態となっていた。

彼も葉隠と同様に時崎の能力について考えているが、

尾白は葉隠とは違い実際に見たわけではないため攻撃範囲など個性の情報が少なすぎる為対抗策を考えても失敗する可能性が非常に高い。

尾白はとにかく出来ることをしようと考えている時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーコツン・・・。

 

 

 

 

 

 

「ッ!?」ゾワッ!!

 

不意にこちらに近づく足音が聞こえてきた。

 

それは静寂を切り裂く不気味な足音だった。

その足音はビルの通路から靴音を鳴らせながらこちらに近づいてくる。

 

(そんな!?

葉隠のいる場所からここまでの距離は離れていいる!

こちらの居場所がバレるはずかない。)

 

しかし、足音は大きくなりこちらへとどんどん近づいていた。

クラスメイトなのだからここまで警戒するのはおかしいかもしれないが言葉に表せられないような不安により体が直感で危険だと反応してしまったのだ。

そしてさらに近づいてくる足音。

足音が近づいてくる度に尾白の心臓の鼓動の打つ速度が早まり額から顎にかけて汗が垂れる。

 

 

音はさらにその気配と共に、こつん、こつん、と。

 

足音が徐々に近づいて来るので尾白はいつでも攻撃できるように構え、足音が聞こえてくる通路に目を向けた。

 

 

 

そして・・・。

 

 

 

ーーコツン、コツン・・・。

 

 

 

 

ついに足音は目の前の通路の角で止まり・・・。

 

 

 

 

 

「そこにいたか・・・。」

 

現れたのは対戦前とは明らかに雰囲気の違う時崎が立っていた。

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

 

 

時崎の背後からは圧倒的なオーラが立ち込めており、鳥肌がたつほど強烈な気配だった。

 

「さぁ・・・、第2ラウンドを始めようか。」

 

 




恐らくなぜ葉隠と尾白にしたのかと思う人がいると思いますが、個人的に原作を読んだとき葉隠と尾白の出番が少ないような感じがしたのと単純に尾白が格闘を使っているのでこの二人にしました。

あとDIOなのでヴィラン側にしました。

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