【ダクソダンジョン】─快適な生活のために─   作:古い底の王

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結晶竜 煌めく森は公爵の屋敷

コオオオオ‥‥‥

 

シース公を呼んでからだいたい一時間が経過した。シース公のこだわりは凄まじく

 

「森はこういう配置にしろ」「本棚はこれより大きく」「馬鹿者、そこにはエレベーターを設置する」「そこは隠し扉だろう愚か者」

 

などと罵倒の嵐。しかしそのかいあってか素晴らしい図書館ができた。さすがはアノールロンドの設計者と言うべきか。

 

そして今は竜形態で、森と書庫を結晶でおおっている。すごく幻想的な光景だ。しかし非常に恐ろしい。

 

先ほど巨大な水晶を持ってきて

 

「【原始結晶】を設置するからどけ。」

 

と言われ、言われるがまま行動すると

 

《第7階層が占領されました。これより支配下から外れます。》

 

とアナウンスが流れた。つまり7階はシース公が支配したようだ。主も想定外らしくひきつった笑みを浮かべていた。さらに

 

「‥‥む?魔力が流れてきているな。支配者になった影響か。」

 

といいながら【結晶ゴーレム】【多頭竜】【月光蝶】【結晶トカゲ】【結晶大トカゲ】を量産し始めた。我々は原始の神を舐めていたらしい。

こうなるということは【ニト】【イザリス】を呼ぶときも一階層ずつ取られるのだろうか。取られるんだろうな。

 

「とりあえずはできたぞ。足りなかったら使いを出す。」

 

完成したようだ。なるほど素晴らしい。

‥‥奥の湖になにやらオリジナルの竜のようなものが泳いでいることは気にしない。気にしてはいけない。

 

「魔力が流れ込むのでな。色々と研究段階で止まっていたものが完成したぞ。」

 

‥‥知らない。聞いていない。

 

空には2対の翼の竜、書庫内には結晶でできた巨大な蛇、使用人として出せと言われた亡者達は古老並みに魔法を使えているが知らないったら知らないのだ。

 

さて、改装の作成が終わった。という事でまずシース公の能力について訪ねてみた。

 

【UQスキル:不死に焦がれし結晶竜】

 

十分間不死性を得る。周囲に原始結晶がある場合効果時間無制限。

 

【TRスキル:白竜の息】

 

結晶を作るブレスを吐き出す。

 

【LGスキル:魔法の始祖】

 

魔法を創造し操る。知識が増え、魔法生物を産み出すことが可能となる。

 

【UQスキル:分け与えられし原始の炎】

 

原始の炎の力で一時的に全てを平伏させる絶対的なオーラを産み出す。炎の恩恵を持たぬものには効果がない。

 

 

 

流石は王の一人というか。不死なのか。古竜が不死になるのか。もうこの人たちは我々の常識では図れないな。次元が違うとはこの事だ。

‥‥最初の薪の王は倒したのか?正気を失っていたにしろ強すぎるだろう。まぁ一人で数万年炎を保ったというしそれほどの力があるのか、凄いな。

 

書庫を見学していると、シース公に全員呼び出された。シース公の部屋は結晶におおわれており、その奥の椅子に座ると、

 

「さて、では先ほど話していなかった要石の話をしようか。」

 

と切り出した。

 

 




公爵の書庫が、超強化されました。シースは正気なので本来の戦い(魔力99による純魔プレイ)をしてきます。さらに二つ以上同時に魔法を出せます。左手に【追尾するソウルの結晶塊】右手に【ソウルの結晶槍】とかできます。


【原始結晶】

狂気に染まった白竜が妄執の果てに産み出した究極の魔導。擬似的な不死性を与え、魔法の効果を倍増させる。
その作成法に触れたものは正気を失う。

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