さて、王が帰ってから数日たった。
あの杖に回復効果があることがわかったので主に渡して瞑想してもらうと数日で召喚に必要な力が溜まってしまった。強すぎる。
ただ王が何かしらの制限をつけていたらしく貰ったアイテムを触媒にしないと力を使えないようだ。
普通の召喚をするなら杖の力は使えないということだ。
さて、最初の召喚だが、騎士団長殿を召喚した方が統率がとれると思われるため、最初に召喚しようと思う。
だから【獅子の指輪】を中心に設置して、杖をおく、すると召喚神が黄金色に変化した。
「では主、召喚を頼む。」
「ええ、行きます。」
そして力を注ぎ込むと、召喚陣が輝き、紫電が迸る。
そして、黄金の鎧を纏って槍を構えた騎士が現れた。
「‥‥ふぬ、王のおっしゃった通りか。となると、そなたらが王の友人というわけか。」
そこまで言うと、ひざまずく。
「改めて名乗ろう。四騎士が長、【竜狩り】のオーンスタイン、ここに参上いたした。よろしく頼む。」
「こちらこそよろしく、なんと呼べばいい?」
「‥‥仲間達からはレオンやら金獅子とも呼ばれていたな。オーンスタインでいい。」
レオンというと獅子か。‥‥どれだけその鎧を気に入っているのだ?
「あぁ、兜をはずしていなかったな。失礼」
と言って兜を外すと、真紅の髪に碧眼の美青年が表れた。その顔立ちは冷徹な雰囲気をかもしだし、しかしどこか穏やかな不思議な青年だった。
「さて、ひとつききたいのだが、私にできることはあるか?」
「‥?なんだ?突然。」
「腐っても騎士だ。なにもせずただの穀潰しには成りたくないのでな。仕事がほしい。」
別になにもしなくても我々としては居てくれるだけで警備として最高ではあるのだが。
話を詳しく聞いてみると、どうやら、ロードランに存在した強力な戦士達のことを知っているようで、騎士団に所属するもの、ゴーレムなどのことを知っているようで作ることができそうだ。
その中には私が知っている【黒騎士】【銀騎士】のほかにも、【巨人衛士】【バルデル騎士】【バーニス兵】など、かなり強そうな存在もあり、これは期待できそうだ。
そこでひらめいた。オーンスタインと言えば伝説の神の都の守衛と言われている。第六階層を神の都にしてはどうだろうか。
「ならば、我々と供に迷宮を作ってくれ。我々はロードランの地のことを一切知らないんだ。どこか強力な守護があり、しかし感動的な美しさがあるような場所を知らないか?」
というと、ニヤッと笑って、
「それならば取って置きの場所があるぞ。【アノール・ロンド】だ。」
こうして、次に作る階層が決まった。次は神々の住まう黄金郷。【アノール・ロンド】である。
嵐の指輪
嵐の戦神がその功績によって与えられた指輪。【嵐の竜】の刻印がなされており所有者は強大な嵐の加護を受ける。
それは嵐の戦神が追放されしときその力の多くを失った。しかし今だ残るその刻印からは力の残紫を受けとることがてきる。それは嵐の戦神ではなく【無名の王】の権能か。
効果 全モーション速度上昇
怯み無効