さて、階層はどうやら5を越えると作るのな必要な力が倍増するらしくもう少し力を溜める必要があるそうだ。
5、10、25、50、100、1000と、こんな感じで必要な力が倍増するらしい。
という事で、先に召喚をする。今回の召喚だが‥‥ヨルシカ騎士団長にしようかと思う。今回は差し迫った理由もなかったし、私がいなくなったあとあの塔には騎士団長しかいなくなってしまった。だからこちらでゆっくりしてもらいたい。
今回は色々と悩んだが、【暗月の光の剣】のスペルスクロールで召喚しようかと思う。色々と悩んだが指輪よりもこっちの方が思い入れが深いしな。
さぁ始めようか。
いつも通りにセットして光始める魔方陣。‥‥‥しかしここからがおかしかった。
じょじょに光が強くなり始め、またスクロールも呼応するかのように光出す。
「な、なんですか、これは!こんなに、力は入れてません!おかしいです!」
主が動揺し、力の供給を止めるが、収まらずにより光は輝き、召喚の部屋が閃光に包まれる。
‥‥だが、なんだか妙だ。かなり明るいはずなのに私の目は全く眩しいと思っていないのだ。兜を被っているファーナムすら手を目の前にかざし、主は全く直視できないほどの明るさなのに私には全く眩しいと感じられない。
それに、‥‥これは歓喜か?涙が溢れて止まらない。まるで父親にでも会ったかのように。
そして光が収まった。
「‥‥ふむ、その様子を見るに貴様は暗月の剣か。大義であったな。して、ここはどこだ。」
気がつけば誓約礼をとっていた。溢れるほどに光輝く神々しい太陽の化身。燃えるような赤金の髪に王たる覇気。
「‥‥グウィン様、でいらっしゃいますか。」
「しかり。それで、ここはどこだ。」
「ここは、別世界にございます。」
【太陽の光の王グウィン】であった。
「‥‥なるほど、火の力を感じないな。そのようだ。」
「王よ、なぜこちらに?私共の予定ではヨルシカ様がいらっしゃるはずだったのですが。」
そう聞くと少し愉快げに
「ふむ、我が系譜の者がどこともわからぬ場所に呼ばれようとしていたのでな。深淵信仰の連中の悪巧みかと思ったのだ。だが違うようで安心した。」
「では、ここに滞在なさりますか?」
「否。そなたらも分かるであろうが、我には重大な任務がある。我等が龍より勝ち取りしあの世界を深淵の闇にのまれる訳にはいかぬのだよ。」
それをきいて私は火継ぎの存在を忘れていたことに気がついた。気がついてしまった。
蒼白な顔で拳を握る私を見て察したらしく王は
「‥‥どうやらあの世界のことは忘れていたようだな。だがしかしそれになんの問題がある?」
「‥‥え?」
思わず聞き返すと、王は穏やかな表情になり
「‥‥今でこそこんな老いぼれだがな。私には大戦を起こし、友達を巻き込んだ責任があるのだ。そして闇のなかで安寧を享受していた小人達はそんな我らに続き戦っていた。
確かに神族にとって人間の闇は猛毒であり、天敵である。我もそれを恐れ小人の王を輪の都へと閉じ込めた。
‥‥だがな、彼等が供に戦ったことは紛れもなく事実であり、また我には闇の住人であった彼らを火の元へと誘い出した責任があるのだ。私は薪になり、あの火を絶やさずに保たねばいけない。
‥‥しかし、そなたは恐らくだが責任というものはないのだ。火継ぎはな。我のわがままでありけじめなのだ。それを人の子に負わせることは望まぬよ。火を継ぐならそれもよし、闇に包むのでも構わぬ。結局は行動を起こしたものが全ての責を負うのだよ。
だからそなたがここで安寧を受けることになんの問題もないのだよ。」
どれ、最期の置き土産だ。そう言って王が手を降ると全員が暖かい光に包まれた。
「我が加護だ。誓約を受けたお主ならば【奇跡】の真の力を引き出せるだろう、それこそ神族に劣らぬほどにな。」
「ああ、それとひとつたのみがあるのだが。」
「‥なんでしょうか。」
「我は長であり、逃げられぬ。しかしだな、」
王はいくつかの指輪を取り出して私に手を伸ばす。震える手でそれを受けとる。こった意匠の8つの指輪と禍々しい骸骨、小さな結晶の欠片を貰った。
「これは‥‥。」
「我が部下,子、友達のものだ。この魔法では恐らくだが何かしら関連の深いものが触媒として必要なのだろう?これを使って皆をあの暗闇から救ってくれ。あの世界で死ぬのは我一人で十分だ。」
「‥‥しかし、今の我々では力が足りず、」
「考えていないとでも思ったか?ほれ、これを使え」
そう言って渡された一本の長杖。とてつもない力を秘めたそれは下手をすればこの一本だけでも少しの間は火を保てそうだ。
「こ、これは?」
「我等が叡知の集大成である。魔女は理性を失い、死者は安息を願い、シースは狂ってしまった。‥‥我等が皆平穏であった頃のものだ。これを使えば良い。」
「‥有難うございます、このご恩は忘れません!」
「きにするな、そろそろ我は戻る。」
息災でな、そう言い残し、王は炎と供にかききえた。夢のような出来事であったが私の手には杖が残されている。
主が重圧から立ち直り真っ青な顔で問いかけてくる。
「あのお方は?」
「‥私たちの世界の全ての礎を築いた偉大なる太陽の神だ。あの方なら召喚に割り込むくらい造作もないだろうな。」
さぁ、やることができた。また力を集めて王の願いを叶えないとな。
右手の中に杖をしまいこみ、少しでも力がたまるように迷宮を改装していく。忙しくなりそうだ。
8つの指輪
鷹の指輪 【鷹の目】ゴーの指輪
狼の指輪 【深淵歩き】アルトリウスの指輪
スズメバチの指輪 【王の刃】キアランの指輪
獅子の指輪【竜狩り】オーンスタインの指輪
処刑者の指輪 【処刑者】スモウの指輪
暗月の指輪【暗月の神】グウィンドリンの指輪
嵐の指輪 【嵐の戦神】無名の王の指輪
女王の指輪【光の女神】グウィネヴィアの指輪
下二つとスモウの指輪はオリジナルですので本編にはありません。あったら感想で教えてください!
あと、杖の形状としては2の【叡知の杖】の球体が発光してて本体は闇強化みたいな色してます。更に回りを回ってる球体が中央から順に【黄金】【真紅】【紺碧】【漆黒】です。
【黄昏の長杖】
【白竜】が、【原始結晶】を削り出して作った素体に【混沌の魔女】が火を灯し【最初の死者】が結晶に闇を封じ込め、最後に【太陽の光の王】が自らの光と雷を封じた強力な杖。全てのスペルの触媒となり、その力をオリジナルのものに劣らず強化できる最高の杖。
伝承に残っていたが、王が火の炉に向かうとき、供に火にくべてしまったため焼失したと言われている。【叡知の杖】はこれを天才魔導師が作り出したものと言われているが、その力は遥かに劣る。
ステータス
魔法攻撃力 580
火炎補正 700
闇補正 700
魔力補正 700
雷補正 700
理力補正 SS
信仰補正 SS
特殊効果 FP回復秒間2% 状態異常耐性100%
SS=1P上げると 魔法攻撃力+元の値+理力/10
理力99で 580+580×99/10 ※99=100とする
=6380
どっちも99で12180
ぶっとんでますね。威力的には八周目巨人の王を雷の大槍二発で倒せます。