一誠vision start
「ここが教会跡地か・・・こりゃボロボロすぎて酷いな」
俺が来たのは町はずれにある教会跡地、アーシアに聞くとここに堕天使達がいるらしい
「よし、気合入れて行くか!」
「ちょっと待ってくれないかな?イッセーくん」
「私達も一緒に戦います」
後ろを見れば木場と小猫ちゃんの姿があった、一緒に戦うって・・・
「いいのか?2人がここに参加すれば部長からのお叱りは確実だぞ?」
「そんなの覚悟の上だよ、友達が敵の本拠地に乗り込むのに黙って見てるなんて僕には出来ない」
「私はオルス先輩にかっこいいとこ見せたいので、イッセー先輩、この戦いが終わったらオルス先輩とデートさせてください」
うーん・・・小猫ちゃんの俺の扱いがすげぇ雑なような気がするけど・・・気のせいかな?
後ろに木場と小猫ちゃんを付かせて奥へと進んでいく、聖堂の奥にドンドン進んでいくとこの前戦ったあいつの声が聞こえてくる
「侵入者3名様ご案内……っとね」
「フリード・セルゼン・・・やっぱりテメェもいたか」
気配を感じて後ろを振り返る、神父服に包まれた白髪の少年、フリード・セルゼンがそこにいた、その嬉しそう表情は再開を喜んでいるように見えるが実際は違うだろう
「イッセー君覚えていてくれたんだねぇ。俺ちゃん嬉しいよぉ~」
「取りあえずさぁ、俺はお前に用があるんじゃない、大人しくここを通してくれないか?」
俺はこう伝えるがフリードの顔からは好戦的な笑みが消えていない、やっぱり通してくれるわけないよな
「ここは僕に任せてもらおうかな、悪魔祓いの剣技が気になっていたところだよ」
「へぇ、そこにいる悪魔君が俺の相手をしてくれるわけ?丁度良かったよ、悪魔を殺すことが出来るんだからなぁ!!!」
フリードの上げられた声に反応してプレッシャーが木場にかかる、こいつ・・・昨日戦った時より強くなっているな?!
「結構速いな・・・木場は行けるか・・・?」
「木場先輩を信じてください、あの人は部長の・・・リアス・グレモリー先輩の
小猫ちゃんが俺の事を信用させるようにそう言ってくる、でもまぁ、確かに俺も行けると思うけどね
「まずはお手並み拝見と行こうか!」
フリードの手元にある白銀の銃から弾が3発撃ち放たれる、それを木場は2発は避けて1発を剣で弾く、フリードも同じく襲い掛かってくるが木場は難なくフリードの剣を弾いた
「へぇ、これを防ぐなんて中々やるじゃん」
「それを喰らったら不味いからね」
そういって木場は反撃に移る、スピードを活かして放たれた剣技は容赦なくフリードへと襲い掛かる
木場は中々のスピードを出しているがフリードもそれに劣らず全て弾いている
「君凄いね、かなり強いよ」
「そういう悪魔くんもなかなかやるじゃん、でも昨日の夜に戦ったイッセーくんのお兄様の方が全然強かったね」
「んな?!お前兄ちゃんと戦ったのかよ!」
これは驚きだ、兄ちゃんと戦って五体満足、しかも一撃腹に入れたって話じゃないか
「オルス先輩と?だったら尚更君に負けるわけにはいかないな、出し惜しみしないで本気で行かせてもらうよ」
木場の声で出てきたのは黒い霧、その霧が木場の手に集まり一つの剣を創りだす、こりゃ随分と恐そうで凶悪な剣が出てきたな
「おいおい、悪魔くんも神器持ちぃ?」
「
「相性悪すぎだろぉ!」
フリードは苦笑いしながらも銃弾を撃つ、しかし木場はその弾を【光喰剣】で全て喰う、光を喰い尽くす闇の剣の前ではフリードの武器は無駄に等しいだろう
「こりゃ武器をミスったな………ここまで相性が悪いとは思ってなかったぜ・・・!」
そう言ってフリードは懐から昨日見た同じような球体を取り出す
「ここは逃げるが勝ちだな!」
「逃がさない!」
それを見た木場はフリードに突進していく、しかし数コンマ遅かったようだ
フリードが床に叩きつけたのは光玉、昨日は煙玉だったが・・・もしかしてあいつ・・・いや、これは考えないようにしよう
「チッ・・・!」
「逃がしてしまいましたか・・・!」
「今回もまた逃げることになっちゃったけど・・・イッセー君、今度こそ殺り合おうね・・・そして
その声を最後にフリードの声は聞こえなくなった、あいつ執念深すぎてストーカーと間違われないかな
「それじゃ次行きましょう、早くしないと夜が明けてしまいます」
「小猫ちゃんの言うとおりだな・・・早く行ってぶちのめしてこよう!」
フリードとの戦闘が終わった俺達は祭壇の下に隠されていた階段を下りていた、周りを見れば1本の廊下に隣接するように扉が付いてある
「へぇ、これはちゃんと教会として機能してれば結構いい建物だったのかもな」
「ここは元々は大きな教会だったみたいだからね」
「そんなことより早く行きましょう、オルス先輩とデート行きたいので」
小猫ちゃんはそればっかりか・・・まぁ兄ちゃんはイケメンだしな、女子共が騒ぐ理由が分かる気がするよ・・・チッ
「さて・・・この中からは4匹の堕天使の気配がする、相手は俺達が来るのが分かっている、ここまでは分かるな?」
「うん、だけどそれがどうかしたのかい?」
ふっふっふ、実は俺は兄ちゃんにあるものを受け取ってきたのさ・・・!
「そこでこいつを使う、これは兄ちゃんが使うドラゴン波と同じエネルギーが詰まっている」
「はい」
『Transfer!!!』
うん、倍加で言うと7回ぐらいだな、つまり128倍、ドラゴン波の128倍のパワーがここにはあるわけだ
「2人とも離れてな・・・じゃなきゃ死ぬぜ・・・!」
『『ッ!!!』』
こいつが兄ちゃんの1撃ッ!!!
「128倍ッドラゴン波だぁあああああああああああああ!!!!!」
『『『『なにッ??!!!』』』』
中にいた4匹のクソガラス共は声を上げるが関係ない、俺から放たれたドラゴン波は容赦なく教会跡地を消し飛ばす、俺は度重なる倍加とドラゴン波を撃った疲れにより座り込んでしまった
「う、腕が痺れて・・・立てないぜ・・・」
「これがイッセー君とオルス先輩の力・・・ッ!」
「凄すぎますよ・・・!」
流石に4匹共消し飛んだと思うけど・・・いや、あそこの瓦礫がモゾモゾと動いているな、どうやら4匹共虫の息だが生きているようだ、チッしぶとい奴らめ
「テメェらまだ生きてやがったか・・・」
「お・・・のれ・・・!」
俺達が堕天使に止めを刺そうとするとある人の声が聞こえてくる、その声に俺は驚きを隠せなかった
「これは酷いな・・・これじゃあどっちが弱いものいじめしているか分からないじゃないか・・・」汗
一誠vision fade-out
オルスvision start
「兄ちゃん?!」
いや本当に酷いな・・・アーシアちゃんを連れてくるのは失敗だったのかもしれない
「レイナーレ様?!ドーナシーク様??!!!」
「あー・・・し・・・あ・・・?」
「何しに・・・きた・・・!」
「お前ら感謝しろよ、アーシアちゃんがその傷直してあげるって」
俺の一言で一誠君達を含めた
「あ、グレモリーさんと姫島さんいたんですね」
「当たり前じゃない、大切な眷属たちが危険に晒されているかもしれないのに黙っているわけないじゃない」
「部長・・・!」
木場君がキラキラしたイケメンフェイスで部長を尊敬しているような眼差しで見ている、まぁそんなオカルト研究部は置いておいて4人の治療だ
「アーシアちゃん終わったかい?」
「はい!ばっちりです!」
「人間ごときに・・・!」
4人の堕天使は忌々しそうに、そして困惑しているような目でこちらを見ている、それはどうしてと言いたそうだ
「いやぁ、だってのたれ死なれるって嫌じゃん?孤高の堕天使様はこんなところで死にたくないでしょ?それに言っておくけど俺は人間じゃない、サイヤ人だ、簡単に言うと宇宙人なの」
『『『『え・・・ッ?!』』』』
「逆に宇宙人に助けられたって自慢できるんじゃない?それにアーシアちゃんにお礼を言いなよ、じゃないと一生お笑いもんだよ?お礼も出来ない堕天使だって」
俺の言葉を聞いてギリリと歯軋りをする堕天使達、取りあえず堕天使達は逃がしてあげた
「オルス君!あなた勝手に何をしているの!」
「何って・・・堕天使達を逃がしただけですが?」
「オルス先輩・・・あなたが何をしたか自分で分かっているんですか?!あの堕天使達を逃がしたらまたどこかで人が死ぬかもしれないんですよ!!!」
小猫ちゃんと一誠君、アーシアちゃんを除いたオカルト研究部の2人が凄い形相で睨んでくる、姫島さんは相変わらずニコニコしているが殺気が雷となってバチバチと音を出している
「今度は3対1?まぁいいけどさぁ、いい修行になる」
ドヒュンッ!!!!!
「
「望むところよ!」
「ストップ!ストォオオオオオオオオオオオオオップ!!!」
一誠君が戦いを止めようと前に出てくる、出来れば邪魔しないでほしいんだけどなぁ
「兄ちゃん達が争う必要はないじゃん!なんで争うんだよ!」
「いいか一誠君、世の中にはやらないといけないことがある」
「イッセー、ちょっとあなたのお兄ちゃんにはお灸をすえる必要があるみたいなのよ」
よーしいいだろうこのワガママ娘マジでぶっ飛ばしてやる、そうだ、ついでに一誠君に俺の戦い方の1つを教えてあげよう
「いいか一誠君、いい機会だから俺の戦い方の1つをここで教えてあげよう、正確には技の名前だけどね、名前は【
オルスvision fade-out
一誠vision start
兄ちゃんがそういった瞬間、
「え・・・?」
『『『『『『えーーーーーー??!!?!!!』』』』』』
「さぁどうする?これは俺の分身だから俺と同じ力をもっているよ?」
兄ちゃんの一言で小猫ちゃんを除いたオカルト研究部は顔を強張らせる、それもそうだろう、でも兄ちゃんってば・・・
「……いいわ、やめておきましょう、ここで無駄な争いをしても時間が勿体ないわ、逃がした堕天使達の事はまた後々考えましょう」
その一言でオカルト研究部は帰っていく―――小猫ちゃんを除いて
「うん、小猫ちゃんどうしたんだい?」
「オルス先輩、家に泊めてください」
小猫ちゃんがいつにも増して積極的で驚いたけど兄ちゃんの驚いた顔が見れたから満足だ