一誠vision start
「まぁ、その守ってあげるという案には乗ろう」
「本当?!!」
俺一人じゃ一誠君を守りきれない可能性もある、だからこそここのオカルト研究部に入部して守ってもらう可能性を上げてもらわねばならない
「だが入部するのは一誠君だけだ」
「え?!何でだよ兄ちゃん!!!」
「確かに・・・それは何でです?」
「簡単だよ、
その言葉を聞いてオカルト研究部のみんなの顔が更に暗くなる、悪魔のポテンシャルがどのようなものか気になったが・・・対して高くはないようだな
「と、取りあえずイッセー!神器を出してくれないかしら?」
「でも俺神器の出し方なんて分からないっすよ」
「俺が使うドラゴン波みたいに出してみたらどうだい?やり方はトレーニングで何回か伝えているから分かると思うよ」
一誠君はそういってドラゴン波の構えをする、お馴染みのように『ドォ・・・ラァ・・・ゴォ・・・ンン・・・』と言って力を込める、『波ァ!』のタイミングで一誠君の左腕が光ったように見えるが・・・それは幻ではなかったようだ
「こ、これは・・・?」
「凄いです・・・!それは
「ろんぎぬす・・・?」
「神滅具ねぇ・・・そんなに驚くってことは一誠君のこの神器とやらがどんな種類か分かりますよね?」
俺がそう聞くとグレモリーさんはドヤ顔で話を進めてくる
「イッセーの神器は
「え、なんですかその強すぎる能力は」
「でもそれって体に限界が来るんじゃないかな、10L入る水槽の中に20Lの水は入らないでしょ?」
我ながら分かりやすい説明だと思う、だがその説明にグレモリーさんは気に入らないようだ、まぁ自分が1番じゃないと気が済まないようなタイプの人のようだし
オルスvision fade-out
一誠vision start
「と、取りあえずはあらためて自己紹介から始めましょうか・・・私はリアス・グレモリー、ここの部活、オカルト研究部の部長をやっているわ、そしてチェスの駒で言うとキングよ」
「私は
「僕は
「私は塔城小猫です、駒はルーク、よろしくお願いします」
「ちょっと待ってくれないかな?何故わざわざチェスの駒で表す必要があるのか聞きたいんだけど・・・」
兄ちゃんが言うことは確かにあっている、そもそも俺チェスとか分からないんだよな・・・汗
「それは私達の悪魔としてのルールが関係しているわ、まぁそれはおいおい説明していく予定よ」
いやリアスさん、いえ部長、その言い方だと兄ちゃんが・・・チラッ
「・・・」ピキピキッ
………触らぬ神に祟りなしだ・・・汗
「取りあえずイッセーには―――」
悪魔の仕事をしてもらうわ
一誠vision fade-out
オルスvision start
「ふぁー・・・今の時間は・・・夜ぅ?誰だよこんな時間に目覚ましかけたやつ・・・って一誠君しかいないか・・・」
一誠君は・・・ね、寝てる・・・汗
「おーい一誠くーん、仕事があるんじゃないのー・・・?」
「うーん・・・おっぱいが1つ・・・おっぱいが2つ・・・」
・・・汗
「仕方ないなぁ・・・起こしてあげるか」
手のひらに気を薄く張って電気ショックの様にして一誠君の体に流す、実際の電気ではなく少し痺れるような気であるため目がパッチリ覚めるにはピッタリだ・・・寝ぼけてなければ
「ウギャアアアアアアアアアアアアアアア??!!!!」
「あ、ごめん、加減ミスした」
一誠君の体がギャグ漫画のようにプスプスと黒こげになる、いや本当にごめん、悪気はなかったんだ
「に、兄ちゃん・・・ありが・・・と・・・う・・・」
「本当に悪かったよ・・・代わりに俺も手伝うからさ、それで許してくれないかな?」
「許す」
早い、復活が異常に早い、そんなに嬉しいのか
そんなことを話しながら一誠君は黒い服を着て明らかに悪魔です要素を醸し出している、俺?俺は普通のジャージ、ついでにトレーニングしようと思ってね
「一誠君先に行っていてくれないかな、俺少し準備してから行くからさ」
「えー?そんなこと言ってサボるつもりじゃないだろうねー・・・?」
「じゃあちょっと待っててね、ちょっと空中に行ってくる、余波が来ないように出来るだけ上に行くからさ」
俺の一言で一誠君は察した顔をする、さて、出来るだけ上に行かないとな
5分ぐらいたっただろうか、雲がちょっと下にあるくらいの高さだ
「さて・・・始めますか・・・ッ!!!」
ドヒュウウウウウウウウウウウウウウウウン!!!!!
「今夜の修行はこの状態で走ることだ・・・!」
木場君との戦いで見せた【
「さて、戻らないとな」
5分で着いた距離がものの1分で着く、この気の鎧をしてる時の速さは約5倍ってところかな
「兄ちゃんその姿・・・」
「俺は今日からこの状態で常にトレーニングをする、一誠君が頑張るなら俺も頑張らないとね!お兄ちゃんなら当然だよね?」
オルスvision fade-out
一誠vision start
「それじゃあ兄ちゃん行こう!」
「よし来た!ってあれ?一誠君その左腕・・・」
兄ちゃんが俺の腕に気づく、やっぱり気づくよな・・・
「兄ちゃんがその姿で限界を超えようとするならさ―――」
『Boost!Boost!Boost!Explosion!!!』
昨日試してみたけどやっぱりキツイな・・・!
「俺も超えないとね・・・!俺は戦闘民族サイヤ人の弟なんだからさ!」
俺の思っている志に兄ちゃんは驚いているような表情を浮かべる、その後すぐに安心したような表情を浮かべて真っ直ぐ前を向く
「そうか・・・なら急いでいかないとね!」
そう兄ちゃんは言って走り出す、俺達はまだまだ強くなる!!!
一誠vision fade-out
―――数日後―――
オルスvision start
「みんな聞いてください、大公から討伐依頼が届きましたわ」
「討伐依頼?一体何のですか?」
「【はぐれ悪魔】と呼ばれている者よ」
【はぐれ悪魔】話を聞いて分かりやすく言えばこうだろう
【眷属、例で例えると木場君がグレモリーさんを裏切る、もしくは殺すなどをして自分の主を失っている悪魔の事】
主を失った悪魔は主という縛りが無くなったために好き勝手出来る、人間を食い殺して力を付けようが物を盗もうが関係なくなってしまうということだ
「………血の匂いがします」
小猫ちゃんが血の匂いをかぎ取る、確かに周りには鉄臭い匂いが充満している、ずっと嗅いでいたら気分が悪くなってしまいそうだ
「イッセー、いい機会だからあなたの力を見せてくれないかしら?」
「お、俺っすか?」
一誠君が心配しそうにして俺の事を見てくる、そんなに怖いことなのかな・・・
「大丈夫だ一誠君、俺と一緒に毎日トレーニングしてるだろ?大丈夫だ、自分に自信をもちなよ」
「兄ちゃん・・・分かった!俺やってみるよ!唸れ俺の神器!」
『Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Explosion!』
Boostと言う言葉が5回聞こえてくる、やはり常に限界の姿でいることからBoostの回数が3回から5回に増えている、3回から5回と数は心もとないけど2の5乗、つまり自分の力の32倍だ、それだけでも強いだろう
「凄いわイッセー!数日だけで3回から5回に増えるなんて!」
「こんなの兄ちゃんとのトレーニングに比べたらまだまだっすよ」
一誠君は冷静に返しているが顔がにやけている、そんなに嬉しいことなのだろうか?
「オルス先輩とトレーニング・・・ズルい・・・」ボソッ
小猫ちゃんから何か聞こえてくるが空耳だろう
「よし一誠君、君の力をはぐれ悪魔にぶつけるんだ!くれぐれも
「分かってるよ兄ちゃん、
そう言って一誠君ははぐれ悪魔がいるところへとスタスタ歩いていく、その後ろをついていくが数日前とは覇気が違う、これは期待できそうかな・・・?