一誠vision start
「いやぁ、それにしてもグレモリーさんもなかなかいけますなぁ!」
「そんなことないですよ!それに実に美味い酒だ!この美味さは是非お土産として持って帰りたい!」
伝説の魔王様とうちの両親が飲み明かしていた、どうやらウマが合うようでもう結構な時間飲んでいる。
「凄いな一誠君、あの魔王様うちの父さんと飲み明かしてるよ」
「本当だよね、うちの父さん結構酒強かったはずなのに・・・」
いや本当に凄いな、しかももう何本も瓶を開けてるし・・・こりゃ長くなりそうだ。
そして楽しい宴の時間も終わりそろそろ寝る時間となった、けど部長が凄い駄々をこねている
「お兄様、私もイッセーと寝てはダメなのですか......?」
「ごめんねリアス、今日は一誠君とオルス君と共に寝たいんだ、それに話したいこともあるしね」
兄ちゃんとも?一体何を話したいんだろうか・・・そんなことを思いながら俺と兄ちゃん、サーゼクスさんは部屋に入っていった。
一誠vision fade-out
オルスvision start
さて、何を話したいんだろうか。
ぶっちゃけ俺はさっさと寝てトレーニングがしたいのだけれど。
「オルス君、君は『気』というものが扱えるそうだね?といっても前にも聞いたような気がするけど」
「扱えますよ、あと前の話は全く聞いてませんでした、すまいせん」
マジで前回、焼き鳥のときかな?マジで話は聞いてなかったからなぁ、しょうがないね←
「それと一誠君も使えます、俺が教えていますからね」
「なんと......!まさか気は猫又以外でも扱えるのか・・・?」
「猫又が何か知りませんが人は誰しも気を持っていますよ、それを使えるようにトレーニングすれば誰でも扱えます。現に俺と一誠君は悪魔じゃないですからね」
それを言えばたいそう驚いていた、それもそうか、人間である一誠君が禁手化してるし人間(仮)の俺だってあの量の気を扱っているから驚くのも無理はないのかも
「その気は私でも扱えるかな?」
「出来ると思いますよ、見た感じ魔力と気は別物らしく悪魔でも普通にいけると思います、ですけどどうも扱いが難しいらしくまだ部活だと使えている人はいませんね、1人を除けば」
「1人?それは誰かな?」
「それは多分小猫ちゃんだと思います、でしょ?兄ちゃん」
おっとどうやらここまで気を探るのが上手くなってるとは驚きだね。けど確かに一誠君の言う通りで合ってる
「小猫ちゃんなら確かに扱えるでしょう、ですが自分からそれを使わまいとしていますね」
「......そこまで分かっていたのかい?君は物凄い洞察力を持っているようだね」
グレモリーさん(兄)から理由を聞けば小猫ちゃんには姉がいたそうな、しかもそれがはぐれ悪魔となり現状危険度最高ランクのSSとまでなっていると聞いた、それがあり小猫ちゃんが最初の方感情がない事も聞いてしまった。
「小猫ちゃんにそんなことが・・・」
「あぁ、悪いのはあの戦車の子の姉ではなくはぐれに至らせた王が悪い、けれど上の老人達が何を思ったのか戦車の子も殺そうとしていたんだ・・・本当に腹立たしいことではある」
「はぁ・・・本当に悪魔ってのはクソだな......ッ!」
「兄ちゃん抑えて、家壊れるしそれに悪魔全体が悪いわけじゃないよ、俺も悪魔と堕天使は嫌いだけどいい人もいる・・・と思うからさ」
一誠君がそこまで言うならそうなのだろう......まぁ、俺も認めたくないだけで悪魔にもいい人はいるのは知っている、目の前の魔王様とかその妹のグレモリーさんとかね
「そう言ってくれるとありがたい、けれど2人が悪魔と堕天使を恨んでいることも確かだ・・・だからこそ私はここにきたのさ」
「「?」」
俺と一誠君ははてなマークを頭に浮かべるしかない、俺たちの恨みがなんでグレモリーさんがここにきた理由になるのだろうか?
「さっきも言ったような気がするけど・・・ここ、駒王学園で3種族の特別会議を行うことに決めたんだ」
(うわぁ・・・なんかそれっぽいこと話してたなぁ・・・やべ、全く聞いてなかった)
「多分その顔は全く聞いてなかったね?まぁそれも仕方がないか・・・」
やべぇ、ここまでがっかりされると逆にこっちが申し訳なくなる、んー・・・今の時間は0時ちょい過ぎぐらいか・・・よし!
「グレモリーさん、もしよければこの話の続きは俺の行きつけの店で話しません?」
「行きつけの店?それは気になるところだけど・・・今はこの時間だしねぇ」
「いやいやサーゼクスさん、この時間だからいいんですよ、兄ちゃん俺も言っていいでしょ?」
「当然、それに一誠君にも大切な話らしいからね」
グレモリーさんは「そこまで言うなら行くしかないね」と言って俺についてきてくれた。もうここまできたら食うもんはこれしかないよな!
「ここは・・・ラーメン屋かい?!」
「そうですね、俺がいつもお世話になっているラーメン屋です、とりあえず入りましょう!」
中に入れば少し獣臭い匂いが漂ってくる、これがいいんだよこれが
「おっちゃん、俺いつものね」
「俺はマー油豚骨で、麺固めね」
「えーっと私は・・・」
おっと、どうやらここの頼み方に少し戸惑ってるようだ
「最初は味噌がいいですよ、ここの味噌は美味いですからね」
「なら私は味噌ラーメントッピングでメンマと海苔と煮卵で」
しばらく待ってるとラーメンがゴトリッと目の前に置かれる、いつ来ても美味そうな匂いだ......!
「さぁどうぞ、今回は俺のおごりです」
「え?そんな訳にもいかないよ。それに私は大人だからね、自分の分は自分で払うさ」
「いいですから、それに無理やり連れてきたのは俺ですからね。こればっかしは譲れません」
「そう・・・?ならお言葉に甘えるとするかな」
一誠君はもう食べ始めている、そんなに急いでたら
「美味い!なんて美味いラーメンなんだ!」
「この時間に食うからこそ最高なんですよ、それと・・・
店の入り口の右側、そこに立っているらしいけどびくりと気が乱れる。どうやらバレない自信があったようだけど俺にはバレバレ・・・おっと間違えた、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。
「おいでよグレイフィア、それに今回はオルス君の奢りだそうだ」
「ですが・・・」
「いいからこっちに来てくださいよ、こんないい匂い漂わせながらそこに立ってるのは辛いんじゃないですか?」
俺がそれを言えばぐぅ〜っとあたりに音が響く、やっぱり体は正直だね。
「えっと・・・ならお言葉に甘えさせていただきます///」
顔真っ赤でまるでりんごみたいだ・・・そんなに恥ずかしかったのね。
そのあとはラーメン屋で色々話した。
堕天使の総督に会ったりと言ったところだがそのほかにも学校である会議のことなどで話し込んでいた。
「オルスくん、イッセーくん。会議のこともそうだけどリアスのことをよろしくね」
「こちらこそ、俺の手の届く範囲であればみんなを守ってみせますよ」
そう話し合って俺らは家に帰って寝た
〜少し時は経ち〜
今日はプールの掃除の日、最初こそみんなワイワイとやっていたが次第に疲れてきたようだ
「んじゃあとは俺がやっておくよ」
「え?いいの?」
「平気平気、要は汚れとか藻を全部取ればいいんでしょ?みんな一生懸命にやってたからやる必要ないかなって思ったんだけど・・・まぁ多分できるよ、一誠君なら分かるかな?」
それを言ったらハッとした顔をしてこっちを見てくる。
「え?アレをやるの?この規模のやつを?それってコントロールがかなり難しくない?」
「大丈夫だよ、死にかけパワーアップもしてトレーニングもしてたから気のコントロールは前以上に出来るのさ」
「え?オルス先輩は一体何をするつもりなんだい?」
まずはプールの広さをよーく見る、そして汚れと壁、床の隙間に自分の気を薄く貼る、そして薄く張った気を一気に上に引き上げる!
「おー!凄いなオルス!」
「嘘・・・これ程の力のコントロールなんて一体どれほど鍛えたら......!」
「あらあらうふふ、オルス君はなんでも出来るんですね〜」
「凄いですオルスさん!力ってこんな使い方も出来るんですね!」
まぁざっとこんなもんか、掃除が終わればあとはやることはひとつ
「これならもうプールで泳げるな、みんな着替えなくていいの?」
「そっか!木場着替えようぜ!どっちが長く泳げるか勝負だ!」
「いいね、騎士の力をお見せしようじゃないか!でもイッセー君?赤龍帝の籠手を使うのは無しだからね?」
うんうん、みんな泳ぐのがよほど楽しみなようだ。さて、俺はここで昼寝でも・・・
「「オルス先輩(さん)」」
「ん?どうしたの小猫ちゃん、アーシアちゃん」
「えっとですね・・・実は・・・」
「泳ぎを教えて欲しいんです・・・」
おっと、これはちょっと予想外だぞ?
まさかこの2人が泳げないとは・・・というより何故俺に頼もうと思ったのか。
「最初はイッセーさんに教えてもらおうと思ったのですが・・・」
「ちょっと朱乃!イッセーは私のものよ!」
「あらあら、何を言っているのかしら?人を物扱いだなんてはしたないわねぇ・・・!」
「部長、朱乃さんも落ち着いてくださいよ」
あー・・・あれは両手に華ってやつなんだろうけど今はドンマイとしかいえないかなぁ
「うん、大丈夫だよ。俺は今昼寝しようと思ったしね、それに教えるのも大切なトレーニングだから」
こうして小猫ちゃんとアーシアちゃんの泳ぎのトレーニングが終わった、取り敢えず一通り教えて多少泳げるようになったので大きな進歩といったところだろう。
オルスvision fade-out