オルスvision start
「美味い!なんて美味いラーメンだ!!!」
「こんな美味しいラーメン食べたの久しぶりよ!」
「うんうん、気に入ってくれたようでよかった」
2人は一心不乱にラーメンをススル、ちょうど食べ終わったあたりで2人は話をしてくる
「それで、なんで私たちに接触してきたんだ?」
「いや、たまたま通りかかっただけだけど・・・」
「「え?」」
いや、こっちがえ?なんだけど、逆にたまたま以外になにがあるんだろうか・・・
「いや、単刀直入に言わせてもらう、私たちに協力してくれないか?」
「「え」」
キリッとした顔で単刀直入にとか言われても何が力貸してくれか分からないし一誠君もすごい困惑した顔してるんだけど、やっぱ狂信者の考えることは分からないな・・・
「私たちの目的はエクスカリバーの破壊だ」
「ちょ、ちょっと待って、いきなり協力しろだの破壊だの言われても全く分からないんだけど・・・」
「あぁ、そういえば詳しくは話してなかったわね」
2人から話を聞くとどうやらこの日本に堕天使が来ているらしい、それもこの前のようなザコではなく幹部クラスのモノがいるらしくそいつがエクスカリバーを集めているんだそうだ
「つまりそいつに集められるぐらいならいっそのこと壊してしまおうと・・・そういうことでいいんだね?」
「あぁ、間違ってはいない」
このゼノヴィアって子凄い上から目線なんだけど・・・あ、そういえば忘れていた
「そのエクスカリバーなんだけどさ、この前木場君もなんて言ったかな、なんかすごい早いエクスカリバーに出会ったって言ってたよ」
「なんですって?!」
「そのエクスカリバー使いとラーメンも一緒に食べたし」
「いや兄ちゃんそれはおかしい」
え?だってフリード君と戦うの結構楽しいよ?てかスピードも今の俺なら普通についていけるしなぁ・・・
「フリード・セルゼン、元はヴァチカン法王直属のエースエクソシストで齢13歳でエクソシストになった本物の天才、悪魔や魔獣を次々と滅していく姿は凄かったと聞くわ」
「だが奴は強すぎた、その身に余る力を大いに振るいすぎた奴は悪魔と繋がっていた同胞すらも手にかけたほどだからね、最初から信仰心なんてなかったんだろう、あったのは異常なまでの悪魔に対する復讐心、その異常なまでの復讐心で異端になるもの時間の問題だったんだな」
へぇ、あのいつも楽しそう(笑)のフリード君がそんな復讐心を持っていたなんてね、人は見かけによらないってのはこういうことを言うんだろうね
「しかしあのフリード・セルゼンがエクスカリバーを・・・これは厄介極まりないわね・・・」
それほどまでに厄介なんだねフリード君は・・・でも身に余る復讐心を外に漏らさず自分の内側に留めておくその精神力も中々凄いけどね、木場君も出来てないしそこはやっぱりフリード君の力なのかな?
「分かった、取り合えず俺と一誠君も手伝うよ、一誠君もいいでしょ?」
「当たり前だよ、俺と兄ちゃんがいれば100人力だぜ!」
「それは頼もしい、上のほうも悪魔の力は借りるなとは言われたがドラゴンの力は借りるなとは言っていないからな」
え、なんで一誠君がドライグ持てることバレてんの、教会か、意外と侮れないね・・・
「はい、これが俺たちの家の連絡先ね、何かあったら家に電話して」
「ありがとう!恩に着るわ!」
そういって2人はラーメン屋から出る、というか何故木場君は聖剣に対してあれ程までの殺意を抱けるのかがすごく疑問なんだけど・・・
「ねぇ兄ちゃん、なんで木場の奴は聖剣に対してあんなに恨んでいるんだろう・・・」
「やっぱり一誠君も気になるよね、よし、んじゃ木場君のとこに行くかな」
金を払い外にでて気をためる、木場君はどうやら外にいるみたいだから飛んで行ってもバレないね
「行くよ一誠君!しっかりつかまってなよ!」
「イエッサー!!!」
10分ぐらい飛んで木場くんの後ろ姿が見えてくる、いや後ろから見ても殺気マックスとかマジ笑えないんだけど
「きぃいいいいいいいいいいいいばくぅううううううううううううん!!!!!!!」
「え?!ちょ!オルス先輩?!!」
「まって兄ちゃん俺もぶつかるからぁああああああああああ!!!」
『任せろ相棒!』
【Boost!!!】
どうやらドライグが衝突の勢いを殺す力を2倍にしたようだね、ちゃんとぶつからないで着地するつもりだったのに笑
「お、オルス先輩危ないですよ・・・!」
「いやぁごめんごめん、ただちょっと驚かせようと思ってね、あとは話を聞きに来たんだよ」
「話・・・ですか?」
「うん、なんできみがそんなにも聖剣を恨んでいるか・・・っていうね」
その話を出すとあからさまに不機嫌になる木場君、まぁ不機嫌になるのは仕方ないよね、なんせあの木場君が殺気を駄々洩れにするぐらいの出来事なんだから
オルスvision fade-out
木場vision start
ついにこの話をリアス部長以外に話す時がきた
「……僕はリアス部長の
一言一言話すたびにあの時の記憶が鮮明に蘇る
「もちろん騎士になったのも経緯があります」
僕はあの時のあいつらを・・・
「僕が聖剣を恨んでいる理由はリアス先輩に会う前の話になります」
話はあの時にさかのぼる……
僕は元々協会に拉致された子供だったんです、拉致された内容は【聖剣適合者探し】つまりその適合者を探すために僕たちは拷問されていました
人間として扱われることもなく、毎日薬や拷問などの辛く悲しい日々を迎えるだけでろくな食事もとれず、日々死んでいくものは絶えませんでした・・・
毎日毎日同じような拷問ばかり、みんなはいつか普通に生きれることを夢見て聖歌を歌っていました
ですが僕たちに待っていたのは毒殺・・・殺処分でした……!
【聖剣適合者なし】これだけで同胞はみんな死んでしまった・・・床で血反吐を吐きながら・・・それでも奇跡が起こることを信じて聖歌を死ぬ間際でも歌っていた・・・
「これでも僕に復讐をやめろっていうんですか・・・!僕は・・・僕は同胞の恨みを晴らすためにも絶対にエクスカリバーを超えなくちゃいけないんだッ!!!」
「木場・・・」
「・・・」
僕の話で2人は暗い顔になってしまう、でもオルス先輩の顔は暗すぎて見えない、でもなんだかその顔が僕は凄く怖く見えた
木場vision fade-out
一誠vision start
「ねぇ……木場君、その時の首謀者が今日本に来ているんだ・・・」
「ッ!!!・・・あの時の・・・首謀者が・・・!・・・オルス・・・先輩・・・?」
兄ちゃんの体に自然に力が入る、バチバチと気の逆流を起こしそうなほど大きな気の塊が兄ちゃんの中をグルグルと渦巻いている・・・?
「あぁ……
「ッ!木場ァ!逃げるぞ!!!早く!!!」
瞬間、兄ちゃんのいるあたりが大きな爆発を起こす、見れば兄ちゃんに薄くだけど鎧がまとってあるのが見える
「ムカつく・・・本当にムカつく・・・ッ!!!」
「木場、今日はもう帰ろう、あの兄ちゃんに関わるとこっちが壊されかねない」
「う、うん・・・」
その日から兄ちゃんは数日間家に帰ってこなかった、兄ちゃんが帰ってきた日に真っ先に放った言葉が『新しい力を手に入れたよ一誠君・・・でも疲れたから寝るね』と言ってすぐに死んだように眠ってしまった、兄ちゃんがいなかった数日間の間のニュースをみれば至る処の戦争が謎の力によって終わったらしい、その時に謎の男を見たと目撃証言が多くあったそうだが朝昼夜と目撃があったみたいだ、兄ちゃんはここ数日で寝てなかったらしく、体はボロボロになっていた