ハイスクールD×D サイヤと奏でる悪魔の軌跡   作:厄丸

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第18話 サイヤと飯と教会組と

オルスvision start

 

 

「ふっ・・・ふっ・・・ふっ・・・」

 

俺は朝からトレーニングをしている、今俺が体に纏っているのは【本気の気の鎧第二段階(オーラメイルverフルセカンド)】俺の【気の鎧(オーラメイル)】の最終形態の1つ前だ、残念だがプラスブースターは制御が難しくトレーニングの中にこの形態を鍛えるのも組み込まれている

 

「よし・・・次はパワーだね・・・はぁあああああああああああああああ・・・!!!」

 

気を全身に張り巡らせて筋肉を増加させる、俺の体は1.5倍ほどに大きくなり動きが極端に鈍くなる

 

「このまま更にトレーニングだ」

 

気を大きな岩石としてイメージする、パワーを一点に集中させて拳を振るう

 

「いって、まぁこんなものだな」

 

大きな岩石は一発のパンチで粉々に砕け散る、なぜか勘違いする人が多いが大きなものは割るより砕く方が難しいのだ、砕くにはその物体の隅々まで力を加えなければならない

 

「さて、そろそろ家に帰ってシャワーを浴びるかな」

 

家に帰ると一誠君達はまだ寝ていた、起こさないようにゆっくり家に入ってシャワーを浴びる

 

「ふー・・・やっぱりトレーニング終わりのシャワーは最高だね!」

 

『精を出しているな、相棒の兄よ』

 

「やあ、()()()()

 

一誠君の神器に住んでいるドラゴン、ドライグが俺に話しかけてくる

 

『しかし相棒の兄も中々にハードなトレーニングをしているな、あんなんじゃいつ体を壊してもおかしくはないぞ?』

 

「おいおい、人のトレーニングを覗くとはいい趣味してないよ?」

 

ドライグは一誠君が寝ていてどうも暇だったらしい、だけど俺自身はドライグの姿を見ていないため実際ドラゴンかどうかは分からない

 

「そろそろ母さんが起きてくる時間帯だからね、俺は一誠君達を起こしてくるからドライグももう戻りなよ、今日はなんだか疲れそうな予感がする」

 

『何言っているんだ、相棒の兄はいつも疲れているだろう』

 

このトカゲめ、まったく・・・

 

そんな会話をしながら一誠君とアーシアちゃんを起こす、二人は眠そうに眼を擦っていたが気を薄く張って意識を覚醒させる、この前一誠君が黒こげになった技だが寝ぼけてないなら失敗することは()()()()ない、()()()()

 

「あぁ……いい目覚めだ」

 

「ふぁあ……これはいいものですね」

 

「起きた?母さんがもうすぐご飯を作ってくれるから学校の準備をしようよ、ね?」

 

朝のご飯は油揚げの味噌汁に炊き込みご飯と焼き魚、平凡的と言えば平凡的だがこれが美味いんだよ

 

ご飯を食べて学校に行く、やはり元浜君と松田君が家の前にいたようで俺の体に引っ付く、一誠君は引っ付くことは分かっていたがまさかアーシアちゃんまで引っ付くとは思わなかった、いいトレーニングになるからいいんだけどね

 

「よし、学校についたからまた放課後ね」

 

「おう!またね兄ちゃん!」

 

「はい!失礼しますオルスさま!」

 

うんうん、ちゃんと行ったようだね、さて、俺も教室に向かおうかな―――

 

 

『『『キャーーーーーー!!!!!』』』

 

 

・・・うん、知ってた

 

 

~放課後~

 

 

「さあ、勝負しようではないか!」

 

「イッセー君のお兄さんごめんね?!でもこれも神の教えなの!!!!!」

 

このクソガキどもが・・・

 

「僕はこの時をどれほど待ち望んだことか!!!」

 

人の気持ちもわからないようなやつらは・・・

 

「よそ見していていいのか!!!」

 

本気で潰してやる・・・!!!

 

~回想開始~

 

 

「来ましたよグレモリーさん」

 

「来たのねオルス君、今この子達と聖剣について話していたところよ」

 

この子達と言われていた方を見ると青い髪のこと茶髪の子がソファに座っていた、そして後ろにある長いもの、この気配はフリード君が持っていたエクスカリバーに似たようなの聖なる力を感じる

 

「どうも初めまして、ゼノヴィア・クァルタというものだ」

 

「私は紫藤イリナです!初めまして!!!」

 

「これはご丁寧にどうも、兵藤オルスと申します」

 

俺が兵藤と名乗るとイリナと言っていた女の子は心底驚いたような顔をしてこちらを見てきた

 

「ええ?!兵藤?!イッセー君に兄弟はいなかったはずよ?!」

 

「俺は訳あって兵藤家にお世話になっていてね、一応は一誠君のお兄さんとなっているんだ」

 

それを聞くと紫藤ちゃんは納得したような顔をした、やっぱりこの世界の人・・・いや悪魔もか、準応力高すぎない?

 

「おや?君は()()アーシアじゃないか、まさかここにいたなんてな」

 

おっと・・・?魔女?

 

「あら本当!悪魔を助けた魔女さんは今度は悪魔の所にいるなんてね!これはお笑いものだわ!!!」

 

へぇ~・・・

 

「ッ・・・わ、私は神の教えに背いたつもりはありません!」

 

「何を言っているんだ、悪魔を治すなんて真似をしたから教会を追い出されたのだろう?」

 

青い髪の子にいろいろ言われてアーシアちゃんは涙目だ・・・そろそろ言いすぎだろ・・・

 

「あぁ、なんて可哀そうなの?!このままじゃかわいそうだから私が直接神のもとへと送ってあげるわ!!!」

 

「え・・・?」

 

 

オルスvision fade-out

 

 

一誠vision start

 

 

ドヒュウウウウウウウウウウウウウウウウウンッ!!!!!

 

 

「え?!な、何が起きたの?!」

 

「いい加減にしろよクソガキ共・・・黙ってきいてりゃ好き勝手言いやがって・・・ッ!」

 

 

~回想終了~

 

 

まぁ、こういうわけなんだ、簡単に言うとアーシアを殺されかけた兄ちゃんはブチギレた、以上、うん

 

 

 

 

 

ドヒュウウウウウウウウウウウウウウウウウンッ!!!!!

 

 

 

 

 

「【本気の気の鎧IN推進力(オーラメイルverプラスブースター)】覚悟しろよ、今の俺は優しくないぞ・・・ッ!!!」

 

兄ちゃんが現段階の最終形態になる、本気で叩き潰す気だ・・・

 

「は、速い―――ガハァッ・・・?!」

 

「なあ、紫藤・・・君はさっきアーシアちゃんに死ねと言ったよね?つまり君は自分が殺されるってことも承知で言っているということだ―――」

 

その瞬間、兄ちゃんの顔は真っ黒になり赤い目になる・・・ような錯覚が見える、あそこまでキレてる兄ちゃん見るの初めてだな・・・

 

「 自 分 が 死 ん で も 文 句 い わ ね ぇ よ な ・ ・ ・ ? 」

 

流石にやりすぎかな、そろそろ止めよう

 

「兄ちゃんそろそろ落ち着きなよ、じゃないと俺が止めに入るからね」

 

そう言うと兄ちゃんは止まる、気を取り戻したようでやっちまったと言うような顔をしていつもの冷や汗をかきながらこっちを見てくる

 

「あー・・・うん・・・ごめんね?」

 

「え、えぇ・・・」

 

結局木場も兄ちゃんの本気の殺気に当てられたようで動きをピタリと止めていた、逆にあのさっきの中動けるやつを俺は見てみたい、俺?俺はノーカンだよ、てか俺でも無理、死ぬ

 

「君たちはもう帰りなよ、じゃないと今度は本気で殺すかもしれないからさ・・・ね?」

 

その言葉で怖気づいて2人はそそくさと部室から去っていく、まぁ兄ちゃんなら仕方ない、うん、兄ちゃんなら

 

「一誠君失礼なこと考えていない?」

 

「大丈夫、俺は何も考えていないから」

 

何故ばれたし・・・

 

 

一誠vision fade-out

 

 

オルスvision start

 

 

あの日から数日が経った、あの日に決まったことはエクスカリバーの回収を手伝うらしい、また俺がいないところで勝手に決まっているし、あのワガママ小娘め・・・

 

「あれ、兄ちゃん気のせいかな・・・」

 

一誠君がいきなり俺に訪ねてくる、その方向を見ると俺自身も目を疑う光景だった

 

「「お願いします!迷える子羊に救いを!!!」」

 

「兄ちゃん、俺はあれを無視したいんだけど・・・だめ?」

 

「……まぁ………ダメかな?一応助けてあげようよ」

 

いやマジでこんなとこで何してんのこの子達・・・

 

「まったく!イリナがあんな怪しいもの買うからだろ!」

 

「何よ!ゼノヴィアこそ賛成していたじゃない!」

 

「なんだと?!私はちゃんと止めたぞ!」

 

「何よ!嘘つくつもり?!!」

 

……これは見ていて見苦しいな、本当に神様信じてんのかこの子達・・・

 

「おいイリナ、ここで何やってんだ?」

 

「あ!イッセーくん!あ・・・あなたは・・・」

 

「この前はごめんね、でももうあんなことしないから大丈夫・・・たぶん」

 

俺の最後の一言で2人の顔が青ざめたような気がするが気のせいだろう

 

ぐ~・・・

 

『『『・・・』』』

 

「あ、あはは・・・実はおなかが減ってしまってね・・・」

 

「はぁ・・・仕方ない、俺がラーメンをおごってあげるから、ついてきなよ」

 

「い、いいんですかイッセー君のお兄さん!」

 

「俺の名はオルス、覚えておいてね」

 

「「はい!」」

 

 

オルスvision fade-out

 


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