ハイスクールD×D サイヤと奏でる悪魔の軌跡   作:厄丸

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第12話 サイヤと涙と休憩と

オルスvision start

 

 

「んあ・・・?」

 

「あ!兄ちゃん目が覚めたんだね!」

 

一誠君が心配そうにこちらを見てくる、外を見れば天気は夜中だ

 

「一誠君、今は何時ぐらいだ?」

 

「今は21時ぐらいだね、3日も寝ていてみんな心配してたんだよ?」

 

「え」

 

み、3日?!そんなに寝てた・・・だって?!

 

「よし!今から3倍鍛える!!!」

 

「え?!ちょ、何言ってんの!寝込んでいたのにいきなり動けるわけないじゃん!」

 

「ええい離せ!俺は鍛えるんだ!離せえええ!!!」

 

「どうしたんだい!」

 

「どうしたのよ!」

 

木場君やグレモリーさん達が慌てた様子で部屋に入ってくる、不味いな、このままだと取り押さえられてしまう!

 

「集まってきてなんて厄介な!ハァアアアアアアア!!!」

 

ドヒュンッ!という音と共に俺は昨日習得した【本気の気の鎧IN推進力】(オーラメイルverプラスブースター)を纏って外に出ようとした、しかし―――

 

 

 

パァンッ!

 

 

 

「え・・・?」

 

いきなり小猫ちゃんに平手打ちをされた、叩かれたのは俺なのになぜか小猫ちゃんが涙を浮かべている

 

「何で休もうとしないんですか?!」

 

「こ、小猫ちゃん・・・?」

 

「もう休んでくださいよ!もう十分じゃないですか!そんなに自分を痛めつけて何になるんですか!そんなに痛いのが好きなんですか?!だったら私が今ここでやってあげます!」

 

「ちょ、小猫ちゃん!!!」

 

一誠君達が小猫ちゃんを止めようと駆け出すがもう遅い、その拳を喰らう俺は―――

 

 

 

()()()()()()()

 

 

 

オルスvision fade-out

 

 

小猫vision start

 

 

「え・・・?」

 

私が放った拳はオルス先輩のお腹に深々と刺さった、しかも感触としては普通の生身、オルス先輩が言っていた気の鎧、()()()()()()()()()()()()

 

「ガハ・・・ッ」

 

「兄ちゃん!!!」

 

「わ、私はそんなつもりじゃ・・・!」

 

私の目から涙がこみ上げてくる、自分が好きな人が血を吐くぐらいの力で殴ってしまった、私は目の前で自分が起こした現実を認められないでいた

 

「ははは・・・イテェ・・・なぁ・・・」

 

「先輩っ!!!」

 

「こんなに心に来る痛みは・・・初めてだなぁ・・・ハハハ・・・」

 

先輩は何でそんなに笑えるんですか・・・私が殴ったのに・・・血が吐くぐらい殴って凄く痛いはずなのに・・・ッ

 

「小猫ちゃん・・・そんなに自分を責めないで・・・?悪いのは俺なんだ・・・」

 

違う、違うのに・・・私が自分のわがままで先輩を殴って・・・

 

「いいや、これについては兄ちゃんが悪いね」

 

「イッセー?!何を言い出すの!」

 

部長の言っている事は私自身も痛いほど理解できた、なぜなら悪いのは私なの―――

 

「いや、これは俺が悪いよ」

 

 

小猫vision fade-out

 

 

オルスvision start

 

 

ふぅ、やっと普通に喋る事が出来るぐらい回復したね・・・

 

「みんなに心配かけてしまって悪かったよ、俺はもう大丈夫、今日はもうゆっくり休ませてもらうさ」

 

「まったく・・・世話のかかるお兄様だよ」

 

「せん・・・ぱい・・・?」

 

小猫ちゃんが泣きそうな顔でこちらを見てくる、確かこんな時は・・・

 

俺は小猫ちゃんの事を抱きしめた

 

「え?!お、オルス先輩?!/////////」

 

「ごめんね小猫ちゃん、どうやら君に1番心配を書けたみたいだ・・・」

 

母さんに言われた通りに抱きしめた、『女の子が泣いている時はギュッと抱きしめてあげなさい』、それが母さんが言っていたことだ

 

「本当にすまなかった、みんなにも本当に心配をかけたね、だから俺はもう休むよ、これでいいでしょ?」

 

「兄ちゃんやっと分かったようだね、まったく・・・」

 

そう言って俺はもう1度寝なおした、衰退しきっていた俺は途中で起きることもなくグッスリ寝ることが出来た、結局俺がグレモリーさんの別荘から出られたのは5日後、つまりトレーディングゲームと呼ばれるゲームが始まる当日だった

 

 

―――当日―――

 

 

当日はグレイフィアさんが準備してくれた魔法陣で移動するみたいだ、その際にグレイフェアさんが魔王様も見ていると言ってグレモリーさんが酷く驚いていた、ならあの焼き鳥君にかますしかないよね

 

「やあリアス、それとその眷属と人間、この日をどんなに待ちわびたことか・・・」

 

焼き鳥君がなんかほざいているけど関係ない、みんなは自信満々だ、絶対に負けるはずがないと思っているだろう、一誠君以外は

 

「いいかいみんな、【どんな勝負でも気を抜くな】、絶対慢心してはいけないよ」

 

「分かっているよ兄ちゃん、それで足元救われたらおしまいだもんね」

 

「そうだぜ一誠君、んじゃ宣戦布告しようか、もう言いたいことは分かるね?」

 

一誠君にそう言ったら頷いてこちらを見る

 

「「覚悟しろよ焼き鳥共が、お前らは俺らには勝てないぜ」」

 

「1度ならず何度も何度も・・・ッ!」

 

「ライザー様をバカにしたー!」

 

「そんなあなたは死んじゃうべきー!」

 

「よくも()()()()・・・!」

 

「どうやら死にたいらしいな・・・!」

 

ライザー君をバカにしたら眷属らしき女の人たちがこちらに明確な殺意を向けてきた、これはお返ししないと失礼かな・・・?

 

『覚悟しろよ・・・この前のようには優しくねぇぞ・・・ッ!!!』

 

この前顔を出したサイヤ人の本性、それを少しだが見せた、俺自身が暴走したあの日、あの日から少しずつだけど出すようにした、じゃないと俺の中のサイヤ人がまた暴れ狂ってしまうと俺が思っているからだ

 

「おっと、この濃厚な殺意の中よく立ってられるね、君の眷属たち凄いじゃないか」

 

「お、お前は・・・本当に・・・人間なのか・・・ッ!!!」

 

ライザー君が心底驚いたような表情でこちらを見てくる、人間・・・ねぇ・・・もうこれを言ったのは何回目かな・・・

 

「俺の名はオルス・・・誇り高き戦闘民族サイヤ人・・・ッ」

 

 

 

『兵藤オルスだぁああああああああああああ!!!』

 

 

 

瞬間、魔方陣が輝き始めて戦闘が始まった、手加減・・・?

 

 

 

―――()()()()()()()()()()()()―――

 

 

 

Let's Fight RatingGame VS phoenix name Raiza phoenix………

 

 

 

Start!!!

 


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