IS VS Build   作:シュイム

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今回は前回とかと比べて短めです。
皆さんに活動報告でオリジナルフォーム、オリジナルフルボトルについてのアンケートを取りたいと思っております。
何かご意見あれば是非お願いします。

それでは第一章の最終話、どうぞ!


第7話 開かれしパンドラボックス

「織斑一夏 救出作戦」が終わり、俺は今学校でIS適正検査の待機をしていた。

そう、一夏が触ってしまったのだ。ISに。

原作と違い、藍越学園と間違えてIS学園に行ったのではなくあの事件で保護された後、千冬さんと共に一夏を捜索していた人の「打鉄」に触れてしまい、IS適正がある事が判明。

瞬く間に「世界初の男性IS適正者」として世界中に広まった。

そして「それなら他にも適正者いるんじゃね?」という事で全国一斉IS適性検査が行われ、冒頭に戻る。

 

クラスの皆は適正あればいいなー、とか女の園(IS学園)行ってみたいなー、とか冗談交じりに喋っていた。

皆正直自分に適正があるなどと思ってないようで、「授業潰れてラッキー」くらいしか思ってないのだろう

かく言う俺もわざわざ受ける必要が無いと分かってるので暇で仕方がない。

 

「なぁ建兎ー、お前どう思う? ビルドのこと。 まさかドイツにも現れたとはなぁ...。噂だと中身はごついおっさんが入ってるんじゃないかって言われてるらしいぜ」

 

こいつは赤楚 龍我。 俺の中学での数少ない友人だ。

友人が少ないというのはあくまで俺がコミュ障だからじゃない。(それも少しあるけど)

 

俺の通う名下(なした)中学での俺の印象は「完璧」であった。

いや、自分で言うのもなんだが本当にそういう感じなんだ

神様から与えられた頭の良さに身体能力の高さ、そして本家仮面ライダービルドこと桐生戦兎のビジュアル。

いやこれ全部神様のおかげじゃねーか、切ねえ。

 

そのため、俺は昔からモテていた。

それを妬んだ奴らが... と言った感じだ。

 

龍我は良くも悪くもバカなのでそういうことは気にしてないのだ。

「お前今なんか失礼な事考えなかったか?」

 

「は? そんな訳ないだろ? てゆーか待ち時間長いよな。 いつまでかかるんだろ」

 

「だよな。ま、俺としては数学受けなくていいからラッキーだったけど」

 

あっぶねぇ、こいつなぜかバカという言葉にだけものすごく敏感だからな...。

そしてこいつと仲良くなったきっかけは他にもあり、同じボクシング部という事だ。

俺はゴーレムとの訓練以外にも、俺自身のパワーアップの為に何かスポーツをしたいと思っていた。

その時出会ったのが龍我とボクシングだ。

ボクシングならばプログラムされた動きしか出来ないゴーレムと違い、相手によって臨機応変に対応し、いかに一撃を加えるか。

それを鍛えられるので俺にはピッタリだった。

まあ、ぶっちゃけゴーレムの方が何倍も痛いし怖いんだけどな。

 

「それでは2組! 検査を行うから出席番号順に並べー!」

 

来た、俺たちの組の番だ。

さて、行ってくるとしますかね...

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「それでは次、12番 桐生 建兎。 そこの打鉄に触れてください。」

 

そう言われ、俺はおもむろに手を乗せる。

すると、触れた瞬間頭に大量の情報が流れ込み、まるで元からこれの使い方を記憶していたかのような感覚になる。

それと同時にまるで海に潜ったかのような爽快感もあった。

そして気づけば俺は打鉄を纏っていた。

あぁ、()()()()()()()()()()

 

検査員や順番待ちしていた人達はひどく驚いていたが、俺はそうでもなかった。

実は昔束姉さんが作ってたISに興味本位で触ってみたら動かしてしまい、父さんと束姉さん、俺自身も凄く驚いた。

神様転生した人たちもIS適正を持たされるのは二次創作によくあったが自分もそうだとは思わなかった。

 

 

そんなこんなで俺は今別室移動。

とある人たちを待ってる間、検査員から身柄を保護するため強制的にIS学園に通ってもらうこと、ISを学ぶために入学式までに参考書に目を通しておいて欲しいことなどを伝えられた。

 

そしてそのとある人たちがやって来た。

織斑千冬と山田真耶。

IS学園に勤務する教師2人であった。

 

「初めまして、私はIS学園で教師をしています。山田真耶と言います。」

 

「えっと、名下中学 3年、桐生建兎です。 初めまして」

 

「...」

 

簡単な自己紹介を済ませたのだが、なぜか千冬さんは何も喋らない。

こちらを睨みつけるが如くじーっと見ている。

 

「あ、あの? 織斑先生?」

 

「どう、されたんですか? 織斑千冬さん?」

 

思わず声をかけてしまったが、その事に対する返答はなかった

 

「...変な質問をするが、お前 私とどこかで会わなかったか?」

 

びくっ!

 

「え? いや、そんな事は無いはずですが... 何故ですか?」

 

「そうか... それならばいい。 唐突に済まなかった。私は織斑千冬。 山田先生と同じくIS学園で教師をしている。」

 

ビビったァ... まさか気づかれそうになるなんて。

束姉さんにもビルドの事は千冬さんには言わないように言ってたから誰も俺の正体を知らないはずなんだが...

この人とは会話を二往復くらいしかしてないってのに...どんだけ鋭いんだよ

 

そして、2人から言われたことはほとんど検査員の人と同じ。

学園や勉強のことであった。

その間俺はバレないよう、一言一言気にしながら話すこととなりすんごい疲れた。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「ただいま〜...」

 

「おっかえりー! ニュース見たよ! 栄えある二人目だね! けんくん!」

 

「あはは... はい」

 

「おかえり、建兎。 どうだ?IS学園へ入学する事になった心境は?」

 

「IS学園はとりあえず置いといて...。 束姉さん、千冬さんに俺のこと何も話してないよね?」

 

「え? うん。 言わないでって言われたし、ちーちゃんも電話で何か知ってるんじゃないのかって聞いてきたけどごまかしたし。」

 

首をかしげ、不思議そうに答える束姉さん。

嘘はついてないだろう。てことは本当にあの短い間に勘づいたということだ。

末恐ろしい。

 

その事を束姉さん達に話すとなぜかドヤ顔で

 

「さっすがちーちゃん!」

 

「ブリュンヒルデも凄いな。 さすが束ちゃんと友達なだけはあるな。」

 

とか言ってた。

いや、俺は心臓が止まるかと思ったんだけど

 

それからはIS学園入学に向けて勉強が始まった。

と言っても持ち前の頭の良さに、日頃から束姉さんとISの話をしていた俺としてはもらった参考書などほとんど不必要だった。

 

こうして10数年の時を経て、ようやく原作の始まりを迎えた。




さて、第一章が終わりました。ようやく。
てか最近仮面ライダーネタ入ってねぇなぁ。
次回からIS学園編に入ります。
ではまた次回!

Next→第8話 さあ、ハイスクールライフを始めようか

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