感想の返信をしてて思ったのですが、作品紹介で書いてるクロス比率のところ、
東亰ザナドゥ:ペルソナシリーズ:Fate/Extraが4:4:2って書いてあるところのことです。
この書き方だと私、ただのバカにしか見えないのではないでしょうか。いや、こう書いた理由は色々あったんですけど。もしかしたら初期から見て下さっている方の中には、お気づきになる方も……いや居たら怖いな。
まあ一応明かせる理由を言えば、10満点表記なんですよ。比なら2:2:1と表すのが適切ですけど、分かりやすさを重視した感じで。
まあそれだけです。だから何だって話ですね。
長々と失礼しました。
──筋肉痛になった。
慣れない運動をしたからだろう。足の付け根の辺りが痛い。歩くだけでも意識してしまう所だから余計に酷く感じる。
「どうするか……」
明日には再度異界に挑まなければならない。
しかし筋肉痛で動けないなどと宣えば、容赦なく柊に凍らされることだろう。
差し当たって今日は、疲労回復に努めるべきだけど、はたしてどうするべきか。
「璃音にでも聞いてみよう」
アイドルとして多くのレッスンをこなしてきた彼女なら、いい疲れの取り方も知っているはず。
さっそくサイフォンで連絡を取る。
『璃音、突然だが、身体の疲れを抜きたい時とかってどうしている?』
返事は、数分とせずに返ってきた。
『あたしの場合は、マッサージとかお風呂とかかな。ひょっとして連れてってくれるとか?』
『いつか機会があれば。教えてくれてありがとう』
『それ連れて行ってくれないやつだよね!?』
バレてしまった。
まああながち嘘ではない。みんなで行く機会に恵まれれば連れていくことになるだろうし。取り敢えずそういうことにしておいて感謝を述べておく。
しかし温泉、温泉か……
「久しぶりに神山温泉にでも行ってみるか」
久し振りという程の時間が空いている訳ではないけれど。まだ1月も経っていない。
思えば、客として行ったことはないな。
よし、放課後に日帰りで行くとしよう。
──授業中──
英語の授業中、佐伯先生が教壇で解説をしている。
彼はいったん板書の手を止め、チョーク受けの上に片手を掛けた。
「……このように、日常生活で聞きなれた単語にも、皆が知らない意味が多く含まれている。安易に訳そうとすると大変だろう……そうだな、岸波」
突如指名が来る。赤点の生徒を指名して答えさせるとは何たる鬼畜。
……いや、できないからこそ答えさせるのか。なんてことだ。
取り敢えず立ち上がる。
「アカウントという英単語の名詞的な意味として、次の中から適切でないものを選んでくれ」
選択肢が黒板に板書されていく。
えっと、なになに……顧客、勘定、使用の3つか。
名詞としての意味、か。慎重に選ばなければ。
──Select──
顧客。
>勘定。
使用。
──────
この中なら、勘定ではないだろうか。
顧客と使用は大体同じ意味合いな気がするし。
「残念、答えは“使用”だな。皆が使っているアプリなどのアカウントは、サイトを利用する“権利”と解釈することが多い。アカウントという単語自体に使用するといった意味合いはないんだ」
なるほど。
確かにネットワークアカウントと言われて、ネットを使用することとは解釈しない。どちらかと言えば、利用客のようなものか。
些細な違いだが、そこを誤解していると英作文や長文読解の時に苦労するだろう。注意しておこう。
「勘定の他にも、口座、帳簿、利益……あとは重要性なんて意味を使うことがある。特に預金口座なんかは覚えておくと良いかもな」
周囲の自分を見る目に失望が混じる。
正解しておきたかったが、仕方ない。次は絶対に正解するようにしよう。
──放課後──
────>杜宮市郊外【神山温泉】。
「いらっしゃいませ」
バスに乗車し暫く、漸く着いた場所は、なんというか相変わらずだった。
バイトの間、一番多く話した先輩が出迎えてくれる。
「こんにちは」
「こんにちは」
「……」
「……」
「……本格的にバイトに?」
「あ、いいえ、今日は温泉に入りに」
「そうか、残念だ。まあゆっくりしていってくれ」
「ありがとうございます」
「ごゆっくり」
残念、と言ってくれるのか。共に働いたのは3日間で、あれから2週間も経っているのに。
社交辞令かもしれないけれど、少し嬉しい。
「……行くか」
少し、お風呂に入りながら考えてみよう。
風呂上り。どうしたものかと彷徨っていると、庭苑の脇に見慣れた仕事着の女性を見掛けた。
「あ、女将さん、丁度よかった」
「おや、岸波さん。どうかされました?」
「あの、少し相談が。少し時間良いですか?」
「そうですね、もう少し待っていただければ」
「すみません忙しいところを」
「いいえ。……そうですね、休憩室でお待ちください」
営業時間で、館内ということもあり、女将──シノさんの口調は丁寧だ。
仕事中はいかなる時でも真面目に振る舞う女将さんらしい態度。久し振りに見た安心感があった。
数分後、手に何も持っていないシノさんが、休憩室へと入ってきた。
ひとまず、頭を下げる。
「時間を割いてくれて、ありがとうございます」
「構いませんよ。それで、話とは?」
「またここで、バイトをさせて頂きたいのですが」
「……そうですか。少し、時間をください」
何かを考えだす彼女。
もしかして、あまり快く思われていないのだろうか。
「そうですね、今は結構人手が足りている状態なので、定期的に入ってもらうことはできません」
「そう、ですか」
「しかし、繁忙期はそれでも回らなくなりますし、受験を控えているアルバイトも居ます。なので、岸波さんが来れる日に来て、仕事を手伝ってもらうという形でも良ければ」
「そんな……良いんですか?」
「こちらからお願いしたいくらいです。いざという時の助っ人として期待させて頂きます。夏休みの終盤や、連休、大人数の予約が入った時は連絡しますので、出来るだけ出て頂けると」
そこからは詳しい取り決めになった。
出勤は基本的に土日。平日も不定期で受け入れられるようだ。流石に人手が余っている時にはバイトできないらしいが、一応考慮はしてくれるらしい。
通常の時給は業務手伝いということもあり、1020円。緊急呼び出し時には1600円出してくれるとのこと。前者でも1日働けば1万円稼ぐことも可能なようだ。
バス代、食事代も出るらしい。業務後であれば温泉の利用も良いとのこと。至れり尽くせりではないだろうか。
だが、正規のバイトは更に色々と好待遇がらしく、逆にこの程度で申し訳ないと彼女は言う。
だが、自分はそう思わない、ぜひその条件で雇って頂きたいと返答した。
という訳で、契約書にサインをし、土曜日に改めて必要書類を持ってくることに。
旅館から帰る際、先輩に出会うと、歓迎の言葉を快く口にしてくれた。つくづく良い人だと思う。
彼はどうやら原動機付自転車で来ているらしく、ヘルメットを被って颯爽と去って行った。
進んでいく方角は自分の帰る方だ。案外近くに住んでいるのかもしれない。まあ途中で道が分かれるかもしれないが。
さて、自分も帰ろう。
──夜──
気付いたら身体の痛みがだいぶ緩和されている。凄い効能だ。
この調子なら何でもできそうだが、どのようにして夜を過ごそうか。
……そうだな、流石に運動して悪化するのは嫌だし、体は休めておこう。
たまには純粋に勉強でもしようか。テスト以降、あまり集中してやることもなかったし。
知識 +3。
────
神山温泉は(ドライブゲージとストライクポイントが溜まる)霊験あらたかな温泉です。
この世界観だと……どうなるんでしょうね。最大SPが増えたり? 別に決めてないんですけど。
あれですね、ペルソナ3でいう、トイレ、みたいな?
……同じにしたら拙い? デスヨネー。