主要登場人物紹介
遠野紅衣 トオノクレイ...主人公。色々あって椿模型店に住まうことになった。
椿ヒロ ツバキヒロ...もう一人の主人公。兄がいなくなった理由が自分にあると思っている。
椿アキ ツバキアキ...ヒロの姉。椿模型店を経営しながら大学に通っている。現在は実質ヒロの親代わりになっている。
椿トオル ツバキトオル...椿家の長男。五年前にどっかいった。
チンピラ共
ダイア...リーダー。片想い野郎。
ムッシュ...たまにいるすぐチクる奴。
オルテマ...あんま設定考えてない奴。
所要登場ガンプラ
M1アストレイシュライクステルス
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ヒロが二年程前になんとなく素組みしたM1を、つい最近になって改造、塗装した機体。
ノーマルとの大きな変更点、シュライクローターはプラ板やアムアム関節を使用して製作した。塗装に使用した塗料は、プラフスキー粒子に反応してレーダーへの非発見度を高める特殊塗料を使用している。
メイン武装
71式ビームライフル
70式ビームサーベル
80ミリ対空自動バルカン砲搭システムイーゲルシュテルン
これに関してはヒロがピンバイスで砲の口径を広げている。
9.1メートル対艦刀
ZGMF-XX09Tドムトルーパー
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製作者は現在不明。劇中での使用者はムッシュとオルテマ。
目立つ特殊改造はされていないが、各関節の稼働範囲及び設定準拠の精密なフル塗装が施されている。
メイン武装
JP536XギガランチャーDR1マルチプレックス
G14X31Zスクリーミングニンバス
MX2351ソリドゥス・フルゴールビームシールド発生装置
MMI-GAU25A20mmCIWS
EX-EZイージーウィザード
MA-X848HD強化型ビームサーベル
ドムトルーパーナイトウィザード
【挿絵表示】
同じく製作者不明のガンプラ。使用者はリーダーのダイア。
この機体は元々ガンダムSEEDのMSVに登場する機体で、本編劇中では使用されなかった換装パック、ナイトウィザードを装備したモデル。
このガンプラでは主にプラ板、パテを用いて再現されており完成度はかなり高い。
メイン武装
ノーマルの物とは一部武装を除いて基本同一の物が装備されている。
ドリルランスMA-SX628フォーディオ
対ビームシールド
EX-G1ナイトウィザード
問題なければ、今回挿絵が貼れてると思います。
今回くそ長ぇ!後自分で言うのもなんですけど前振り長ぇ!
彼女は深く澄みきった赤い目をしていた。
その瞳の奥には何があるのかわからない。
だけど、心なしか自分と同じ雰囲気を感じた。
「...体が痛い」
ーー昨日紅衣さんが部屋に戻るとは言ってたものの、まさか自分の部屋で寝てるとは...おかげで昨日はソファーで寝たせいか体が痛い...
「あっ、おはよーヒロくん。朝ご飯出来てるわよー」
「あぁ、ありがとう」
「む、起きるのが遅いヒロ。」
「えぇ...」
寝起きの悪いヒロとは正反対に、ずいぶん調子の良さそうな紅衣。昨日は長旅のせいかかなり覇気の無い顔だったが、それに比べ今日はかなり元気そうだ。
「そもそも紅衣さn...紅衣が僕の部屋で寝てるからでしょーが」
「ヒロも一緒に寝れば良い」
「なっ...そ、そ、それはえと...あの..」
「まぁまぁ!ヒロくんも早くご飯食べちゃいなさい!」
これ以上この話が続くと弟のMPが尽きると判断したのか、アキは無理矢理話を話を遮りつつヒロを椅子に座らせた。
「そういえば紅衣ちゃんは今日の予定はどうなの?」
「今日は少しこの近辺を散歩するつもりだ」
「それならヒロくんに案内してもらったら?せっかくだし」
「別に構わない。どうせすぐ戻るだろうし」
事情を説明しつつ、紅衣はお椀の中に残った味噌汁を全て飲み干す。
「ご馳走さま。美味しかった、アキ」
「それは良かったわ~最近ヒロくんは私が作ったご飯食べても美味しいって言ってくれなかったから~」
「ちゃ、ちゃんと美味しいと思ってるよ!」
「ほんとかなー?」
いつものごとくヒロをいじり倒すアキ。なんだかんだいって仲が良いのは事実と言うべきか。
「ふふっ、本当に仲が良いんだな二人共」
「まぁ姉弟だからね~」
「僕はいつも理不尽な目にあってるんだけど」
どうも上手いこと毎回言いくるめられて気がする。まぁいつものことだから今更どうこうしようと言うわけではないのだが。
「あっ、そうだヒロ」
紅衣が食べ終わった食器を片付けながら何か思い出した様に突然聞いてきた。
「帰ってきたらまた、ガンプラの事教えてほしい」
ーー…少し驚いた。
昨日あんな気の滅入る話をしてしまっただけに、昨日から地味に引きずってしまっていたのだが気にする必要はないようだ。
「...もちろんです。最初からその気でしたから」
本心を隠そうとしつつ、クールに応対しようとするヒロを見て紅衣はクスッと微笑んだ。
「ではそろそろ行く」
「行ってらっしゃーい迷子にならないようにねー」
最後までその声を聞きつつ紅衣は店を出ていった。
「なんだかんだいって紅衣ちゃんといるの楽しいでしょ?」
「まぁ、うん。」
紅衣を見届けた後、そそくさと部屋に戻るヒロを引き留めて話を続ける。
「最初は女の子の同居者が増えたらヒロくん部屋から出てこなくなるだろうなーって思ってたけど」
「僕はそんなに人見知りじゃないって」
「HAHAHA」
「からかわないでよアキ姉」
弟の事をよく知っている彼女だからこそ、一番心配していたのだろう。アキは深いため息をつく。
「やっぱりあの機体、完成させようかな」
「それって前にヒロくんが大会用に作ってて、途中で作るの止めちゃった機体?」
「うん。でもまぁ、まだ紅衣がガンプラバトルをやると決まった訳じゃないんだけどね」
正直な所、紅衣には自分と一緒にガンプラバトルトーナメントに出てもらいたいと思っている。もちろんまだ彼女に頼んだ訳でもないし、自分自身のトラウマと決別できたと言うわけではない。
「だけど念のため、ね?」
だが昨日紅衣と話終わったあと、不思議と今までにない開放感が沸き上がってきていた。今までためていた物が全て吹き飛んだ、そんな感じがしたのだ。
彼女は自分に作りたければ作ればいいと言った。言われた時、心なしか嬉しくなった。自分はきっと、誰かに慰めてもらいたかったのだと思う。もっとも紅衣の言葉は慰めと言うには程遠いぐらいにサバサバしたものだったが。
「...久々に展示品以外のガンプラ作るか」
「ふふっ、がんばれ~」
「お邪魔するぜぇ」
...だがこちらの思うように事は運ばない。また面倒なのがご来店したようだ。
「またアンタたち…もういい加減うちの店に来ないでほしいわ」
相手の話を聞く前に条件反射で追い返そうとするアキ。まぁ無理もない。
「まぁそう言うなって、ん?昨日のお嬢ちゃんはいないのかよ?」
気持ちの悪い笑顔を振り撒きながら話を続けるチンピラ共。リーダーらしき男はいかにも紳士に振る舞おうとしてるが、昨日の事を相当恨んでいるのだろう。連れの二人は嫌悪感を隠すこともなく、しかめっ面でヒロたちををにらんでいる。
「悪いけど、お目当ての娘なら今はいないわよ」
「へぇ、まぁいないならいいさ」
随分と澄ました顔をしている。恐らく何か企んでいるのだろう。いや考えなくても分かる。
「で、何か用があるならさっさと言ってくれないかな。こちらも貴方達の相手をしている暇はない。」
「まぁ、そういうなって。今回俺達が来た理由はただ一つ、あんたらと“駆け引き”をしにきたのさ。」
「駆け引き?」
ーー正直いうとろくな気がしない。こいつらがまともな提案をしてきた事がない。…というかもう何回もこんなことやってる気がする。
「あぁ、そうだ。俺たちと今から勝負してもらう。」
「断る」
「断るわ」
「「ええっ!?」」
連れの二人があまりの早さの即答に驚いて声をあげた。
「まぁまぁ最後まで聞けって。その勝負に俺達が負けたらもう二度とここには迷惑をかけないと約束するぜ。」
「迷惑云々の前にそもそも店に来ないでよ。」
「だがあんたらが負けたら...」
チンピラ、ここを華麗にスルー。最初から拒否権なんぞないらしい。
「今まで通りここに居座る!」
「...随分としょぼいな」
「それとあんたらの身柄を好きにさせてもらうぜ。」
「はぁ...はぁ!?」
突然とんでもない条件を要求されて声を荒げる。
「それで勝負内容は、」
「ちょ、ちょっと!何!?勝手に話を進めないでよ!身柄ってどうゆうこと!?」
「まぁまぁ、じきにたっぷりと教えてやるよ...」
目が完全にヤバいやつのそれである。そもそもこのチンピラ共は普段何をやっているのだろうか。
「やはり断る、こちら側のメリットが少なすぎる。こんなハイリスクローリターンの駆け引きをこちらが受けると思っていたのか?」
「まぁこの駆け引きを断ればこちらは実力行使するだけだぜ?。たかがガキ一人と女一人で俺らに勝てると思うか?」
こいつらは昨日の出来事を忘れているのだろうか?あれだけ痛い目にあったというのに。
「それにあんたらも面倒事を起こして、余計客が来なくなってもこまんだろ?」
「ぐっ、それを駆け引きに出すなんて...」
「あぁそうだ。なんならあんたらが勝利したときのメリットってものを追加してやるよ。そっちが勝ったら俺らが駅前やここら辺でこの店の宣伝をしてやるよ!」
「...ほう」
「あ、アキ姉...?」
「せ、センパイ!?」
「何勝手に面倒な条件増やしてんすか!」
「落ち着けお前ら。どうせこっちの勝ちは決まってんだ。少しは面白くねぇとつまんねぇだろ?それに向こうも引くに引けねぇ状況みたいだしよ」
「...どうするアキ姉、ここは断った方が良いと思うけど......っ!?」
ーーおい、なんだその顔は。頼む。止めてくれ。その屈託のない笑みを向けないでくれ。
この勝負を引く提案を出しながらアキの方を見やると彼女は満面の笑みを浮かべていた。
「ヒロくん。ふぁいと!」
「ええええええやっぱりそうなりますぅー?」
「そりゃそうよ!確かに負けたらどうなるか分からないけど、勝てば店の広告代理としてあの連中をこきつかえるのよ!ここはやるしかないわ!ってことでヒロくん任せた!」
「ですよねー。」
上手いこと言いくるめられた事に気がついてはいたものの、このままでも事態は何も解決しないという事を悟り、要求を飲むことにした。
「ぐっ...わかった。で、聞きそびれていたがその勝負内容というのは?」
「へっへっへっ、そりゃ決まってんだろ。ガンプラバトルだ!」
「が、ガンプラバトル...」
突如ヒロの顔が青ざめる。さっきまでの調子が嘘のように。まさかここでそうくるとは思っていなかったのだろう。
「おいおい、まさかこれをやらないつもりはないよな?五年前に表舞台から姿を消しちまった元天才少年ビルダーさんよぉ?」
ーーこいつら...最初からそれを知って...!
全身から血の気が引けていくのが分かる。いずれこうなるときは覚悟していたはずなのに、いざとなると全く勇気が出ない...。手の震えが止まらない。誰か別の人が自分が作った機体で戦う訳ではないのに、震えが止まらない。そもそも自分がガンプラバトルを行うこと自体に恐怖心や罪悪感を抱いているからかもしれない。
「センパイ、やっぱりアイツが言ってた通り、こいつガンプラバトルが出来ないみたいですよ」
連れの一人がリーダーに耳打ちする。
「ああ、どうやらそうみたいだな」
「や、やっぱり僕は...まだ...」
「ひ、ヒロくん...」
ーーアキ姉...そうだ、ここで引いてどうする...こいつらに馬鹿にされたまま、終わるのか...こんなとき...トオル兄なら......紅衣なら.....
「や、やっぱり代わりに私がガンプラバトルをっ...」
「ガンプラバトルを一度もやったことのないアキ姉がやろうとしてどうすんの...」
「ヒロくん...?でも...」
「大丈夫...やれるよ...」
ーーまだ覚悟が決まった訳じゃない。でもやらなきゃ何も始まらない!
「どうやら決まったみてぇだな!んじゃ早速やろうじゃねぇか!」
連中を奥のバトルブースに案内する。その途中のショーケースの中にはヒロが製品の完成見本として作成、展示しているガンプラがズラリと並んでいる。勿論ガンプラ以外の模型、戦車や航空機、艦船模型からフィギュアまで多種多様にある。どれも基本的な工作しかしていないが、完成度は高い。だがそれを見てもチンピラ共は余裕の笑みを浮かべている。
「よーしこっちは準備OKだ!お前はどうだぁ?」
ーーしかしやるとは言ったものの、まだあの機体は完成していない…あれを使うか。
「こちらも問題ない。始めよう」
«ガンプラバトルシステム、スタンバイ»
アナウンスが鳴ったと同時にバトル台を間に挟んだヒロとチンピラ共の周りを青い粒子が包み込むように放出される。ガンプラバトルシステムのアナウンスはつい数年前まではテンションの高いEnglish音声だったのが、ヤジマ商事によるアップデートで様々な言語が選択可能になった。理由としては英語がよく分からない子供や一部の言語の使用しか認められない、宗教などに所属する人達のガンプラバトル意欲を高める為にということらしい。
ここのバトル台は日本語の設定になっている。一応男性ボイスと女性ボイスの選択が可能だが、ヒロは雰囲気よりも耳の癒やしを取り女性ボイスに設定している。
«GPベースをセットして下さい»
システムの指示に従い、双方がGPベースをバトル台にセットする。GPベースにはガンプラのIDや、精密な機体情報が組み込まれている。
«バトルフィールドを選択中···フィールド、オノゴロ島»
バトルフィールド、これからガンプラが戦う戦場はバトルシステムによってランダムに選ばれる。その種類は多種多様で、今までの歴代作品に実際に登場したステージが多く存在する。
何が起きるか、始まるまで誰にも分からないのだ。
«ガンプラをセットして下さい»
ヒロはその手に握られたガンプラをGPベースの上に置く。セットされたガンプラの周りにより濃度の濃い粒子が放出される。この瞬間、ガンプラに命が吹き込まれる。その機体のデュアルアイに黄色い光が走る。操縦者の手元に2つの球状の物体が出現する。コントロールスフィアだ、これで機体制御から
「この感覚久しぶりだ。五年前に触ったきりだったからかな...」
«全システムオールグリーン、発進可能»
全ての行程が終了し、発進可能の合図が出る。息を大きく飲み込み、一度深呼吸をする。
「大丈夫。できるよ!ヒロくん!」
アキ姉がバトルベースの外から応援をしてくれる。そうだ、できる。
「...っ!M1アストレイシュライク!ツバキ·ヒロ!出ます!」
そう叫びながらコントロールスフィアを大きく前に押し込む。それに答えるようにアストレイが勢いよく射出され、粒子で生成された大空に飛び立つ。
「...また帰ってきたんだ、ここに!」
白と黒のモノトーンに塗装されたその機体は、背中のEF-24Rフライトローターシュライクを展開し空中で体勢を立て直す。映えない機体色だが、その威容は実際の作品に登場した鋼の巨人を彷彿させる。
「奴等はどこだ?」
機体のレーダーを展開し、熱源探知と目視で敵の機体の居場所を探す。
ーーあの連中の事だ、きっと派手な機体を使用してるに違いない(偏見)。
「先に見つけて先制攻撃を...」
しかし先に火を吹いたのは相手の火砲だった。
「攻撃!?どこから!」
アストレイの横を緑色の閃光が掠めていく、その大きさからしてかなり大口径の物だ。幸いにも攻撃警報アラートに気付いてからでも回避は間にあったが、この緑色のビームは恐らく...
「ヒャッハア!喰らいやがれぇ!」
その叫び声と共に市街地のビルから紫色のずんぐりとした機体がこちらに向かって射ってくる。
「ぐっ、あれは...ドム!?いやドムトルーパーか!」
その機体はヒロのM1シュライクと同じく、機動戦士ガンダムSEEDDestinyに登場した機体、ドムトルーパーだ。ドムと言っても様々なバリエーションが存在するが、このトルーパーはかなり厄介な機体だった。
「くそっ!」
間一髪攻撃を回避した後、ヒロはトリガーを引く。アストレイはその手に持った71式ビームライフルをドムに向けて連射する。
「へっ、当たるかよ!」
しかしドムはそのホバー機動を活かした機動力でそれを易々回避する。
「こいつら、なんでこんな手際いいんだ!?」
その見た目からは想像もつかないくらいの操縦技術に感嘆しつつも皮肉を叫ぶ。
「このままじゃあいつらの良い的かっ...一度降りないと!」
だが相手はこちらを待ってはくれない。先ほどのドムと真逆の方向、軍港施設からもう一機のドムトルーパーが大口径砲JP536XギガランチャーDR1マルチプレックスを構え、こちらを落とそうとしてくる。牽制射撃ではない、こちらを落とす気満々の攻撃だ。
「おちなぁ!カトンボぉ!」
実にヒャッハーな台詞を吐きながらなおもこちらを撃ってくる。しかし今さらながらシロッコは凄い独特な言い回しをしている…などと考えながら機体を回避させる。
「とりあえず市街地にっ...っ!?」
直後、港方向からの攻撃がアストレイの背面に直撃する。元々装甲が薄い上にスラスターが集中しているバックパックに命中したため、アストレイは空中での体勢を崩す。
「くそっ、こんな場所じゃ視認性を下げる為の塗装も意味がっ!」
「あ、一応その地味な色に意味あったのね」
つい、と言わんばかりにアキが外からボソッと呟く。
「と、とにかく姿勢制御を...あっ」
ヒロがそれに気づくのは遅くなかった。どうやら先程の攻撃でフレームが歪み、姿勢制御システムがダウンしてしまったようだ。機体のコンディションアラートが黄色になる。
「あああああ落ちるううううううう!!!!!」
飛行能力を失い、真っ逆さまに落ちていく。やがて機体は音を立てて墜落する。
「いててて、ここはどこだ...?」
ふと周りに目をやる。どこに墜落したか確認しようとしたが、機体の下敷きになってる建物が何かに気付く。モルゲンレーテというロゴが描かれたここは、SEEDおよびDestinyに度々その名が登場するオーブの兵器開発企業である。
「くっ、機体のあちこちがイカれてる...早くここから移動しないとっ!」
「わりぃが、そうはさせねぇぜ」
大層な登場台詞と共に、メインカメラに一機の機影が映る。その形状は先程まで戦闘していたドムとは少し違う。
「そ、その機体は...ナイトウィザード...?」
背面に大型のバックパックを背負い、ランスのような武装を持つその機体はゆっくりとこちらに歩み寄ってくる。
「あ?へー、こいつそういう名前なのか..よっ!」
ドムトルーパー・ナイトウィザードと呼ばれるその機体は、アストレイに向かってランス状の武装を向ける。
「何を...あっ!」
反射的に機体を横に仰け反らせる。そのわずか数秒後、アストレイの横を何かが掠め、そして後ろの壁面にとてつもない音を立てて突き刺さる。間一髪だった。その武装の正体を知らなければやられていたであろう。
「おぉ、今のを避けたか!やるじゃねぇか!」
あの武装はランスとしての機能は勿論だが、その先端部はドリルの様に回転し、遠距離にいる目標への発射も可能なドリルランスMA-SX628フォーデイオである。しかもそのドリルは一回の使いきりではなく、背面のナイトウィザードに何本もストックがある非常に厄介な武装だ。
「そんな完成度の機体を...作ったのは本当にお前達なのか!?」
「テメェには関係ねぇだろぉ!」
間髪入れずにランスでの突きがくる。だがその攻撃は回避。しかし二度目、三度目と攻撃が止まない。その攻撃自体はかなり大振りだがリーチが長く、至近距離では回避が難しい。おまけにアストレイのシールドではダメージを防ぎきれない。
「ちょこまか避けんなよぉ!」
「僕だってこれぐらいの攻撃は避けきれるさっ!」
だが体は正直だ。手汗がどんどん涌き出てくる。
しかしこちらもやられっぱなしではいられない。トリガーを引きライフルで反撃をする。だがその射撃は全てエネルギー状のシールドでかき消されてしまう。
「フルゴールビームシールドかっ!それなら!」
ライフルをバックパックにマウントし、腰部サイドアーマーに懸架された試製9.1メートル対艦刀を引き抜こうとする。
「俺らも忘れんなよぉ!」
「しまっ...!」
突如後ろに現れたもう一機のドムに後ろからタックルを喰らう。
目の前の敵に集中しすぎて他の二機を忘れていた。機体は眼前にあるビルに叩きつけられる。
「ぐっ!」
機体を起こそうとする...が、頭部をドムの大きなマニュピレーターで掴まれ、後方のビルにまた叩きつけられる。
「おいおいおいこんなもんかよぉ?“元”天才ビルダーさんよぉ」
「だからヒロくんはビルダーだって言ってんでしょうがぁ!」
アキが外からブーイングを飛ばす。まぁ、その通りなのだが。
「やっぱテメェはせいぜいガンプラだけ作ってるのがお似合いだなぁ!」
分かりやすい煽り台詞を吐いてくる。だがこんなので頭に血が上がるのはこいつらと同じような奴か、相当な短気ぐらいなものだ。
「なんですってぇ!もう一回言ってみろぉ!」
――...いた。身近にいた。家族にいた。気持ちはありがたいが、チョロすぎるよアキ姉。
「まぁもっとも、テメェの作ったガンプラなんて恐ろしくて使いたかねぇけどなぁ!」
「実際にそれでいなくなっちまった奴がいるんだってからなぁ!」
「「「はははははっ!」」」
「......」
「どうしたぁ?なんも言い返せねぇのかぁ!?」
「アンタ達!いい加減に...」
頭に血が登るのが自分でも分かる。だがそれ以上に、再び罪悪感に襲われた。
そうだ、自分は今、またここに立っている。本来、あの人がいるべき場所に。
「僕は...」
「あ?」
「どうして僕が...」
「...はーん、とうとう限界がきたってか?トチ狂って途中で逃げ出すんじゃねぇぞ?しっかりといたぶってやるんだからなぁ!」
胸部にランスを突き刺される。重要なユニットは外れているが、機体はギリギリと軋む音を出しながらビルに押し込まれる。
「ヒロくん!」
「僕は、ここにいちゃ、駄目なのに...」
トオル兄の存在を消してしまったのは自分なのに、どうして僕がここにいるんだ。
それだけがただひたすら頭の中を埋め尽くす。目の前が見えなくなる。
体が動かない。目の前の敵が恐ろしい訳じゃない。
なのに、動かない。
モニター内が«システムダウン»という表示で埋め尽くされる。
「そろそろ終わりにしましょうぜ、センパイ。」
「...そうだな。んじゃそうすっかぁ!」
「お願い!戻ってきて!ヒロくんがここにいちゃいけないわけがないっ!だって...ガンプラは...ヒロくんとトオルのっ!大事な思い出なんでしょ!だから...」
「これでぇ!」
「戻ってきなさい!ヒロ!」
「終わりだぁ!」
あぁ、ごめん...アキ姉...トオル兄..........紅衣...
「後ろを振り返るな!前を見ろおおおおお!!!」
「えっ?」
その叫び声と共にヒロの腕ごとコントロールスフィアが押し出される。それに呼応するように、アストレイの目に光が走る。
バーニアから青白い光が吹き出し、機体が目の前の敵めがけ飛び出す。
「んなっ!?」
あまりの初速の速さに対応出来ず、アストレイの突撃をモロに喰らい吹き飛ぶドム
「センパイがっ!?」
他の二機のドムがアストレイに攻撃をしようと武器を構える頃には既に目標はメインカメラには映っていなかった。
「やろうどこに!」
「ここにいるっ!」
ドムの直下から頭部に向けて飛び蹴りをかます。そして残りの一機がこちらを捕捉する前に蹴り飛ばしたドムの腕部を掴み、投げつける。
「畜生!テメェいつの間にぃ!」
後方からの攻撃がくる。だがこれをなんなく回避し、カウンターの肘うちをかまし敵機を吹き飛ばす。
「少し強引すぎたか...」
「く、紅...衣...?」
「紅衣ちゃん!」
風になびく黒い長髪。誰かなんて聞かなくても分かる。
「遅くなってすまない。少し寄り道を。」
「よ、寄り道...」
「それとヒロ、少しどいてほしい、これじゃちょっと窮屈だ。」
「えっ...っ!」
気付くと紅衣の豊満な胸が背中に当たっていた。温かく柔らかい感触が背中を包み込んでくる。
「ご、ごごごごめん!」
つい後退りしながら土下座する。至って健康的な反応である。
「構わない。それともう遅いと思うがこのバトル、私に任せてほしい。」
「えっ?えと、紅衣が...?」
「迷っている暇はない、奴らがもう動き出している。」
そう言われてモニターを確認する。確かにあの三機は再び動き出している。あれだけやられても、所詮はアストレイのちゃちい素手攻撃では撃破するまでには至らない。確かに迷っている暇はない。だが機体の耐久値はすでに限界に達していた。だがそれ以上に...自分の作ったガンプラを操作させるのが嫌だった。
「でもっ!...もし何かあったら!」
「...大丈夫だ」
紅衣の赤い真紅の瞳がこちらを力強く見つめる。まるで心の底を見透かされているような、そんな気分になる。
「だけど...」
ー 上手く言えない。言いたくても言えないけど...託すしかないっ!
「...僕がサポートする。」
意外な反応が帰ってきたのか、紅衣は目を丸くする。
「ふっ、あぁ!頼むぞ!ヒロ!」
「畜生、調子にのりやがってぇ!」
奴らがジリジリとこちらに接近してくる。どうやら完全に頭に来ているようだ。
「ビームライフルは!駄目か...」
バックパックにマウントしてあったビームライフルは、先程攻撃を喰らった時に破損している。ならば、直接斬りに行くしかない。
「紅衣!スロット3番!対艦刀を!」
「スロット3...どうやるんだそれっ!」
「コントロールスフィアを横に三回くいっと!」
「横にくいっと...こうか!」
少々手間取ったが、アストレイはその腰部サイドアーマーに懸架された二振りの対艦刀を引き抜く。
「くそがっ...もう手加減しねぇ!ムッシュ!オルテマ!あれをやるぞ!」
「「おう!」」
謎の、というよりはどっかで聞いたことのあるような掛け声と共に三機のドムが縦一列に並びながら突撃してくる。
「あの体形はっ!来るぞ紅衣!」
一方の紅衣は案の定頭に?を浮かべている。無理もないが。
「「行くぜっ!」」
「恐怖のっ!」
「「「ジェットストリームアタック!!!」」」
説明しよう。ジェットストリームアタックとは(ry
ジェットストリームアタックの先頭にいるドムNWが左胸部に設置されている大型ビームシールドG14X31Zスクリーミングニンバスを展開する。本来からジェットストリームアタック用に装備されているこれは機体の前面に展開し、あらゆる物理攻撃、ビーム攻撃を遮断する。これとドムの機動性を兼ね合わせることで、ジェットストリームアタックはまさに攻防一体の戦闘体形となる。
「避けれるもんなら避けてみなぁ!」
「危ない!避けて紅衣ちゃん!!」
流石に危険を察知してか、アキが呼びかける。
だが、紅衣は...
「...ならそうさせてもらう!」
対艦刀を逆手持ちし、高速で接近する三機のドムに向かいブースターを吹かしながら突撃する。
「無茶だ紅衣!それじゃっ!」
だが、こちらの予想は大きく外れた。
機体が敵機とぶつかる直前、紅衣は機体の脚部スラスターを全開にし、先頭の機体を踏みつける。
「なっ!?俺を踏み台にしたぁ!?」
Q.言ってみたかっただけだろそれ。A.言わせたかっただけだよ。
そして中央に位置するドムに、真上から対艦刀を差し込む。
その後間髪いれずに三機目のドムの土手っ腹を真っ二つに切り裂く。
「そんなっ!」
「バカなっ!」
二機のドムが自機後方で爆発する。モニターに敵機撃破の通知が表示された。
「そんなっ...ジェットストリームアタックが一回目で攻略されただと...」
「凄い...」
「よっしゃああああ!そのままやっちゃえー!紅衣ちゃーん!」
「すまないな、避けるのはおろか防ぐことすらできなかった」
«制限時間まで、残り一分です。»
制限時間を知らせるアナウンスが鳴り響く。通常レギュレーションでは制限時間は20分とされている。
「ちくしょおおおおおお!!!!!」
残ったドムNWがドリルランスで突貫をしかけてくる。
だが、もう一機になってからでは遅い。
「紅衣!スロット2番!ビームサーベルをっ!」
「あぁ、これで...終わりだっ!」
ドムの攻撃を受け流し、出力全開のビームサーベルで袈裟斬りにする。
「う、嘘だっー!」
«バトル、終了»
「さー、どうしたもんかねぇ?勝ちましたよ?勝負?」
「アキは何もしていないだろう」
バトルが終わり、チンピラ共にとってはもっとも恐るべき時間が来た。
自分達が負けると思っていなかったのか、相当焦った顔をしている。
「ぐっ、仕方ねぇ!じゃあここに迷惑をかけるのはこれっきりにしてやるよ!行くぞ!お前ら!」
早々に話を切り上げ、そそくさと逃げようとする。
「...待ちなさい。こっちの勝利条件はそれだけじゃないでしょう?」
逃げようとするチンピラ共の肩を掴みながら、ドスの聞いた声で問いただす。
「アキ姉のあんな声、初めて聞いた...」
「そうなのか。私は昨日ずいぶんと聞いていたが。」
「...えっ、?」
「あんたらには駅前でうちの広告をしてきてもらうわっ!ほら!その為のビラもあるからっ!」
「えっと、気が向いた時にでも...」
「何言ってるの?今からに決まってるでしょ?」
「はいいいいい!!!」
先程までの威勢の良さは既になくなっていた。
「あっそういえばあんたらに聞きたかったんだけどさ」
何か思い出したかのようにチンピラ共に質問する。
「もし僕たちが負けたら身柄を好きにさせてもらうって、最初言ってたけど一体何が目的だったんだ?」
「そ、それは...」
リーダーが何か聞かれたらまずそうな様子で返答を濁らす。
「...センパイ、アキさんの事が好きなんだよ。」
連れの一人が唐突にとてつもない返答を返してきた。
「んなっ!お前!それは黙ってろって言っただろうがぁ!」
「それで、この勝負で勝ったら、俺告白すっからっ!って...」
「ヤメロオオオオオオオ!!!」
...唖然。口が開いたままになっているのにも気付かず、ただ唖然していた。
「そうか、つまりお前はこの勝負に勝ったらアキにあんなことやこんなことをしようとしていたのか。」
「ちげええ!いや、違くはねーけどっ!」
「なるほど、理解した。」
「人の話を聞きやがれええええええええ」
今回ばかりはあいつらが可哀想になった。
だが、いい気味でもある。
ちなみに肝心のアキはというと、あっけに取られてどこか遠い場所を見つめていた。
「と、とにかく!さっさと広告行ってこおおい!!!」
「「「はっ、はーい!!!」」」
「あっ、待って!後もう一つ!聞きたいことがある!」
「なんだよまだ何かあんのかよ!」
「さっきのドム。あれ、お前達が作ったガンプラじゃないだろ?一体誰がお前達に提供したんだ?」
「あぁん?...ガンプラ心形流、がどうのこうのって奴だよ。それ以外はなんも知らねぇ」
「ガンプラ心形流...」
一連の騒動が終わり、気付くともう夜になっていた。あの連中はあの後5時間ほど働かされていたという。
今は二階のベランダに座り込んでこうして月を見ている。月は欠け、今日は三日月だ。
「...わっ!」
「うわああ!...って紅衣!」
「はっはっはっ!相変わらず面白い反応をするな、ヒロは」
子供の様なドッキリについびっくりしてしまい、少し顔を赤らめる。
「よいしょっと...」
紅衣がこちらを覗きこむように隣に座ってくる。…近い。
その後3分間ぐらい二人とも何も喋らず、ただ呆然と夜空に浮かぶ三日月を見ていた。
「...っあの!」
「ん?どうした?」
あまりの静寂に耐えきれず、つい喋ってしまった。
「あ、いや...今日はありがとう...」
ぎこちなく喋るヒロを見て、紅衣の口からは笑みが零れていた。
「なぁに、構わないさ。むしろ私の無理を聞いてもらったんだ、感謝するのは私の方だ」
「そんなことっ...」
何も言えない自分が情けなくなる。結局今回も戦えなかった。
「...ねぇ、ヒロ。お前はまだ昔の事を気にしているのか?」
「気にしてない...って言ったら嘘になるけど...」
やはり紅衣はこちらの心を見透かすような事を言ってくる。隠し事があれば「それはない」と嘘をつけばそれまでだが自分自身、それを聞いてほしいと思ってしまう。
「やっぱり、僕はガンプラバトルをしちゃいけないんだなって思ったよ」
「...それで、ヒロと、ヒロの兄さんの夢は叶えられるのか?」
「...え?」
「アキに聞いた。本当はヒロもガンプラバトルをもっとしたいって。また大会に出たいんだって。」
ー アキ姉...本当に口が緩い。
「私の勝手で話して申し訳ないんだが、ヒロ。お前は昔の事があーだこうだ言って、自分から逃げているだけなんだ。」
「...自分から?」
今まで散々いろんな人に君は悪くない。それは仕方のないことだと言われたが、こんなことを言われたのは初めてだった。
「...だけど」
「お前の作ったガンプラが呪われている、そんなこと言ってる連中の事なんか気にしなくていい。好きに言わせとけばいい。それにこんなこと言ったらなんだが、普通本当にそんなことがあると思うか?」
「確かに...」
「ヒロの兄さんが今どこにいるのかはわからない。でもそれはヒロのせいじゃない。だからヒロがガンプラバトルをしちゃいけないなんて理由はどこにもない。なのにヒロはそれを理由に現実逃避して、兄さんの事から目をそらしている。」
「そ、そんな訳じゃ!...」
「何も違わない。」
紅衣は表情を変えずに淡々と話し続ける。その考えを一切曲げることなく、相手に気を使うこともなく。
「だけど、今更ここでこんなこと続けてもトオル兄が戻ってくるわけじゃない!」
「そんなの分からない!明確に目の前から消えたわけでもなければ、遺体が在るわけでもない!」
「っ!...」
今までそんなにはっきり言われたこともなかった。考えればすぐ分かることなのに、どうして気づかなかったのだろう。馬鹿みたいに意地を張る自分が情けなくなる。
「...ははは、なんか、情けないね僕。一人じゃなんもできなくて」
「人なんて、皆そんなものだ。お前だけが一人な訳じゃない。それに、お前の側にはアキだっている。私とは、違う...」
「えっ?」
「いや、なんでもない」
小さくしか聞こえなかったが微かに紅衣が言ったことが気になった。
「そこでだヒロ、一つ提案がある。お前はまた、あのガンプラバトル選手権とやらに出ろ。」
「あぁ....えっ!?」
「それに出て優勝する。それが無理でも行けるところまで行く。そうすれば、また兄さんに会えるかもしれない。もちろんもしかしたら、だが。それが無理でも何か関係する情報が得られるかも知れない。」
「っ、...でも、仮にそうだとしても、僕には参加できるファイターぐらいの実力はないよ...」
そうだ、自分一人では無理だ。強豪が集うあの場所で、戦えるぐらいの実力はない。
「なら、私が戦う。」
「...えっ?」
「私がお前の代わりに...いやヒロと一緒に戦う。ヒロが作って、私が戦う。私がお前の代わりの矛になる。」
そうだ、思いだした。その言葉を聞きたかったんだ。最初はこっちから誘うつもりだったのに、いつのまにか立場が逆転してしまった。
「でも!紅衣にはまだ基礎知識だって教えては...」
「今から覚える!」
そう言う彼女の顔は、とても自信に満ち溢れていた。
「...本当にいいの?やるって決めたら、やりきるまで止まらないよ?それでも、一緒に戦ってくれるの?」
「あぁ!もちろんだ!」
「そっか...」
「よし、これで決まりだ!今から私達はチームヒロ&クレイだっ!」
「はは、なんだそれ」
「良いだろう!これでっ...何故泣いている?」
言われて気付く、頬から何滴か涙が溢れていた。口のなかに入ってきて、微かに塩味が広がる。
「あれ?なんでだろ。おかしいな。」
次第に涙が奥からどんどん涌き出てくる。止めようと思っても止まらない。
涙を止めようと顔を埋める。すると突然、体が暖かくなった。
「なんだ。ヒロは泣き虫なのか。私が慰めてやろう、よーしよし」
「...別に泣いてないよ」
「そういう割には抵抗しないんだな」
「...もう泣き虫でいいや」
抱き締めてくる紅衣の体の温かさが伝わってくる。今は、ずっとこのままでいたいと思った。
「...良かった。ヒロくん、紅衣ちゃんとチーム組めたんだ。」
物陰から二人を見て、アキは呟いた。
「でもヒロくんをよしよしする役を奪ったのはいささか許せないわねぇ...」
「...っ!今なにか、殺気が...」
「?気のせいじゃない?」
はい。前回より1ヶ月以上経ちました。はい。すいません。
ま、まぁその代わり今回長かったから...(面白いかは別として)
これからも不定期更新は貫きます(断言)。
気長にお待ち頂けたら幸いです。
さて次回についてなんですが、オリジナルガンプラの登場、及びその画像を公開します。
完成度は高くないので期待はしないで下さい...
え?シュライクやナイトウィザードはなぜ作らなかったのかって?
まぁそれはさておき、キャラクターの画像に関しては私が絵心がないのも災いして中々進みません。
なのでキャラクター達はいずれやるであろうガンプラ紹介、キャラ紹介回にてお見せしたいと思います。因みにこちらも期待はしないようお願いします...
後今更ですが私には文才がありません。何か目に留まる事があれば、感想文にてご報告お願いいたします。
では長くなりましたが今回はこの辺で。グッバイ!
次回予告...十一番目の機体。