17話:変わる世界
11月5日は本来あらゆる人々にとって特別な日になる筈だった。
ヒーローの帰還。
上条当麻の復活。
古き世界が終わり、新たな地平を照らす爛爛とした黄金色の夜明けがくる。
その曙光は『彼』を中心とした、その周りの面々に平等に降り注ぐはずだった。
しかし。
上条当麻は学園都市を離れた。
その記憶を失った。
真っ白となった『透明な少年』。
彼の運命を握るのは、電子の街に佇む銀の星ではなく、漆黒の迷宮を永遠にさ迷う隻眼の魔女。
よって。
かのヒーローが紡ぐはずの物語は、これからは発生しえない。
彼が本来歩むはずだった物語は、決定的に歪み始める。
◆
11月5日。
イタリアのとあるアパートメントの白色の壁をスクリーン代わりにして、ある映像が流れていた。それを3人の男女が見ている。
画質はひどく荒く、音声もひび割れている。
しかし、何が起こりどんな事を喋っているのかくらいは分かった。
そこには、黒髪の少年が一人の魔術師に立ち向かう光景が映しだされていた。
『お前のその惨めで空虚な幻想をッ!この右手でぶち殺すッ!!』
少年が、魔術師の顎に向かって、拳を全力で振りぬく。
魔術師はそれを真面に食らい、空中に吹っ飛ばされたあと、床に叩きつけられた。
彼は僅かに身体をぴくぴくと痙攣させると、気絶したのだろう、そのまま動かなくなる。
相手を倒したことを理解した少年はそれで張りつめていた緊張が解け、崩れるように身体の力が抜け、膝立ちとなる。そのまま床に斃れこもうとするが、それを銀髪のゴシックロリータを纏った少女が食い止めた。抱き着くように身体を支える。少女は泣いていた。
『この馬鹿野郎がッ!!馬鹿野郎ッ!!本当に……!貴方は………、馬鹿なんだから……』
これ以上見る必要はないと考えたのだろう、壁に映し出されたその映像を見ていた3人のうちの一人、金髪の男性が手を振る。すると、壁に映し出されていた映像は消え去った。
何かしらの機器を扱った形跡はない。そもそも、この部屋には映写機はなかった。
「あー。なんか目がしばしばする。あのひっどい画質は、もうちょいどうにかならなかったの?」
肩まで伸ばした金髪の髪に青い瞳を持った長身の女性が、目頭を押さえて唸った。
作業着の上から真っ白に洗濯されたエプロンを纏い、頭には大きなゴーグルをかけている。
彼女の名前はシルビア。
魔術師であり、『聖人』であり、本場イギリスのメイドであり、そしてとある男のパートナーである女性だ。
シルビアのぼやきに彼女のパートナー、魔神になる筈だった男、オッレルスは言う。
「仕方ないよ。あれ以上を求めると、『使い魔』に気づかれる恐れがある。…………ジャック・スミスはその才能と能力のみで語るならば、優秀な魔術師だ」
「ずっと前にバッキンガム宮殿で名前だけは聞いたことがあったよ。最初は西洋近代魔術界の期待のホープってもてはやされてたけど、最終的には上層部と色々揉めて国外追放となった。最後らへんは、良い話はあんまり聞かなかったね」
「彼は然るべき報いを受けるだろう。それよりも」
「ああ、分かってるさ。………グレムリン。宗教に問わない妖精の名前、か。厄介なのが出てきたね」
シルビアはため息を吐く。
この男といると、本当に厄介ごとが尽きない。
彼自身がトラブルに首を突っ込む事もあるし、向こうからやってくることもある。
それくらいで、シルビアはオッレルスを拒絶したりはしないが、トラブルの襲来を嬉々として待ち構える程、世間の感覚からずれた人間ではないつもりだった。特に、相方であるオッレルスの精神は常人から、半歩はみ出たような構造をしているため、自分が常識人としてバランスをとらなければいけないと思う。
「ああ。ある意味においてはアレイスター以上に厄介だ。これでは、彼の事は当分後回しにせざるを得ないだろう」
「……………、大丈夫?」
シルビアは控え目がちにオッレルスの顔を見た。
彼の顔は平時と変わらない。
飄々とした薄い笑みも、人か世界のどちらかに絶望した暗い瞳も、一見はいつも通りだった。ただ、シルビアは僅かな違和感を覚えた。
「問題ないよ」
「…………」
「本当さ。…………それにしてもオティヌス、か。久々に懐かしい名前を聞いたよ。あのまま北欧の森に引き籠っているのかと思っていたけど、ついに日の当たる世界に出てきたみたいだ」
「というか良かったの?グレムリンに『トネリコ』をみすみす持っていかれて」
「構わないよ。というか、別にアレは『主神の槍』に必要ないと思う」
「…………は?」
「まあ、あった方が霊装としての安定性は増すだろうけどね。ないならないで構わないんだろうな。そして、『トネリコ』があるのはあそこだけでもない。『私』の知る限り、6か所はある」
(『私』、ねえ……。ああ、そういえばコイツ、昔はこんな喋り方だったな)
シルビアは違和感の正体を掴んだ。
オッレルスは戻りかけているのだ。
自分と出会った直後、或いはその以前に。
「今回のイドゥンの行動は囮だろうね。グレムリンの尻尾を掴んだ人間の存在の有無、そしてその規模を測ろうとしていたんだろう。………彼女は狡猾だ。あいつと関わる際には、目に見える事柄が真実とは思わない方が良い」
「どうすんの?」
「静観……かな」
オッレルスは曖昧な笑みを浮かべながら言う。
彼自身も、どうするべきか決めかねているようだった。
「私は魔神の座にもう執着はないよ。オティヌスが私が知る存在のままなのか、まずは見てみたい」
「見てみたい、ね。………本音を話すと、アンタはあの女と関わっても欲しくないんだけど。というか、そうするべきだと思う」
オッレルスは善人だ。
幼少期から今に至るまで、彼は常に自身に根差した善政と倫理に従って行動してきた。だが、その価値観はひどく歪だった。特にシルビアと出会う以前は。
そして、シルビアは、なるべくその時代のオッレルスに戻っては欲しくなかった。全てを悟り諦めたような顔をして万物を睥睨するよりも、三角木馬の上で悲鳴を上げながら悶えている方が、ずっとオッレルスには似合っていると彼女は思う。
「気づいてる?アンタさっきから自分のことを『私』って言ってるよ」
シルビアの指摘でオッレルスは思わず自分の口を掌で覆った。
「別にアンタじゃなくてもいいじゃんか。きっとアンタは後々後悔する。………世界は広い。アンタが何もしなくても、オティヌスの事は他の誰かがなんとかするよ」
「かもね。だけど、私には責任がある。彼女に魔神の座を明け渡してしまったという責任が」
「………言っても変わらんか。変な所で責任感だけはあるんだから。……まあ、いいさ。それもアンタらしくて」
観念したようにシルビアは苦笑した。
そして、視線を部屋の片隅に向ける。
「で、アンタはどうすんの?」
そこには一人の男が車いすに腰かけていた。彼は今まで会話には語らず、目を閉じ思案するような格好で黙っていた。
その男は重症だった。
全身の至る所に包帯が巻かれている。
右腕は肩口から切断されているのか、真っ赤な衣服の右袖の中身は空っぽだった。
シルビアの声を受けて、彼はそっと目を開く。
血のように赤いボブカットの隙間から黒色の瞳が覗いた。
「…………、グレムリンの中に奴がいた」
「ああ。あの右手は間違いないだろう。ある意味、君のそれとも同類であり、対極だしね。少なくともそういった性質を一部、有している」
車いすに腰かける男の名は、『右方のフィアンマ』。
かつて第三次世界大戦を主導し、世界を混沌に陥れた張本人。大天使ミカエルに対応し、もう一つの右腕を持つ赤髪の魔術師。フィアンマは呟く。
「記憶を失っているようだった」
「そのようだね。使い魔から送られてきた映像の情報を統合するとそうなる」
「だが、あいつは俺様の知る男だ。記憶がなくとも、別人でも、奴は間違いなく上条当麻だった。俺様を『ベツヘルムの星』で殴り飛ばし、命を救った、あの男だ。世界を幾度となく救ってきたあの男だ」
既に彼は、一人の少女の世界を救って見せた。
フィアンマが未だに為したことのない、誰にでもできて、だけどとても難しい救済という名の偉業。それを、上条当麻は記憶を失って身でも成し遂げたのだ。その事実を彼は心の底から尊敬する。ゆえにフィアンマは言った。
「俺様は奴を信じよう」
◆
上条当麻は現れなかった。
よって、当然のように黒夜海鳥が振り回した黒色の槍は、フレメアが隠れ潜む廃ビルを破壊する。廃ビルに大穴が開き、まるで積み木ようにあっけなく崩れ去っていく。砂ぼこりが舞い建物の細かい破片が浜面の顔を叩く。
その光景を見て。
浜面仕上げは後悔した。
勝負はついたと思って、ファイブオーバーから降りてしまったことを。黒夜の実像を見て、幼い少女に止めを刺すことを躊躇してしまったことを。殺さないにしても、きっと色々な方法があった筈なのに、その中で一番中途半端な選択をしてしまったことを。
一方通行は激怒した。
決着の直前、黒夜の生きざまの揺らぎを嘲笑ったことを。あの余計な会話が、彼女の本質をもう一度呼び戻してしまった。そのきっかけをつくった己自身に激怒した。
「ははははは!これが学園都市の『闇』だ!絶望だ!思い知ったか!ざまあねェなァ!どうだよ、気分は!なァ、おい!さいっこうだよねエッッ!?」
「くそおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!」
咆哮と共に浜面は拳を地面に叩きつける。
拳の皮が捲れ、血が滲んだ。
その行為に何か意味があるわけではない。
失ったフレメアの命が帰ってくるわけではない。
そんなことは理解している。
浜面は己の身体を痛めつけ続ける。
その様子を心の底から黒夜は嘲笑う。彼女の身体は満身創痍でいつ意識を失ってもいい状態の筈だ。それでも、希望に唾を吐きかけるためだけに、彼女は限界を超える。
「はははは、はははははははははははは!!………………は?」
しかし。
黒夜の嘲りの声が不意に止まった。
「うそ、だろ」
黒夜海鳥の変化を感じ取り、浜面はおもむろに顔を上げた。
そして、気づいた。
砂埃の向こう側から、人影がこちらに歩いてきていることを。
「………ふう、良かった。間に合った」
場違いなほどに能天気な声が響く。
その姿が露になる。
白いシャツの上に黒いジャケットを羽織った中性的な見た目の少年だった。
黒のパンツに黒のブーツ、藍色の髪を肩のあたりまで伸ばしてる。バンドでも組んでそうな容姿。
その腕の中には、涙目で震えるフレメアが抱かれていた。
浜面の守りたかった少女は無事だった。
「く、そ、がッッ……!!」
気力の糸が切れたことにより、限界を超えて能力を行使した黒夜海鳥は気絶する。
今度こそ完全に無力化を完了したことを確認した浜面は、突如として現れた『ヒーロー』に問うた。
「アンタは、いったい?」
「おいおい、アンタなんて味気ない呼び方はやめてくれよ、お兄さん」
少年は薄桃色の唇を三日月のように歪め、満面の笑みを浮かべる。そこから先の言葉を言えるのが、嬉しくて嬉しくて仕方がないといった風に。
「----僕には藍花悦って名前があるんだからさあ!」
上条当麻は現れなかった。
だからといって。
別の『ヒーロー』が駆けつけていけない理由は無いだろう。
◆
藍花悦と名乗った少年は、浜面にフレメアを渡す。
途端にフレメアは大声で泣き叫び、思いきり浜面を抱きしめた。浜面も彼女を力いっぱい抱きしめ返す。少女が生きている事実を確認し終えた浜面は、フレメアの背中越しに言う。
「面目ねえ。俺の油断のせいだ。……アンタのお陰で助かったよ」
対する藍花悦は肩をすくめた。
「そんなに畏まれるようなことをした覚え、僕には無いね。この程度は労力って言うほどのもんじゃない」
「あの廃ビルから、どうやって……?頑丈な大金庫の中にフレメアはいたってのに」
「それは企業秘密だよ。悪いね、お兄さん」
現代的なデザインの杖をつく一方通行は、睨みつけるように言う。
「藍花、とか言ったな。………だったら、テメェが学園都市第六位の藍花悦だってのかァ?」
藍花と名乗る少年は目を丸くした。
「おや、そういう君は第一位さんかい?」
学園都市第六位、藍花悦の名前自体は有名だと言っていい。
常盤台のエースであり、学園都市の広告塔の一人と言って過言でない第三位『超電磁砲』の次くらいには、学生たちの間ではその名が知れ渡っている。
ネットに彼の名前を入力して、検索ボタンを押せば、彼についての数えきれないほどの情報を知ることができるだろう。
藍花悦の目撃談や逸話。
しかし、それらの情報の真偽は多くは信用できず、矛盾する様々な藍花悦像が交錯している。
ある者は彼を男だという。
ある者は彼を女性だという。
ある者は彼を人助けが趣味の人格者だと言う。
ある者は彼を下種な人格破綻者だと言う。
結局のところ、藍花悦が何者なのかは誰一人として分かっていない。
名前だけが際限なく広まる、都市伝説のような掴みどころのない存在。
それが学園都市第六位、藍花悦だった。
かつて学園都市の『闇』に所属し、一般の学生には閲覧できない様々な情報を知る一方通行でさえも彼の正体は分かっていない。そんな不気味な存在を名乗る少年が一方通行の目の前にいるのだ。警戒してしまうのも頷ける話だった。
「悪いね、確かに僕は藍花悦だけど、君が思ってる藍花悦じゃあないよ。僕は第六位とは別人だ」
「だったら、テメェ。一体何もンだ?」
「おいおい、やめてくれよ。睨まないで欲しいなあ。怖くて怖くて震えてしまう!」
一般の学生であれば腰が抜け漏らしているであろう第一位の眼光を受けて、おどけたように藍花悦は笑う。そして、彼は打って変わった様に真剣な笑みを作った。
「………言ったろ?僕は藍花悦」
その名を誇るように、胸を張って彼は言う。
「元は借りものだけどね。だけど、僕の人生はこの名前を貰った瞬間に始まった様なものだから。張り子の虎は返却しても、………いや別の誰かに譲っても、この名前だけは返したくなかったんだよ。だって、アルファベッドと数字でできた頭が痛くなるような羅列よりも、こっちの方がずっと奇麗でクールだろう?」
一歩通行は藍花の話で彼が何処から来たのかは、何となく理解できた。学園都市に蔓延る『闇』、或いはそれに類する存在から彼は抜け出してきたのだろう。藍花悦とはその時、誰かから授かった、いや拝借した偽名なのだ。
浜面は藍花と一方通行を交互に見て、声を張り上げた。
意図して話題を変える。
「ともかく!助けてくれてありがとな、藍花。……でも、なんであんなタイミングよく?」
藍花悦は首を傾げた。
「さあ、なんでだろう?分からない」
「は?」
「いや、本当に自分でも不思議なんだよ」
藍花は浜面の腕の中ですすり泣くフレメアを見やる。
そして頭を優しく撫でた。
「きっと、誰かに助けてって言われた気がしたから、かな」
それはまだ蕾が僅かに動いただけだろう。
それでも、『人的資源』は開花した。
花の収穫は、決して遠くはない。
◆
この数日で御坂美琴の心境には徐々に変化が生じていた。
第三次世界大戦の終盤、巨大な空中要塞とともに北極海に消えていった上条当麻。
彼の生死を知りたい。
彼が何に関わっていたのかを知りたい。
そして、それを知るための方法は限られていると美琴は思った。
学園都市。
その『闇」。
近づきたいとは微塵も思えない。『妹達』の件でこの都市の裏側がどれ程におぞましいものなのかは、理解している。いや、美琴が知覚し体験した『闇』なんて、その表面を軽くなぞっただけに過ぎないのかもしれない。だが、彼らのネットワークは世界中から決して閲覧できない情報をかき集めている。
危険な事は分かっている。
(それでも………)
御坂美琴はただ、帰りを待つだけの女にはなりたくない。
走って、走って、追いかけて、その横に並び立ちたい。周回遅れなんて真っ平ごめんだ。その為にはある程度、自身の危険は許容する必要がある。
(もし……。考えたくもない事だけど、アイツがもうこの世にいないとしても……)
上条当麻という人間が見ていたその景色。
彼はどういった背景を持ち、どんな理由で、何を考えて、あの空中要塞に立っていたのか。それを御坂美琴は知りたいと願うのだ。心の底から願うのだ。
御坂美琴は具体的なハッキングの手段を考えていく。
ゆっくりと、着実な足並みで、彼女は学園都市の闇へと向かっていった。
◆
インデックスと呼ばれる少女がいる。
腰まである長い銀髪に、緑色の瞳。
光を弾くような白い肌の少女だ。
彼女は学園都市第七区の学生寮の一室に、明かりもつけないまま佇んでいた。
インデックスの部屋ではない。
そも、彼女は学生ではない。
とある少年の部屋だった。
かつて少女は地獄の底にいた。
記憶喪失、頭に保存された10万冊の魔道書。迫りくる魔術師たち。ありとあらゆる世界の理不尽が少女を襲った。世界は彼女の敵だった。
少年は、そんなインデックスを見捨てたりはしなかった。
かといって、地獄の底に共に落ちるようなこともしなかった。彼はその右手を差し出して、少女を暗い闇の世界から、日の当たる世界まで引っ張り出してみせたのだった。
少年との穏やかな生活は、いつまでも続くものだと少女は思っていた。
しかし、それは幻想だった。
いや。
そもそもの話。
少女を救った『あの少年』はとうの昔に居なくなっていたのだ。
『あの少年』を後を継いだ、『とある少年』。彼の悲痛なる決意と全霊の献身の元、彼と彼女の生活は成り立っていた。
すべては幻想だった。
だけど。
「どうでもいいよ。いつものとうまが帰ってくれば、それでいいよ」
その幻想が偽物だったとは、インデックスは思わない。
暖かな何かが、きっとそこにはあったのだ。
尊い何かが、ちゃんとそこには存在したのだ。
愛情、平穏、絆、そんな言葉に無理やり置き換える事は出来るけど、微妙に意味が逸れるであろうその繋がりをインデックスは少年との間に感じていたのだ。
「とうま」
インデックスは学生寮のドアに目を向けた。
ツンツン頭の少年はいつだってこのドアから世界に飛び出し、そして必ず帰ってきた。
「早く帰ってきて。話したいことが沢山あるんだよ」
しかし、そのドアが開かれない。
いつまでも閉ざされたままだった。
「----お願いだよ、とうま」
すべてが科学で組み立てられた電子の街で。
彼女は上条当麻の帰還を待ち続ける。
お久しぶりです!