イナズマイレブン1!2!3!4!? 比企谷 八幡伝説   作:投げやーりー

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こうして、つかの間の安らぎを必殺技で遊ぶ

尾刈斗戦翌日……

 

俺達は部室にて本物の初勝利を祝っていた。

 

「やったでやんす!おいら達勝ったでやんすよ!」

 

「しかも大差でね!俺の『クンフーヘッド』も大活躍だったよ!」

 

「いやいや!俺の『グレネードショット』だって活躍したぞ!」

 

「分かってないッスねぇー、俺の『ザ・ウォール』で尾刈斗をゴールに寄せ付けなかったから勝てたんッスよ」

 

と、1年どもは調子に乗っていやがった。

 

まあ、あれだけの大差で勝てたのだ、無理も無いだろう。

 

だが、弛んでしまうとこれ以上の成長を止めてしまうので少し位なら嫌なことを言っても良いだろう。

 

「なあ、お前ら、確かにあれだけボロ勝ちしたんだ、別に調子に乗っても良いし、喜んで良い。

 

まあ、けど次に尾刈斗と試合したら負けるのは確実に俺らの方だろうな。」

 

 

「ど、どういうことでやんすか?」

 

食いついて来た栗松に俺は再び答える。

 

「ここら辺じゃそれなりに強い尾刈斗が弱小と称される俺達雷門にボロ負けしたんだ。これが帝国なんかの日本一のサッカーチームだったら諦めも着くだろうが、俺達は弱小のレッテルが貼られたチームだ。

 

俺らに出来て尾刈斗の奴等に出来ないことはないと思われても仕方ないよな?だとすれば尾刈斗の奴等は今この瞬間も死ぬ気で練習して力をつけてるだろうな。

 

それはこの前試合した帝国も例外じゃ無いだろう。

 

もうこの前試合した帝国と今の帝国とじゃ実力も雲泥の差だろうな。

 

何せノーマークの弱小に負けたんだ。奴等のプライドがそれを許さない筈だ。

 

だが、俺達はどうだ?練習もせず、先も見据えず喋っていただけだ。その間にも差を縮めるライバルが山ほど居るのにそりゃいつ負けたって可笑しくは無いだろ?むしろ負けて妥当なまである。」

 

 

と、ついつい熱が入りすぎて言い過ぎちゃったZE♪

 

ヤベェ……良い空気を台無しにしちまったぞぉ…余計なこと言わなきゃ良かったわ。

 

「比企谷先輩……ごめんなさいでやんす!オイラ達!調子に乗りすぎてたでやんす!!」

 

「「「ごめんなさい!」」」

 

 

「お、おぅ…」

 

あ、あれぇ?こういう時って大抵……『空気読んでくださいよ』とか『は?ウザいんで黙ってもらっていいですか?』とかそう言う風に言われるとばかり思っていたが…

 

こうも素直に謝られるとなんと言うか拍子抜けと言うか、意外と言うか……

 

「ま、まあアレだ、分かったんなら良いんだ。また明日から頑張ろうぜ、な?」

 

取り敢えず困惑した俺は後輩を宥める事にした。

 

「え?今からキツーイ練習するんじゃ無いんッスか?」

 

壁山……お前が俺のことをどういう目で見てるかよぉく分かった。

 

明日お前の練習量だけ倍にしとくわ。

 

「バッカお前…俺だってたまには練習休んで遊びてぇんだよ…

その口実が今日と言う目出度い日以外に見つからねぇから今日は休みってことに2年生全員で相談して決めといたんだよ。

 

 

つー訳で目金、準備は出来たか?」

 

「成る程…遂に、遂にこの日が来てしまったのですね……

良いでしょう、どちらの必殺技がよりすごいのか…勝負です!比企谷君!」

 

実は最近休日は目金と共に必殺技開発に取り組んでいた。

 

その内容としては想像や妄想を爆発させた必殺技や、漫画やアニメの作品からパク……オマージュした必殺技まで様々だが、特に成功した必殺技は休日になる度に見せあったりしていた。

 

「さて、今回僕が披露するのはシュート技ですが、比企谷君はどの必殺技を披露してくれるのですか?」

 

「ちょうど良い、俺が披露するのはキーパー技だ。」

 

「成る程…ではどちらの必殺技が優れているか…」

 

「あぁ、勝負といこうぜ。」

 

 

俺達はグラウンドへ向かう、当然俺はゴールへ、そして目金はシュートゾーンへ……そして、何故か俺達を見守るチームメイト達…いや、何でいんだよテメェ等。

 

まあ、いいか…

 

「さて、行きますよぉ!!」

 

目金は跳び上がると、ボールの端をおもいっきり踏みつけた。

踏みつけたボールは弾丸の如く横回転し宙へと跳ねる。

 

目金は右足にエネルギーを溜めると、そのエネルギーを溜めた右足の回し蹴りをタイミング良くボールへぶつける。

 

 

「『ブレイクマグナムっ!!』」

 

光の輪を纏った高速ジャイロ回転する弾丸のごときシュートが俺に迫り寄ってきた。

 

 

「…闘志よ!!今こそ燃え上がれ!!

 

俺のこの手が深紅に燃えるぅ!!勝利を掴めと雄叫び唸るぅぅ!!」

 

そう言いながら背中に六つの刺のついた輪をエネルギーで作り、それを媒介に足りないエネルギーを空気中から吸い取り、右手を深紅に染め上げ、紅いゴッドハンドを作り出す。

 

 

「『(しゃぁぁく)!熱!ゴォォッド!ハンドぉぉ!!』」

 

貫通力のある目金のシュートを炎を纏う紅いゴッドハンドで受け止めるが、勢いは衰えることなくシュートは突き進む。

 

しかし、俺はその状態でもシュートを受け止めつつ持ち上げ、

そして…

 

「「ヒィィィト!エンド!!!」」

 

と、目金と共に叫び右の拳を握りしめる、と同時に紅いゴッドハンドも拳を作るとボールと共に爆発する。そしてボールは先程までの勢いを完全に失い、俺の左手に吸い込まれるかのように収まる。

 

 

「「やっぱりスパロボって…」」

 

「最高だな!」「最高ですね!」

 

そして、俺と目金は固い握手を交わした。

 

 

「な、なんだよ!!比企谷!!今の必殺技っ!!あんなゴッドハンド見たこと無いぞ!!俺にも教えてくれよ!!」

 

直後、やけに輝いた目で俺を見つめ肩をがっちりと掴まれた。だが言わせてもらおうか!

 

「分かった、分かったから落ち着けそして肩を放せ、ぶっ壊れるだろサッカー馬鹿。」

 

「お、おぅ…悪いな比企谷ついテンション上がってさ、アハハハ」

 

マジゴリラかよこのサッカー馬鹿、しかもこのサッカー馬鹿笑って誤魔化そうとしてやがるぞ…!この野郎…マジで肩壊したら俺の絶対許さないリストの上位に入れてやる……覚えとけよ!?

 

「おっ?やってるな円堂」

 

「こんにちはー円堂君、サッカー部の皆、凄かったねさっきの」

 

そんなことを考えていた時、やって来たのは去年クラスメイトだった東と大谷だった。

 

 

 

東 京(あずま きょう)…去年一緒のクラスだった奴で、背はそこそこ高く、顔は良くも悪くも平凡、髪型はこだわっていないのか寝癖が目立つ、そんな男子生徒なのだが、なんと我らがキャプテン円堂の幼なじみなのだ。その縁もあってか一年の頃はサッカーの練習の数会わせに風丸と共に参加することが多かった。まあ、円堂に押しきられる形ではあったが…

 

因みに円堂と風丸も幼なじみらしく、当然東と風丸も幼なじみな為か結構仲が良かったりする。そんな場面に遭遇した奴らが以外そうに東と風丸を見ているのを何度か見たことがある。

 

 

大谷(おおたに) つくし…こいつとも去年一緒のクラスだった。木野と友達らしく、たまにサッカー部に来ては応援してくれたり、木野の仕事を手伝ったりしていた。

そう言えば俺のベストプレイスの近くで休んでいるとき、東と一緒にいるところを良く見かけるが……

 

つまりそう言うことなのだろう。

 

爆発しろ。

 

 

「東!大谷!だろ!!さっきの『ゴッドハンド』凄かったよなぁ!!

 

ってそうだよ比企谷!さっきのスゲェ『ゴッドハンド』おしえてくれよ!!」

 

い、言えない……

スーパーロボット大決戦…略してスパロボの新作買った勢いとテンションで作った必殺技だなんて絶対に言えない…

 

「良いけど、溜めが長いから使うタイミングは間違えるなよ?」

 

結局…、大谷や東、木野が応援し見守る中、休息日となる筈が必殺技の練習日と化してしまい、日が暮れるまで新たな必殺技を求めて全員練習するのだった……

 

 

録り貯めてたプリキュアはいつになったら見れるんですかねぇ(泣)

 


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