原作未プレイが幻想入り   作:セメダイン広住

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八話 思わぬ客人

 

「...」

 

 

―なぜ...め...だ―

 

 

 

―俺..た..した―

 

 

 

―嫌だ...止め...けて―

 

 

 

―.........―

 

 

 

―許さない―

 

 

 

―いつか必ず―

 

 

 

 

俺「...ハッ」

 

 

俺「...知らない天井...じゃない...夢...か」

目を覚ますと昨日寝ていた博麗神社の天井が目に入った...どうやら気絶したあと紫さんによって神社に運ばれたのだろう

 

俺「...とりあえず起きるか よいしょっt...!?」

 

霊夢「Zzz...」

 

俺が布団から出ようと体勢を変えると そこには同じ布団で横に寝ている霊夢さんの姿が目に入った

 

俺「ちょっ!何で同じく布団で寝てるん!?別の布団あっただろ!」

紫さんがわざと同じ布団に寝かせたのか?だとすれば悪趣味にも程がある この状況を誰かに見られたら誤解されるのは火を見るより明らか

 

霊夢「...ん~Zzz」

 

俺「可愛い...」

 

俺「って!何言ってるんだ!霊夢さんが起きる前に布団から出なければ!」

 

俺が急いで布団から出ようとした瞬間 霊夢さんに腕を捕まれた

 

ガシッ

霊夢「...言うだけ言って逃げないでくれない?」

 

俺「!?れ、霊夢さん!?いつから起きてたんですか!?」

 

霊夢「知らない天井 辺りから」

 

俺「それほぼ最初っからじゃないですか!あぁ...恥ずかしい」

 

霊夢「恥ずかしいのは私の方よ ちょっとからかおうとして寝たふりしてたら急に「かわいい」とか言い出すんだもの」

 

俺「え、えぇ~と...」アタフタ

 

霊夢「...ハァ」

 

 

霊夢「それで 勝負の事だけど...」

 

俺「あ、すみません 殴ってしまって...大丈夫ですか?」

 

霊夢「霊力でガードはしてたし、鬼に比べれば全然余裕よ」

 

俺「...よ、よかったです(鬼とタイマンだと...?)」

 

霊夢「で、勝敗だけど油断したとはいえ完全に私の負けよ あまり乗り気ではないけど異変解決を手伝ってもいいわ」

 

俺「あ、ありがとうございまs」

 

霊夢「そのかわり!危ないと思ったらすぐに逃げて頂戴 死なれでもしたらそのあとの異変解決に支障がでるわ」

 

俺「あはは~大丈夫ですよ 俺の能力で外部からの攻撃では死にませんから」

 

霊夢「...メディスン 幽々子」

 

俺「分かりました 気を付けます」

霊夢さんに言われて気づいたが確かにその辺りの人物には気を付けなければならない メディスンは毒 幽々子さんは命そのものを奪う...俺の能力を無視して攻撃出来る奴は大勢いる...気を付けなければ

 

霊夢「分かればよろしい 改めて宜しく、実弦」

 

俺「こちらこそ宜しくお願いします 霊夢さんの盾となり矛となりましょう!」

 

霊夢「...」

 

 

紫「あらあら♪無事に霊夢と和解出来たようね」

 

俺「あ、紫さん」

 

霊夢「紫...何で私と実弦が同じ布団で寝てるのよ」

 

俺「(あ、やっぱり気になるんだ)」

 

紫「ん~...なんとなく?」

 

霊夢「あんたねぇ...」

 

紫「実弦さんはどう?霊夢の寝顔、可愛かったでしょう?」

 

俺「はい、とっても」即答

 

霊夢「調子に乗らない」ゴンッ

 

俺「あはは~...ところで魔理沙さんは?」イテテ

 

紫「暫く起きなさそうだから図書館に行ってくる~って言って10分前に出てったわよ」

 

俺「(10分前...)」

 

紫「そうそう、マイスペルカードおめでとう 中々強そうな技ね」

 

俺「まさか俺も出来るとは思いませんでしたよ 運が良かっただけです」

 

霊夢「土壇場で良くできたわね 本当びっくりしたわ、私の夢想封印を全て弾き返すなんて」

 

紫「修行すればもっと強いスペルカードを創れるわよ...って事で協力者を呼んでいるわ」

 

霊夢「協力者?」

 

俺「(修行と言えばあの人しか...)」

 

紫「どうぞ~♪」

 

 

そして紫さんに呼ばれやって来たのは...

 

華仙「初めまして、貴方が実弦さんですね。私は茨木華扇 妖怪の山に住んでいる仙人です。今回は紫に頼まれて明日から貴方の修行の手伝いをする事になりました。以後よろしくお願いするわ」

 

霊夢「げげっ よりにもよって仙人...」

 

華仙「霊夢!げげっ とは何ですか!聞きましたよ!昨日幻想郷に来たばかりの人間に負けたと 油断していたとすれば言語道断!日々の修行が足りていない証拠!自分の実力を過信し過ぎているからそうなるのです!」

 

霊夢「ハァ...こうなるから面倒なのよね...」

 

華仙「」クドクド

 

感動だ、まさか華仙さんの生説教を聞けるとは...東方茨歌仙は傑作だったなぁ

 

紫「まぁまぁ華仙、説教もそのぐらいにして実弦に挨拶させてあげないさい」

 

俺「あ、初めまして 堂本実弦 です。お会いできて光栄です!(おっぱいでかい...)」

 

華仙「よろしく 早速だけど貴方の事を色々聞いてもよろしいですか?」

 

俺「全然良いですよ あと敬語なんか使わなくても大丈夫です」

 

華仙「そう、ありがとう 」

 

俺「えーとですね...」

 

 

―少年説明中―

 

俺「てな 感じですかね」

 

華仙「成る程...天狗の新聞も嘘ではなかったのね」

 

俺「新聞?...あっ!?まさか!」

 

華仙「新聞の見出しを貴方が飾ってたわよ?でかでかと「幻想郷を知る謎の男!?」みたいな感じで」

 

俺「えぇ...」

 

霊夢「ん?明日から修行ってもしかして...」

 

紫「そうよ、天狗が面倒な新聞をばら蒔いたせいで貴方に興味を持った妖怪がここ(博麗神社)に殺到するでしょうね、となれば今日は修行どころではないわ。さっきも氷の妖精とその他がやって来たけど寝てるって言ったら大人しく帰って行ったしね」

 

俺「おぉ!じゃあ幻想郷の皆さんに会えるんですね!やったぜ」

 

霊夢「ハァ...」

 

華仙「まぁ、私としては一刻も早く修行の手伝いをしたいのだけれど」

 

コツコツ

 

紫「お、早速誰か来たわよ」

 

神社の階段を上がってくる音が聞こえる、音からして恐らく二人でぐらいだろう

 

霊夢「あ~...足音からしてあいつらね」

 

コツコツ

 

足音は近づき そして足音の主が姿を現した...

現れたのは大きな日傘をさした小学生ほどの羽が生えてる少女とメイド服を着た美しい女性だった...まぁ、ここまで言えば誰が来たのかはすぐにわかる

 

 

霊夢「ハァ~...やっぱりあんたらね」

 

???「久しぶりね霊夢」

 

???「久しぶりですわ」

 

???「...紫と仙人まで居るのね と言うことはそこにいる人間は新聞に載ってた男かしら?」

 

???「恐らくそうですね」

 

???「フフ 幻想郷を知る外来人...なら私の名前も当然知ってるのかしr」

 

俺「レミリア・スカーレットさんですよね 隣にいる方は十六夜咲夜さん 会えて光栄です!」コウフン

 

レミリア「...霊夢?」

 

霊夢「何よ」

 

レミリア「私達の事この男に話したの?」

 

霊夢「何で話す必要があるのよ」

 

レミリア「...天狗の新聞も侮れないわね」

 

俺「いや~ こんなにも早くお二人に会えるなんて幸運です」

 

咲夜「ご存知でしたとは、光栄です」ペコリ

 

俺「いえいえ、外の世界では有名ですから」ペコリ

 

レミリア「ちょっ 咲夜!?なに普通に会話してるの!?普通驚くでしょ?」

 

咲夜「え?新聞通りですよ?」

 

レミリア「...ハァ」

 

霊夢「それで?わざわざ新聞の内容を確かめに来た訳じゃないでしょ?」

 

レミリア「半分そうだけど もう半分は違うわ」

 

霊夢「と言うと?」

 

レミリア「新聞を見た私の親友がこの人間に興味を持ったみたいでね 神社に居たら借りてきてって頼まれたのよ。なんか聞きたい事?があるらしいわ」

 

俺「パチュリーさんが俺に話?はて何でしょう...魔法の研究なんか俺手伝えませんし...!?と言うことは紅魔館に行けるんですね!いや~早く美鈴さんやフランさんに会いたいなぁ」ペラペラ

 

レミリア「...」

 

霊夢「...」

 

レミリア「...霊夢」

 

霊夢「教えて無いわ」

 

レミリア「えぇ...と、取り敢えず!私の屋敷に来てもらうわ!」

 

俺「いいですか?紫さん」

 

紫「別にいいわよ さっきも言った通り今日は修行しないし」

 

レミリア「決まりね!じゃあ早速行くわよ!咲夜、紅魔館に戻るわよ!」

 

咲夜「承知しました。では...」

 

俺「あぁ、実弦です」

 

咲夜「実弦様 今から紅魔館に参りますので付いてきてください」

 

霊夢「...ったく、客人には態度が良いんだから...」

 

咲夜「あら、お嬢様が直々に招待した方ですもの 丁重に扱うのは当然ですわ」

 

レミリア「霊夢も来て良いわよ ちょうど良い茶葉が手に入ったからご馳走するわ」

 

霊夢「お供します」

 

俺「(ぶれないなぁ...)」

 

霊夢「早速行くわよ!」

 

咲夜「霊夢、あんまりはしゃがないでね」

 

霊夢「ちょ、何でレミリア直々に招待されたのに私には普通の態度なのよ!」

 

咲夜「ふふ」ニコッ

 

俺「(美人だなぁ)」ポー

 

霊夢「...」ゲシッ

 

俺「!? 痛ッ えぇ...」

 

紫「フフ 気をつけていってらっしゃい♪」

 

俺「あ、夕方までには帰ります それじゃあ行ってきます」イテテ

 

こうして俺は博麗神社を後にして紅魔館へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「...」

 

華仙「...」

 

華仙「随分あの人間に優しくしますね」

 

紫「...当たり前よ」

 

紫「下手に厳しくして異変解決を放棄でもされたら大変だわ」

 

華仙「今回の異変...やはり初代博麗のm」

 

紫「それ以上は言わなくて結構よ。そのぐらい私も分かってる...いや私が撒いた種よ」

 

華仙「貴方のせいではない。貴方はあの時正しい判断をした...それは幻想郷の皆が思っています」

 

紫「そう言ってくれると助かるわ」

 

紫「あ、そうだ 人里に新しいだんご店が出来たのだけれど今から一緒にどう?」

 

華仙「お、良いですね 早速行きましょう。ちょうど小腹が空いてたんですよ」

 

紫「了解 開店セールで大人気だから無くなる前に早く行きましょうか♪ささっ スキマにどうぞ」ブゥゥン

 

華仙「それは大変ですね では失礼します」ヨッコラセ

 

 

紫「...」

 

 

紫「(頼んだわよ、実弦)」

 

 

 

 

 


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