取り残された軍人と潜水艦   作:菜音

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食糧を確保する 2日目

2日目

中尉とカナの生活初めての朝を迎えた。

 

私は目を覚まし時計を見ると6時だった。

どうやら軍人としての生活習慣のお陰のようだ。

せっかくいくら寝ても上官から叱られないのに、チクショウ。

 

早く起きしても直ぐに動く気になれなかったのでカナの寝顔を見ることにした。カナは1人が恐いみたいなので私と一緒に寝ていたのである。本当にこうしているとただの子供にしか見えない。小さな寝息を立てていて、とても可愛らしい。しばらくするとカナも目を覚ました。

 

「(-Ο-).。oO」ふあ~

まだ眠たそうな目をこすり大きなあくびをしながら起きる姿はまるで小動物のようで可愛らしかった。

 

「おはよう、カナ。」

私は思わず頭を撫でていた。

 

「(≧∇≦)」

この子はかなり嬉しそうだった。

 

さて、早起きして得した所で朝ごはんにしよう。今日から色々とやっておかないといけない事がある。

 

 

 

 

 

 

 

まず私がやろうと思うのは食糧の確保だった。

食糧は基地の倉庫や町のスーパーなどを当たれば手に入るのだが、軍食はレーションやレトルト食品、アルファ米などで保存がきく物ばかりだから問題無いのだが商店の生鮮食品などは保存が効かないうえに、かといって保存食だけでも量はあるが多いに越したことがないのでこれから生鮮食品などを保存できるようにしようと思う。

 

まず野菜は漬け物、ピクルス、ぬか漬けなどにして、果物はジャムやドライフルーツにしよう。

肉類は拠点の民宿にある冷凍室(かなり大きいけど何をいれていたんだ?)に入れて冷凍しておこう。こうすれば解凍すれば使えるし、長持ちしろうである。

 

魚は種類にもよるが干物などにしておこう。

牛乳は近くに自家製のチーズを出している店がありそこの設備を借りてチーズにすることにした。

それ以外の物は優先的に早めに食べる事にした。

 

それから私は黙々とこれらの作業を2日かけて行った。

本当ならもっとかかるのだがあまり時間をかけると食材がダメになるので休まずぶっつづけでおこなった。その間カナは子供用のプールを用意したので私の近くで遊んでもらっていた。まだ子供用プールでさえこの子には大きく、しばらくすると溺れてしまっていたのである。

 

「(>_<")」バサバサ バサバサ

何故水槽は大丈夫なのにプールはダメなのだろうか。

見たところまだ泳げないのか?潜水は出来ても水泳は別物らしい。とりあえず浮き輪を渡してみたら案外気に入ってくれた。

 

「(*^▽^*)」バタバタ バタバタ

 

こうして基地の軍食や保存ができるように加工した食品、缶詰などの元々保存ができる食料を民宿の食糧庫、冷凍室に集めてしまいました。うん、これだけあれば一安心である。それでもいつまでこの生活が続くかわかならいのでできるだけ保存食を温存しておきたい所である。

 

 

 

 

私は港に来ていた。目的は釣りである。

海に囲まれた島では釣りは数少ない作業員の娯楽である。なので釣具屋もあった。

 

「う~ん。釣れない‥‥。」

私はこれまで釣りをした事がないのでやり方がよくわかならい。一方、カナはプールで釣りのオモチャで遊んでいる。

 

うむ、これがサバイバルならよく芸能人が海に潜ってモリで魚を突くなどしていたが私は陸の人間である。

つまり泳げないのである。カナと同類だな。

そう思いふとプールを見てみるとカナの姿がない!

 

「どこに行った?」

私が困惑しているとカナが海からブクブクと浮上してきた。両手でなにやら魚を抱えていた。

 

あっ!この子潜れるんだった。私より上だ!

 

この日の晩御飯はカナの捕まえてくれた魚を料理していただきました。カナにはリンゴを丸ごとあげてみたら美味しそうに食べました。

 

 

4日目

 

そういえばこの民宿の名前は何だろうと思いこの民宿の業務日誌を見つけたので調べてみた。

この民宿は「海猫荘」と言うらしい。

この海猫荘には物置小屋が2つある。1つは椅子などの宿の予備の備品が置かれたいたがもうひとつは空だったので基地の廃墟から使えそうな物を集めて置くことにした。まずは修理すれば使えそうな機器から武器弾薬などとにかく必要そうな物をかき集めてきた。武器に関しては持っておいて損はないと思う。

 

武器と言えばカナも一応魚雷を持っているようだけどまだ使えないみたいだ。

 

それから民宿の裏を開拓して小さい畑を作ってみた。

これで少しは野菜を作れると良いのだが。

 

後は周りに簡単な柵を作り気休め程度の守りを固めて取り敢えず私がしておきたいかったことは一通りやってしまった。普通、漂流物だったらまずは拠点作り、食糧の定期的な確保、道具を作るなど色々しなきゃだけど別に漂流したわけではなく取り残されただけなので必要な物はある程度は揃っていた。後は畑を見たり、またに釣りに行く程度で良いので後は助けが来るのを待つだけである。はぁ、いきなり暇になった。はたして助けはくるのだろう?

 

「(´・ω・`)」ジー

カナがかまって欲しそうにしている。

そうだカナがいるからそんなに暇な訳でもないな。

むしろ癒される。

 

「じゃあ遊ぼうか?」

 

「(≧∇≦)」ニッコリ!

 

これからはカナに時間を使えるな。とりあえずは遊んでいる所をしっかり観察してこの子が何を好むのか好みを見きわけなければならない。

 

これからしばらくこの子と一緒なのだから、この子のことをもっと知らなければ!そして、この子には色々な事を教えてあげないといけないな。まるで子育てだな。

一応私は独身なのだがな。

 

 

 

 

 




どうもです。菜音です。
思ったよりこの話好評みたいですね。少し複雑な気持ちです。感想御待ちしております。

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