取り残された軍人と潜水艦   作:菜音

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釣りは命がけ 14日目

 

この生活が始まって42日目。

 

 

私は今前にマシロを助けた砂浜に来ています。

 

目的は潜水艦達の泳ぎの練習です。

 

カナは練習のかいあって比較的上手なのだが残る二人がてんで駄目なのだ。

 

 

だから今カナが先生になって水泳の特訓です。

 

 

私は岩場に折り畳み式の椅子と釣具、カナ達が溺れた時用に紐をつけた浮き輪を持ってきていた。

 

 

もし溺れたらこの浮き輪を投げて、それに掴まったところを引っ張る寸法です。

 

 

 

「(>.<)y-~」バサバサ バサバサ

 

「(  ̄▽ ̄)」いいよ いいよ!

 

ソラが顔を水につけて足を動かし、それをカナが手を引いている。

 

マシロは浅い所でまず慣れる練習からしている。

 

あ、ちょうどマシロの所に大きな波が‥‥

 

 

 

「( ̄□||||!!」

 

マシロは逃げ切れず波に飲まれて、浜に打ち上げられた。

 

「(ー_ー;)」‥‥

 

「マシロ、頭にワカメついてるよ。」

 

私が指摘するとマシロは頭に張り付いていたワカメを取り除くと思いっきりなげました。

 

そして、そのワカメがカナの顔に当たりました。

 

「!Σ(×_×)!」

 

カナは突然の事に慌てます。

そして、その際にこれまで握っていたソラの手を離してしまいました。

 

 

「(/≧◇≦\)」ゴボゴボ た、助けて!

そうなるとまだ一人で泳げないソラは溺れてしまい、沈みかけています。

 

 

私は助けに入ろうとしましたが、その前にカナがソラを救出しました。

 

 

「(/△\)\(-_-)」怖かった~ よしよし

 

 

 

あちらはまだ大丈夫そうだ。

 

なので私は釣りに専念する。今晩の晩御飯の一品にしようと思う。

 

 

 

今回使っているのは糸を浮きを使ってかなり沖の方までやる仕掛けの物を使っている。初心者の私が使える物ではないと思ったけど、沖の方が大きいの居そうだから。

 

 

 

「ふぁ~、釣れない‥‥。」

釣りはこうして魚がかかるまで待つのが醍醐味らしいけど何が楽しいのやら。

 

もう大分時間が経ったけどいまだにヒットがない。

 

なので、そろそろ引き上げようと思った時でした。

 

 

「か、かかった!重たい‥‥」

 

これはかなりの大物に違いない!

マグロかな?カツオかな?てかそんなの釣れるの?

 

何にしても大物に違いない。

私は思いっきり引き寄せるがなかなかうまくいかない。

 

それどころか、こちらが引っ張られている。

 

「ぐぬぬぬぬ!」

 

負けるか!

 

しかし、その時でした。

 

「あ!」

 

私は海に落ちました。

クソ!引っ張られてる!竿を離したけど糸が手に絡まって取れない!

 

そして、次第に糸の先、針にかかった獲物が見えました

 

「!!!」

 

なんとかかっていたのは深海悽艦だ!

 

 

駆逐艦クラスのイ級だ!最も数が確認されていて、その大きな口から、イれ歯と海兵が揶揄している。

 

 

まずい!このままだと私が喰われる!

 

私に気づいたイ級はその大きな口を開けて迫って来ます。糸で引っ張られているし、仮に取れても泳いで逃げるのは不可能。そもそも私は泳げない!

 

「かっは!ひぃ!」

 

今にも沈みそうな私にイ級は容赦なく迫る!

 

だ、ダメだ!し、死ぬ!

 

 

「うわああああ!」

私は目をつむります。

 

 

しかし、私は喰われなかった。

 

 

 

「(`□´)!」

カナが私とイ級の間に入ります。

 

魚雷発射!!

カットイン!そして、クリティカル!

 

「グガガガガ!」

 

イ級はカナの魚雷により轟沈、そのまま沈んでいった。

 

 

「た、助かった‥‥」

私は一安心しましたが、ここはまだ海です。

 

「お、溺れる!」

バサバサバサバサバサバサ

 

しかし、これもなんとかなりました。

 

カナ助けてくれました。

 

 

「( ;∀;)」無事でよかった‥‥

 

カナは泣きながら私に抱きついて来ます。

 

 

「心配かけてごめんね‥‥助けてくれてありがとう、カナ。」

私はカナを安心させるために頭を撫でてやります。

 

「(≧∇≦)」

 

 

そして、陸から私が用意した浮き輪が投げられます。

ソラとマシロです。

 

私がそれに掴まると二人は思いっきり引っ張ります。

まさか私を助けるのに使う事になるとは‥‥

 

 

「(  ̄▽ ̄)!」

 

「(/▽\)!」

 

陸に上がるとよほど心配してくれてたのか、二人は私に飛びついて来ました。

 

ま、待って!

また海に落ちちゃうから!

 

 

無事だったのがそんなに嬉しいのか二人とも顔をすりすりしてきます。

 

しかし、それを見てカナはジェラシーを起こします。

 

 

「( ̄^ ̄)」むー、助けたの私なのに!

 

すると、カナは後ろから抱きついて来て、私は潜水艦達にだんご状態になった。

 

 

「もう、釣りはこりごり‥‥。」

 

 

軍人はもう二度と釣りはしないと心に決めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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