取り残された軍人と潜水艦   作:菜音

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外伝の外伝ってなんかおかしいですが、今回は何となく作っていた物を書きました。

いつもの潜伏艦の話ではないのであしからずです。


とある航空兵のメモ帳 1ページ

 

 

かつて日本は資源の殆どを輸入に頼っていました。

しかし、近年は日本近海や離島などで石油などをはじめとする資源が発見された。

 

これにより日本は資源を自国で賄えるようになったわけだがそうも簡単な話ではありませんでした。

 

 

深海悽艦の出現により海に出る危険が増した為、どこの業者も行きたくないのである。

 

そこで政府と軍は保証金と軍の護衛をつけることにしました。これによって業者も承諾して資源の開発がスタートしました。

 

 

私のいるこの島もその内の1つです。

 

 

他にもこの様な場所はいくつかあるからもしかしたら私のように取り残された軍属の人もいるのかもしれない。

 

私のはレアケースかもしれないけど、私のように深海悽艦との共存生活をしている所もあるのかもしれない。

 

もし、そんな人がいれば無事に本土に帰れたらお互いの苦労話(ノロケ話)でもしたいものです。

 

 

 

 

陸軍中尉の日記より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

俺は日本国防陸軍の航空隊の隊長だ。

 

 

 

俺の部隊は今激しい戦闘の真っ最中だ!

 

この島の資源採掘基地の職員や島の民間人が逃げられるまでの足止めをしろとのことだ!

 

『後ろをとられた!うわぁぁぁぁ!!』

 

「田中!!クッソが!!!」

 

既に航空隊は俺を残して全滅。

 

 

クッソ!噂道理でこっちの攻撃があまり効果がない!

 

 

 

敵は白髪で赤い目をした足が物体にはまっている女性にその女性を囲むようにして浮かんでいるボールみたいな奴らだ。

 

ヨーロッパからの報告書によると女性は姫と呼ばれる存在で今名前を考えてるとか、ボールどもは浮遊要塞と命名されたばかりの奴らだ。

 

特に奴等は姫を攻撃しようとすると片っ端から盾になろうとする紳士的な奴らだ!

 

 

こっちにとっては迷惑だがな!

 

姫はたったの一機の戦闘機には興味がないのか採掘基地を破壊するとどこかに行こうとします。

 

 

「どこに行く!俺はまだぴんぴんしてるぞ!」

 

しかし、姫はそのまま水中へと消えてしまいます。

それに続いて回りの取り巻きも消え去りましたが一体だけ浮遊要塞が残っていました。

 

その浮遊要塞は対空射撃をしてきます。

 

「おお?お前だけか、俺に認識してくれるのは!面白い!お前に人間の意地を見せてやるぜ!」

 

隊長は急降下、あえて浮遊要塞に迫ります。

 

浮遊要塞は相手が自殺をしに来たと考えた。そんな事をしたら射撃の餌食なのにと

 

 

しかし、どうしたことか?

射撃が1発も当たらない。敵はどんどん迫ってくる。

 

 

浮遊要塞はここにきて向こうの意図が分かりました。

 

 

特攻

 

 

太平洋戦争末期に追い詰められた日本軍が取った戦法

この人間も追い詰めあれたから焼きが回ったのか!

 

 

そうとわかった浮遊要塞は必死に射撃、なんとしてでも落とそうとします。

 

 

しかし、間に合わなかった。

 

 

一方で隊長は、

 

 

「現代の飛行機はな!脱出機能があるのだよ!」

 

はなから特攻して死ぬ気はありませんでした。

隊長はパラシュートで脱出しました。

 

 

 

機体は浮遊要塞に激突!

 

浮遊要塞は黒煙を上げながら島の浜辺に墜ちます。

 

 

 

パラシュートで浜辺に降りると隊長は拳銃を持って要塞に迫ります。

 

「どうだ!化け物!これが人間の意地の力だ!」

 

 

さぁーて?これからどうしたものやら。船でも探して島から出ないとな、あればいいけどなぁ。

 

「せっかくだし少しコイツを観察するか?」

 

そう思って軽く要塞を叩いた時でした。

 

 

パッカーン!

 

 

要塞が真っ二つに別れました。

 

 

 

そして、別れた中から思わぬ者が出てきました。

 

 

 

 

 

「( ̄□|||)」ガクガク ブルブル

 

まだ幼い子供だ。白い肌に赤い目をしていて、肩まである白髪に小さなツノが生えている。

 

そんな一見見ただけでも人間の子供ではない幼女が真っ青になって怯えているのだ。

 

 

えぇぇぇぇぇぇ?!

 

 

「これをどうしろと?」

 

触れようとするとビクッと怯えてしまう。

 

 

「( T△T)」しくしく

 

挙げ句の果てには泣き出してしまった。

泣きたいのは此方だ!

 

 

ええぃ!俺はまだ独身で子供を持った経験なんて無いんだぞ!

 

そういえば田中は子供がいると言ってたな‥‥

田中ー!何故死んだ!!

 

 

そう思っているとふと考えてしまった。

 

部隊の隊員がみんな死んだのは、こいつらのせいだと。

みんなこいつらに殺されたと。

 

俺は思わず拳銃を幼女に向ける。

 

 

「( ̄□||||!!」はわわわわ!

 

幼女はあわてふためく。

 

しかし、彼は撃たなかった。

 

 

「撃てるわけないだろこんなの‥‥反則だろ‥‥」

 

 

「( ゜o゜)」ポカーン

あれ?撃たないの?

 

 

「恐がらせてごめんな!もうヒドイ事はしないからな!」

 

俺はそっと彼女の頬に触れた。

 

すると彼女は俺のその手を両手で押さえつけるようにしてきた。

 

「(//∇//)」ほっこり

 

どうやら安心してくれたみたいだな。

 

 

「よいしょっと!」

俺は彼女をおんぶした。

 

「お前を始末する気にも軍に引き渡す気も全くしなし、逃がす事にするわ。俺が脱出するまでの短い付き合いだけどよろしくな!」

 

「(//∇//)」コクリ

 

 

しかし、短い付き合いではすみませんでした。

 

 

 

 

 

 

「なん、だと?船が1隻もない?!」

 

どうするんだよ?!これ、救援が来るまで待たないといけないやつじゃないか?!

 

 

「( ゜o゜)」大丈夫?

 

彼女が服を引っ張る。

 

 

「お、おう、お前か‥‥。俺はまだ帰れそうにないがお前はもう帰ってもいいぞ!見逃すって言ったし。」

 

しかし、彼女は側を離れようとしません。

 

「もしかして‥‥お前も帰れないのか?」

 

「(T△T)」コクリ

 

「泣くなって、そうか‥‥お前も帰れない口か、一緒にいるか?」

 

「(//∇//)」こくこく!

 

 

あー、短い付き合いだと思ってたけど長い付き合いになりそうな予感がしてきた。

 

幼女と二人っきりのサバイバルとかラノベかよ!

それも深海悽艦とか記録でもしといてあとで学者に話してやったら喜びそうだなオイ!

 

 

お、ちょうどポケットにメモ帳があった!

 

 

 

 

「しっかしな!浮遊要塞の中身が幼女とはな‥‥。」

 

「( ゜o゜)」キョトン 首かしげ

 

 

かわいいなオイ!

 

 

さてと、これからそんなかわいい子と一緒な訳だが、

流石に浮遊要塞とか幼女とかの呼び方はヒドイよな。

 

 

 

「お前‥‥名前とかある?」

 

「( ゜o゜)?」キョトン 首かしげ

 

あ!もしかしてコイツら名前ない?

 

 

「名前‥‥ないのか‥‥、なら俺がつけてもいいか?」

 

「(^∇^)」こくこく!

 

そうだな‥‥浮遊要塞だから‥‥

 

 

 

「ユウなんてどうだ?」

 

「(≧∇≦)」にっこり!

 

どうやらオーケーのようだな。

 

 

「お互い帰れるまでよろしくな!」

 

 

 

 

 

 

 

中尉の思ってたいた通り、ここでも深海悽艦との共生が起きていました。

 

 

 

 

 

 

 

 




この話‥‥、続くか続かないかは、みんな次第で‥‥

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