俊輔サイド
結局、空は質問タイムで物凄い人に囲まれていてアタフタしていて面白かった………ではなくて、その日の授業は終了した。
「それで、学校は如何だ?」
「結構面白い場所でした。それに友達も出来ましたし」
「そうか」
空の表情は物凄く生き生きしていて、見ているこちらもニコニコしてしまうほどである。
「それじゃ、今日は簡単な基礎の練習をするか」
「判りました。今日の武装は何番ですか?」
「そうだな…………996はもう少しって所だし、928は威力が半端無いからまだまだ訓練が必要だし、944にしてみるか? 俺も神楽を使いたいし」
「判りました。では、今日の訓練は944を使った訓練ですね」
空はそう言うと家に急いで帰って行く。
「てか、俺も同じ家だったな。早く家に帰りますか」
俊輔と空は家に帰宅すると庭に出て自分達のデバイスを起動させる。
「神楽、セット・アップ!!」
「レイ、起動!!」
そして、それぞれのバリアジャケットになった瞬間、訓練が始まった。
俊輔はカートリッジを二発ロードし、空に向かって斬りに行く。しかし、空も944を使って攻撃を防いだ。しかし、俊輔の攻撃の手は緩まず、そのまま斬りかかって来る。その攻防戦が続き最終的に空は力負けして俊輔に負けてしまった。
「少し惜しかったな。もう少し力加減をしていれば勝てたものなのにな」
「そうですね。ですが、次こそは勝たせて頂きます」
「その時が来る事を願っているよ。さて、良い時間だ。白が晩飯を作ってくれているだろう。早く食いに行くか」
「はい!!」
そうして、俊輔と空との訓練は続いていくのであった。
そして…………
「孝、早く学校に行こうぜ」
「そうよ。早く学校に行こう」
「行きましょう、孝さん」
「孝、また同じクラスだったら良いのにな」
「ああ、そうだな」
俊輔、空は漸く高校生になった。そして、主人公である小室孝、井豪永、宮本麗と同じ学校に通う事になり、登校していた。
「それで、何時になったらお前の彼女を教えてくれんの?」
「待てって。まだ先だ。それに俺も正直、誰にも話したくないんだ。だって、もし俺の彼女を言って見ろ。周りの人間から復讐の嵐が吹き荒れるぞ」
「そ、そうか………」
孝はそう言って諦めた。しかし、永は知っているようである。
「まぁ、引き荒れるのは当然かもしれないな」
「ああ。だから、無闇に俺の彼女を言いたくないんだ」
その日の授業は終了して、夕方になった。その日も空と俊輔の訓練は続いている。空の能力は既に最強でありもし、トーマと戦っても勝てるぐらいの力になっていた。
その夜………
「すまないが、今日は出掛けて来るわ。少し遅くなるかも知れないけど、大丈夫だから。では、行ってきます」
俊輔はそう言うと白、空が何か言っていても無視して出て行った。
『でも、良いの? 俊輔君』
「ん? どういう意味だ?」
『だって、勝手に出たんだよ? 心配されないかな?』
「…………大丈夫であれば良いけどな。でも、今回はやばい件だ。見過ごせない」
俊輔はそう言うとホログラムを展開する。そこに書かれていたのは、とある情報であった。
『俊輔君、その情報って何? 見たこともないけど……………』
フォーカが俊輔に尋ねた。
「ん? この情報はパソコンでハッキングした時の情報。しかも、何時の間にか高城家の中に入っていてこの情報を手に入れた」
そう言うと俊輔はフォーカに情報を転送する。
『この情報はさすがに見逃せないね。まさか、高城家と紫藤の息が掛かった組が抗争になるなんて。しかも、警察も動かせない様に紫藤の親父がやったんだね。それで、如何するの?』
「そうだな………なら、あえて俺の名前を変えて介入しようと思う。何、簡単な名前さ。さて、フォーカ、神楽。セット・アップ!!」
『『了解!!』』
俊輔は何時もの服装になるが、仮面をかけていた。その仮面はラウ・ル・クルーゼがつけている仮面であった。
『そのチョイスは何?』
『全く、可笑しいんじゃないの?』
神楽とフォーカは俊輔に批判の声を上げた。
「良いじゃん。この仮面って結構お気に入りなんだけど…………」
俊輔サイド
俺は神楽、フォーカに批判されたがその声を無視して今、抗争が始まろうとしている場所に来ている。
「もう少しで始まりそうな不陰気だな………そろそろ、カートリッジを装填しておくか」
俺はそう言って神楽の鍔の後ろに設置されている場所に一発ずつカートリッジを入れていく。そして、フォーカには後方に設置されている場所にカートリッジを装備させる。その瞬間、紫藤側から一発の銃弾が放たれ、それが切っ掛けで抗争が始まった。
「そろそろ行こうか。フォーカ、サード形態。ロングレンジレール砲を装備。神楽はファーストのままで待機。では、戦争をしに行こうではないか!!」
俺はレール砲を誰も居ない場所に向けて放つ。それによってクレーターが出来るがそれは一切無視だ。
「今、抗争している者達。今すぐ解散しろ。さもなくば、これより雪羅が相手をする!!」
俺がそう言うと紫藤側、高城家が一斉に静かになった。これで終了してくれれば良いけど………そうも行くわけ無いよな。一発の銃声が鳴り響く。放ったのは紫藤側の人間であった。しかし、俺には当らない。ラージタイプの多目的盾が俺を守った。
「そうか………そちらがそのつもりならばこちらも対応させてもらおう!!」
俺はレール砲のカートリッジを二発ロードする。そして、放とうとした瞬間。とある男の声が響いた。
「少し待ってもらおうか!!」
「ん? 誰だ」
俺がそう尋ねると一人の男が現れた。そう、高城家、否、国粋右翼『憂国一心会』の会長の高城総一郎であった。
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