原作崩壊どころの問題じゃないですねwwww
壮一郎によって、追い出された紫藤達。
彼らは乗って来たバスに、乗せられ高城家を出て行った。
しかし、この時。誰もあんな状況に発展してしまうとは、思いもしなかった。
紫藤達を乗せたバスが見えなくなり、孝達は安心した。仲間が生きた人間を殺す所を見なかったと言う安心感であった。
「小室君? 携帯電話貸してくれない?」
徐に静香が孝に携帯を貸してほしいと申し出て来た。
「何に使うんですか? 携帯のゲームは無いですけど………」
「ゲームをするんじゃなくて、友達に電話したいの。私の携帯、学校に置いてきちゃったから」
「壊さないで下さいよ……」
孝はそう言うと懐に仕舞っていた携帯を取り出し、静かに渡した。
「え~と、1がここで……2がここ……」
静香は孝の携帯に慣れない手つきで操作をしていた。それに見かねたコータが携帯を取ろうとした。
「僕が押しますから、電話番号を教えて下さい」
「判んなくなっちゃうからダ~メ………出来た‼」
静香は嬉しそうに発信ボタンを押し込んだ。
『もしもし?』
「リカー‼ 生きてたんだ‼」
『その声って………静香なの⁉ 今、どこにいるの‼』
静香の電話の相手は南リカであった。
リカも静香からの電話に驚いていた。
だが………そんな電話での再会もすぐに終わりを告げた。
宇宙空間には一基のステーションが、各国から発射された核ミサイルの追跡を行っていた。
四発中、三発がアメリカと日本のイージス艦によって空中爆発させて無力化させた。だが、残り一発は、本来迎撃をする筈だったイージス艦〈カーティス・ウィルバー〉から迎撃ミサイルが発射されず、核ミサイルが上空で爆発した。
それにより、電子機器は破壊され、車のエンジンも掛ける事も出来ず、走行中の車両に至っては、エンストの様な状態を起こした。
「あれ? リカ? リカ‼」
電話口でリカの名前を呼ぶ静香。だが、向こうから聞こえてくるのは無音であった。
「ごめ~ん、小室君。携帯電話、壊れちゃったみたい」
静香の言葉に孝は何も言えなくなってしまった。
「どうかしらね………」
「確かにな………」
静香の言葉に沙耶と俊輔が反論した。
「宮本‼ ドットサイトを覗いてみて」
「う、うん」
麗は沙耶に言われた通り、スコープを覗き込んだ。しかし、本来ある筈のドットが無く、何も無い状態であった。
「何も映らないけど………」
「パパ‼ 計画を見直しを‼」
麗の言葉に沙耶は壮一郎に、脱出の計画案の変更を申し出た。
しかし、それと同時に門の所から一人の男性が駆け込んできた。
「大変だ‼ 化け物が‼ 化け物が‼」
男性が中に入ろうとした時、後方から走って来た奴らによって喰われてしまった。
「門を閉じよ‼」
「ですが、会長。まだ外には警備している者達が居ます‼」
「今閉めなくては、中にいる者達を危険に晒す羽目になってしまうぞ‼」
「は、はい‼ …………あれ?」
壮一郎の言葉で部下が電子キーで門を閉じようとしたが、門は一向に、反応する事は無かった。
「手動で閉じよ‼」
壮一郎はすぐに新たな指示を出した。部下の二人が門の後方に立つと、門を手動で閉じようとした。
だが、奴らは中に入ろうとして閉じられる門に挟まれた。しかし、運良く中に入る事が出来た奴らが居た。
「一匹、入ったぞ‼」
「フォーカ‼」
『…………』
「フォーカ?」
門を閉じた者からの報告に逸早く反応した俊輔は、自身のデバイスであるフォーカに指示を出したが、フォーカからの返事が全くなかった。
「僕が殺るよ………ポケットの中には…………が一つ」
コータがすぐに銃を構えると中に入って来た奴らの頭部を撃ち抜いた。
「スマン、コータ」
「お互い様だよ。でもこれでは………」
「ああ………」
俊輔はフォーカを握りしめた。フォーカが使用不能と言う事は、神楽も同様と言う事でもあった。
「幸い、夜天の書は無事だったがな」
俊輔は自身の近くに浮遊している夜天の書を見つめた。
「光った事が原因だな、これは」
「そうね………考えられる事は一つだけよ」
「高高度核爆発だな」
俊輔と沙耶の見解は正解であった。
電子パルス攻撃。又の名を高高度核爆発とも言う。
大気圏上層にて核爆発を起こし、ガンマ線が大気分子から電子を弾きだす事によってコンプトン効果を生み出す。それにより、地球の磁場に捕まり広範囲へ広がると、電子パルスが発生する。その効果は、電子装置には大ダメージを与え、アンテナになり得るものから伝わった電子パルスが集積回路を焼き消す事になる(原作より抜粋)
「と言う事は、電子機器は使えないって言う事⁉」
「そう言う事だ。序に言うと、俺のデバイスも電子機器が搭載されている。それによりダメージを受けてしまった。一応、直る事には直るが、部品が無い為整備が出来ない」
俊輔は相棒を失った悲しみに明け暮れていた。
「直す方法はあるのか? 沙耶」
「え? あっうん‼ 灼けた部品を交換したら動く車はあると思う。クラシックカーは問題ないわ」
「すぐに調べよ‼ 沙耶」
「え?」
壮一郎は沙耶に声を掛けた。
「この騒ぎの中で良く冷静に物を見た。褒めてやる」
壮一郎の言葉に沙耶はお礼を言おうとしたが、壮一郎は中に入って来ようとする奴らを見据えていた。
奴らは鉄の門を壊す勢いで押し寄せ、門からは悲鳴が響き渡る。
その時、上空から三人の少女の声が響き渡った。
「いくぞ‼ パワー極限‼ 雷刃封殺爆滅剣‼」
「疾れ、明星すべてを焼き消す炎と変われ‼ 真・ルシフェリオンブレイカー‼」
「紫天に吼えよ、我が鼓動、出よ巨重ジャガーノート‼」
三人から放たれた法撃は奴らを瞬く間に消し去ってしまい、脅威は消え去ってしまった。
「初めましてですね、堕天使より転生されし者」
「我らは堕天使から貴様らのデバイスの強化に来た」
「僕が居れば、怖い物要らずだよ‼」
俊輔の前には、レヴィ、シュテル、ディアーチェが降り立つのであった。
誤字脱字、感想、指摘、質問等あれば受け付けております‼
「やっと出番が来たか」
「長かったですね、王」
「僕の活躍ってあるの?」
まぁ、基本的に君たちは助っ人と言う形だから、s(焼かれて見えなくなってしまっている)