やはり俺の真っ白生活は間違っている。   作:red garden

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原作介入か?

 

 

 

登校中にこの体のことと今までのことを軽く振り返るか。

 

まずこの体は先天性白皮症に非常に似た症状のものらしい。

世間的にはアルビノと言った方が伝わりやすいのかもしれない。

 

転生特典なのか先天性白皮症としての症状はほとんど出ていない。

ほかの人より少し日に弱く、細かい文字を読むときは眼鏡を掛けなければならないぐらいだ。

本来の先天性白皮症は日焼け止めではカバーしきれないくらい日に弱くなり、目もサングラスを掛けて直射日光を避けたりと様々な対応が必要だったらしい。

あと、これはアルビノとは関係のないことだが、体が少しだけ弱いことぐらいだ。

俺は前世で健康的な男子高校生だったギャップで無理をしすぎてしまうことがある。

そのため、定期的にぶっ倒れていた時期もあった。

倒れるたびに両親に迷惑をかけてしまったな…

 

外見はかなり整っている。

自分としてはかっこいい感じの顔立ちだと思う。

 

「あなたいつもかっこいいって言われるけど、寝てるときの顔はとってもかわいいのよ?」

 

と母親はいつもそういってくるが…

髪の毛は伸ばしている、せめて見た目は女の子っぽくと思ったからだ。

もう少しで腰にまで届きそうな長さだ。

体を動かす時はヘアゴムで纏めるが、基本はそのまま流してストレートにしている。

身長は169と女性にしてはかなりの高身長に育った。

手足もすらっとしていてる、俗にいうモデル体型という奴だ。

 

小中学校では見た目や言動のせいでよく突っかかられた。

そのたびにこちらもやり返していたからなぁ…

さっき言った定期的にぶっ倒れていたっていうのはこれだ。

おかげで喧嘩はまぁまぁ強いぞ、すぐ倒れるけど。

 

親はそういう環境が原因で男っぽくなったと思ったらしく、以前泣きながら謝られたこともあった。

そのため、高校は保健室登校ということを条件に通わせてもらっている。

 

高校の名前は総武高校。前世で何度も聞いた有名ライトノベルに出てきた高校だ。

さらには、同学年には雪ノ下さんという有名人がいたり、先生には独身の平塚先生という人がいたりと明らかに俺ガイルの世界だが…

まぁ俺自体はアニメの1話しか見ていないにわかなんだけどな。

関わりたくないわけではないが、関わらなくていいならそっちの方がいいだろう。

直接的な関わりは未だに無いまま2年生に進級したし。

 

 

 

 

―――――そんなこんなで学校に着いた。

 

登校時間をずらしているため、保健室までの道のりですれ違う人はいない。

そうして、いつも通りのあいさつをして保健室に入っていく。

 

「おはようございまーす!」

 

 

 

「ああ、おはよう天月」

 

俺の声に答えたのはいつもの養護教諭…ではなかった。

 

そこにいたのは平塚先生、俺ガイルで見た先生のまんまだ。

どうやら、関わりを持たないのも今日でおわりかもしれないなぁ…

でも、なんで平塚先生が?と思っていると顔に出ていたらしい。

 

「ん?なんで私がここにいるのかって?」

 

平塚先生は一つため息をついて続けた

 

「わっかていると思うがお前のことだ、天月。これに見覚えはあるだろう?」

 

平塚先生は白衣のポケットから紙を取り出し広げて私に見せた。

どうやら紙に書いているのは去年1年間のテスト結果だ。

最初の頃は平均点を取っていたが、だんだんと落ちてきていて最後のテストでは赤点を何個もとっている。

何を隠そう私の成績だ。

 

保健室に通っているため勉強は自習が中心になっている。

もともと頭はいいわけではないので、どんどんと成績が落ちてしまったのだ。

 

「あ、あは、あはは~~」

 

笑ってごまかそうと試みる。

はぁーっと先ほどよりも深いため息をつく平塚先生。

 

「笑い事では済まないぞ天月、このままいけば2年から3年の進級は厳しいぞ?」

 

やっぱり笑い事では済まないらしい。

 

「えーっと、俺はどうすれば…」

 

これは困ったな…と内心冷や汗をかきながら尋ねる。

 

「そう。そこでだ、天月」

 

そして平塚先生はニヤリと笑った。

 

「な、何ですか?」

 

俺は嫌な予感を感じ少し後ずさる。

 

「奉仕部に入りたまえ」

 

やっぱりそうですかぁ………

 

 

 

 

 

平塚先生が言うには奉仕部には成績がとてもいい生徒がいるらしい。

だから奉仕部に入部し部活動をしながら、空いている時間に勉強を教えてもらえということらしい。

これ間違いなく雪ノ下さんのことだわ。

加えて、人間関係を少しづつからでいいから増やしていきなさいとも言われた。

最後に、ぼそぼそっと問題児が増えるなら一変にしてしまった方がいいからな…とも呟いていた。

 

すいません…ご迷惑をおかけして…

まぁ俺自身そろそろ成績をどうにかしたいとも思っていたしちょうどいい。

俺は二つ返事で了承した。

 

 

 

 

 

「では、また放課後迎えに来る」

 

「了解しました」

 

一通り説明をすると、私にふらふらと手を振りながら平塚先生は去っていった。

 

 

原作キャラとの邂逅かぁ…

うーん…緊張するなぁ…

 

 

 

 

 




ゆっくり頑張ります

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