昼食後一夏達は整備室にある「打鉄弐型」を見に行った後一夏達は機体のデータのチェックをしながら話し合いをしていた。
「各駆動部だが幾つかバグがあるな。・・・先ずはバグの処理をしよう。」
「う、うん。」
唯依は元々父親である佑唯と一緒に戦術機について勉強していたのでOS関連を
担当して一夏達は機体の動作に関するシュミレートを担当している。
「コアの適正率が上がらないのは多分使ってるシュミレートデータが
間違ってるんだと思うよ。使ってるデータは?」
「・・・お姉ちゃんのデータ。」
「打鉄のデータはロシアの機体のデータに合わないんじゃないかな?・・・「戦風」のデータはどうだろう?あれは「打鉄」のデータを使ったものだから許可次第でどうにかなるかも・・・」
簪はPCごしに「打鉄弐型」を睨んでいる唯依を見てある疑問が浮かんだ。
「・・・どうしてここまでしてくれるの?」
「簡単だよ簪、貴方がこの子を強くさせたいって思いが強かったからよ。それに誰かを助けるのに理由なんて必要ないしね。」
唯依の言葉に簪は少し笑顔になって「・・・ありがとう。」と言った後データの洗い出しをしたのだがやはり焼け石に水だったのか大した成果は出なかった。
「これ以上は流石に無理だな。俺達だけじゃ限界が来るよ。」
刃更がそう言うと確かにと思っていた。
唯依ならまだしも一夏達は機体のデータチェックぐらいしかできない為もう少し人手が欲しいところだが簪の意向もあってかそれは譲れないらしい。
正に八方塞がりかのように思ったがまた誰かが入ってきたのだ。
「かんちゃ~ん。差し入れ持ってきたよ~。」
そこにはジュースとお菓子を持ってやってきた一夏達のクラスメイトである
「布仏 本音」がやってきたのだ。
「あれれ~、おりむーにばっさんにしーのんに・・・ええとゆーいんだっけ?
何でここにいるの~?」
「ゆーいんって・・・」
本音は全員をあだ名で呼ぶのだがそれが独特なのである。
「皆・・・この機体を完成させようとしてくれているの・・・。」
「そっか~。ありがとね皆~。」
「それで本音・・・何の用?姉さんから命令されたの?」
「私は自分の意志でここに来てるんだよ~~。私は、かんちゃんの専属メイドだから当然のことだよ~。」
「わかった。それじゃ本音は装甲のチェックとシールドエネルギーの調整をお願い。唯依はそのままバグの取り出し、一夏達もさっきと同じことして・・・。」
「「「「「了解(了解~~)!!!!」」」」」
その後本音の能力が高かったことに一夏達は驚くが作業がはかどり夕方前には
すべての作業が終わった。
次は試験運転