それから暫くは一夏と刃更はシャルの行動(気障なセリフ以外)を注視しながらも
一夏と刃更はいつも通りに訓練をしていた。
この日はシャルも交えて楯無の監修の元実践訓練がされていた。
対戦相手は・・・一夏であった。
「くっ!!」
シャルは62口径ショットガン≪レイン・オブ・サタディ≫を両手で撃ちまくるがそれを一夏は上空や地上すれすれを軽々と躱すだけではなく銃剣「無炎」をライフルモードで応戦しつつ近づいていくのだがいつの間にかショットガンからショートブレード≪ブレッド・スライサー≫を出して応戦するも今度はビット「電羽」を射出して一斉射撃をし
シャル自身の攻撃を防ぎにかかった。
「凄いね一夏君は!!これじゃ動けないよ。」
「俺からすればお前みたいに武器をとっかえひっかえ出来る奴のほうがすごいね。」
端から見れば両方とも拮抗してるように見えるが当のシャルは冷や汗が
出まくっていたのだ。
「(ちょっとナニコレ??噂以上に強いじゃないか!!
これじゃ僕の作戦が・・・)」
そうこうしている間にいつの間にか目と鼻の先にまでシャルを追い詰めた一夏はチェーンブレイドを展開すると〈守の岩戸〉でそれを覆い斜め上に切り捨てた。
するとシャルの機体のシールドエネルギーが0になり勝負が決した。
「2人とも凄いね。特に刃更君なんか僕の武器を凍らせてしまうから
守るにもどうしようもなかったよ。」
「阿保言うな。お前なんて武器を凍らせても凍らせても意味がないぐらいあるからこっちは大変だったんだぜ。」
「って言うかお前武器どんだけあるんだよ?確実に10以上はあるだろ絶対。」
シャルは一夏達を褒めると刃更はシャルの動きを評価した後一夏は武器の数について聞くとシャルはこう返した。
「うう~ん。20くらいかな?元々基本装備を外しているからそれぐらいは入っていると思うよ。」
「20って・・・」
「お前は火薬庫かよ・・・。」
シャルの答えに一夏と刃更は困惑しながら答えた。
・・・すると上から声が聞こえた。
「いやー今の戦闘は見事だったよ。」
そこにはオレンジのISとISスーツを身に纏った所々跳ねた銀髪の少女がそこにいた。
「・・・誰だ君は?」
一夏は少し警戒しながら聞くとその少女は笑いながらこう言った。
「あはははは!!これはすまない名乗るのを忘れていたよ。私はロランツィーネ・ローランディフィルネィ、オランダ代表候補生でついこないだ転校してきたものだ。
私の事はロランと呼んでくれ。
そしてこのISは『オーランディ・ブルーム』私の相棒さ。」
彼女ロランツィーネ・ローランディフィルネィのことを聞いて
一夏はこう思っていた。
「(名前が全然覚えられねえし、それにここに来たってことは
俺達に対する牽制か?)」
そう思う中ロランはシャルの方を見ると何か感じたのかこう聞いた。
「ねえ君は・・・男なのかい?」
「!!何言ってるんだい!?僕は男だよ。」
「いやすまない。何せ私は演劇をしていてな役柄男役が多くて君みたいなタイプがよく見られるんだ。これは失敬したね。」
「ははは・・・じゃあ僕はこれで!!」
シャルはまるで逃げるように立ち去るとロランは一夏に向けてこう言った。
「・・・あれは何か隠してるね。」
「君もか・・・」
「気を付けるようにね。」
「ご忠告ありがとよ。」
一夏と幾つかコンタクトを取った後ロランは一夏に腕を出した。
「これからよろしくな。織斑 一夏。」
「ああ、こちらこそ・・・ロランさん。」
シャルの男装ってロランからすれば丸わかりじゃね。