「シャルル・デュノアです。こちらに僕と同じ境遇の男性がいると聞いて
フランスから転入してきました。まだ不慣れなことも多いと思いますが皆さんよろしくお願いします。」
「・・・男?」
「男よね?・・・」
「う、うん。」
教室にいた少女達がそう言いながら彼・・・シャルル・デュノアを見た。
人懐っこそうで中世的な顔立ち、濃い金髪を首の後ろで束ねており華奢な
体つきをしていた。
そして一通りチェックをした後ヤな予感がした一夏と刃更は慌てて耳を塞ごうとしたその時・・・
「「「「「き、きゃああああああああああああ!!!!!!!!」」」」」
殆どの少女たちによるソニックウェーブに等しい悲鳴が教室を襲った。
「(ぐわーー!!うぜーーー!!)」
「(どんだけ高い声なんだよ!!窓が揺れるってとんでもねえぞって何で織斑先生は平気なんだよ!!??)」
一夏と刃更の心の声が出て居た後更に少女たちはこう続けた。
「男よ!!3人目の!!」
「ここは天国よ!!」
「一夏君や東城君みたいに守られたい系だけじゃなく守ってあげたい系の子が
来たーーー!!!」
「グフフフフフフ、今年の同人誌即売会はネタの宝庫よ・・・」
最後の一人を除くと年頃の少女のような感想であった。
そして千冬は耳から耳栓を取り出した後こう言った。
「ではHRはこれで終了だ。各人直ぐにISスーツに着替えて第2アリーナに集合するように。それと今日は2組と合同授業だから遅れないように!!
それと織斑と東城はデュノアを案内しながらアリーナの更衣室へ行くようにしろ、
良いな!!」
そして一夏と刃更がシャルルを連れて走り出した。
「初めまして織斑君、東城君。僕はシャルル・デュノアって言うんだ。
シャルって呼んでいいよ。」
「おお俺は織斑 一夏って言うんだ。ここには織斑って2人いるから
一夏って呼んでくれ。」
「俺は東城 刃更だ。刃更って呼んでくれ。それとそろそろ・・・」
「ああっ!!転校生と織斑君と東城君発見!!」
「者ども、出会え出会え!!」
「ここは武家屋敷かって・・・後ろからたくさん来たぞ!!」
一夏達の後ろにはHRを終えた生徒たちが後ろに大量に来ているのでまるでどこぞの鬼娘に追いかけられるスケベ青年のような図柄になっていた。
「織斑君と東城君の黒髪も良いけど金髪でアメジストの瞳も良いわー!!」
「日本に産んでくれてありがとうお母さん!!今年の母の日の花は河原で摘んだもの以外のにするからねー。」
「ちゃんとしたものあげろよ!!」
一夏がそう突っ込むとシャルルは困惑気味な顔で一夏達に聞いた。
「ねえ、なんで皆騒いでるの?」
「阿保か!!ここには男子が3人しかいねえから珍しいんだよ!!」
「あっ!---そっか。」
シャルルの言動に一夏と刃更は不審に思っている中刃更はこう言った。
「一夏、こうなったら奥の手段だ!!」
「!!分かった、シャル行くぞ!!」
「??へ??」
そして一夏と刃更はシャルルの両脇を抱えると一直線に窓に向かって・・・
飛び出した。
「きゃあああああああああ!!!!」
男が出すような悲鳴じゃないのだがシャルが悲鳴を上げると一夏と刃更はISを部分展開して着地した。
そしてそのまままた走り出した。
第2アリーナへと・・・
脱出手段は的確にね。