あの戦いから暫く経ち5月の連休中それぞれの生徒は学園島を知るために行動するものもいれば本土に戻って身の回りの物を纏めて転校するものもいれば私物を取りに行くものなどそれぞれ事情を持っていた。
そんな中一夏は本土に用があるため外出届(どこから聞いたのか唯依と箒も連れて)を提出した後モノレールに乗って本土のお台場駅に着くとバスに乗り換えてある場所へと向かった。
大量のお菓子と玩具を持って・・・
「一夏、どこに行こうとするんだ?」
「こんなにいっぱいの荷物でパーティーでもするのか?」
箒と唯依が一夏に聞くと一夏はこう返した。
「ちょっとな。」
そして暫くすると一夏達はバスから降りてしばらく歩くとある施設が見えた。
施設の名は「御剣グループ運営施設〈ヴァルキリーの里〉」と言う名の
施設があった。
そこは普通の移設よりも広く然も2階が設置されているためそれなりに潤沢な資金運動がされていることが分かる。
そして一夏達が入ると子供達が出てきて一夏達の方に集まった。
「あ、一夏お兄ちゃんだ!!」
「わー、本当だー。」
小さな男の子や女の子が一夏の方に集まり始めた。
そして唯依と箒にも集まり始めた。
「あ、綺麗なおねいちゃん達だー。」
「おねいちゃん、あそぼあそぼ!!」
唯依と箒は困りながらも少し笑顔になっていた。
そして一夏達がお菓子や玩具を渡していると誰かがやってきたのだ。
その女性は下半身に障害があるのか車いすで現れるも優しそうな顔をしており車いすを押している少女は金髪で人懐っこい顔つきであるが右目は緑色であるのに対し左目は金色に輝いていたのだ。
そして隣の小柄な黒髪ツインテール少女も同じように黒い右目に対し左目は金色に輝いていた。
「あ、一兄ー、久し振りデス!!」
「一夏さん久しぶりです。」
「よー、調、切歌。久しぶりだな。他の皆は元気か?」
「皆、元気デース!!」
「今日は来ていただいてありがとうございます。他の人も来てくれるなんて。」
「それで・・・あの子は?」
「今日一兄に会えるからって楽しみに待っているデース。」
「そっか。じゃあ俺行ってきます。あ、後ナスターシャさん、少し話があります。」
「わかりました。」
そう言って一夏は部屋に入るといきなり何かが・・・体当たりしてきた。
「一夏ーー!!」
「ドワット。」
そこにいたのは腰にまで届く薄緑っぽい金色の髪をそのままぼさぼさにした少女クマのぬいぐるみを持ってそこにいた。
「久し振りだな。クーリェ。」
その少女も左目は金色に輝いていた。
そして外に出ると箒と唯依を見て一夏の後ろに隠れていると唯依と箒は一夏の後ろにいるクーリェに挨拶をした。
「やあ、私は篠ノ之 箒だ。よろしくな。」
「私は篁 唯依だ一所に遊ぼ?」
そして一夏の方を見ると一夏が笑顔で頷いたためクーリェは小さな声で
自己紹介した。
「え、えっと、クーリェ・ルククシェプカと言います・・・」
そして箒達と一緒に遊んだ。
その後一夏はナスターシャと一緒に応接間に入ると一夏はナスターシャに
こう聞いた。
「俺・・・此間夜架に会いました。何であいつ・・・いや、あいつらが裏社会に入ったのか・・・教えてください、ナスターシャさん!!」
するとナスターシャは1呼吸すると一夏にこう言った。
「ここにいた直後、彼女たちなりにここの生活を過ごしていたんですがある時夜架はこう言ったんです。『私は人の心などなくなってしまったんです。そのせいか私が見る世界は白黒な世界ですが、唯一色があるとすれば・・・赤しかないんです。あの研究所で見たものはそれしかありません。』・・・その言葉に便乗した2人も夜遅く誰にも気づかれることなくここから出ました。あなたに対しては引き取り場所が見つかったといったのはあなたをこれ以上・・・重責を増やしたくなかったという我儘だったんです。」
そしてナスターシャは一夏にさらにこう言った。
「一夏君、どうかあの子たちを助けてください!!あの子たちの心が解放できるのは・・・あなただけなんです。」
ナスターシャは一夏に頭を下げてそう言ったのだ。
そして一夏は少し考えてこう言った。
「俺にできることはまだまだ少ないですが・・・やれることをやります。」
そして一夏は外にいる子供達を見ながらこう言った。
「あの子たちの笑顔のためにも・・・」
暫くの間一夏も混じって遊んだ後夕方前には一夏達はIS学園に帰る準備をしていた。
「それじゃー皆、またなー。」
「バイバイ一兄ー!!」
「箒おねいちゃんと唯依おねいちゃんもまたねー。」
そして一夏達は帰っていくところを見ると切歌は何かノイズらしきものが
脳内で見えた。
そこには彼らのほかにもマシュや白に近い髪色をした少女と金髪の少女とここを去った夜架や残り2人がここにいるビジョンが見えた。
「調。」
「なに切ちゃん。」
「・・・何か一兄、色々増えそうデス。」
これにて第1巻分は終了とする。