そしてそれは汝を試すものである。
試合が始まった途端2人の得物が交差した途端一夏は銃剣「無炎」の1丁をガンモードにして振り向きざまに攻撃するとマシュはマント型ビット「アヴァロン・ヴェール」を使って防御した。
「くそ!!」
一夏がそうつぶやくとマシュはマント型ビットを分離した瞬間
〈ドラゴン・カリバー〉をキャノンモードにして攻撃した。
「これで!!」
マシュは当たると確信すると一夏は銃剣「無炎」を前にした。
すると当たった銃剣「無炎」は爆発することなく耐え忍ぼうとしていた。
この時一夏は銃剣「無炎」に〈守の岩戸〉を起動させ攻撃を防いでいたのだが銃剣自身がそれに耐えられなくなり砲撃が終わった時には「無炎」は所々で火花を鳴らし始めていた。
一夏はそれを見た後楯にした「無炎」をマシュめがけて投げるともう1丁の「無炎」で投げたほうに向かって撃った。
「!!」
すると投げたほうの「無炎」が爆発しマシュの周りを黒鉛が立ち込んでいた。
「・・・目晦ましですか。」
マシュは爆発する寸前「アヴァロン・ヴェール」を使って防御し、
爆発を防いでいたのだ。
すると黒煙が晴れていくと一夏のビット「電羽」が2基マシュの左右に展開すると攻撃する寸前マシュのビットがそれを感知し間に入って止めるとビットが戻って言ったので見るとそこにはバスターソードを持った一夏がスラスターをフルに稼働していた。
「疾!!」
一夏は目にもとまらぬ速さでマシュに突っ込んできた。
「ま、まさか【瞬時加速(イグニッション・ブースト)】!?ですが来る場所さえわかれば・・・」
マシュはビットにシールドを発生させて向かい打つつもりであった。
「一夏!!」
アリーナにいる箒はびっくりしていた。
相手の目の前に突っ込んでくるなど自殺行為じゃないかと思っていたのだが横にいる唯依がこう言った。
「大丈夫だ箒。一夏は勝算無しで特攻する奴じゃないよ。」
そういうと唯依はこう続けた。
「だって一夏は・・・強いんだから。」
「うおおおおお!!!」
一夏は雄叫びを上げながら突っ込むとマシュの手前でバスターソードが止まった。
マシュのシールドが当たり攻撃を止めたのだが・・・マシュは致命的なミスをした。
一夏の機体の第3世代技術〈守の岩戸〉は銃剣「無炎」だけなのかだ。
〈守の岩戸〉は近接武器全てに活用できるということ。
そしてそれに速さが+されるとどうなるか?
その答えがこれだ。
シールドはその重みに耐えきれずノイズが走った。
「し、しまった!!」
マシュはこれまでのデータから一夏が使う武器を念頭にした作戦を
作っていたのだが・・・使っていない武器については計算されなかったのだ。
「(このままではビットどころか私までダメージを受けることになる!!
それなら!!!・・・)」
マシュはビットを止めた後すぐに避けて対策を練りなおそうとすると一夏は更にとんでもないことをした。
「まだだーーー!!!」
一夏は減速せずマシュの避けたほうに向かって駒のように回りながら叩ききった。
「ぐっ!!??」
マシュは遠心力を+された一撃に態勢を崩されただけでなく地面にぶつかった衝撃で頭が揺らされ機体のシールドエネルギーが4割以上も削れた。
そして一夏も無理な体勢変化の為体の骨が折れ内蔵に刺さっているという
事態になっていた。
しかし一夏の闘争心は消えることなく口の中にある血を吐き捨てた。
そしてマシュもビットをクローモードでもない別のモードにした。
両肩、そして左右の腰にビットを1基ずつ着けると最後のビットは剣の鞘のように剣とドッキングした。
「これが〈ホワイト・パラディン〉の最終形態【Xブレイブ】、これは対魔族用の物ですが・・・あなたのような強者と戦うなら全力で戦わせてもらいます。」
「!!・・・いいぜ、俺も受けて立つぜ。」
それぞれが本気である事を言った後相手を見据えて・・・動こうとした瞬間・・・オープン・チャンネルで誰かがこう言った。
『そのパーティー、私も混ぜてもらいますわ。』
するとドン!!と大きな衝撃と共にアリーナの遮断シールドを突破したのだ。
そして一夏達はその実行犯を見るとそこには・・・黒のISがいた。
その機体は背中に1周り大きい砲台を持ち両腕はそれと正反対にスマートになっており右腕にはガトリング砲、左腕はハンドライフルが搭載され脚も腕と同様な
形状をしていた。
そしてIS操縦者の全容が明らかになった。
目元はバイザーで隠されているが腰まで伸びた綺麗な黒髪、均整の取れたスタイルを持ちパイロットスーツの際どさから自分に自信がある人間ではないとできないんじゃないかと思うが2人は彼女にこう言った。
「貴方は誰ですか?見慣れない機体をしていますが我々の戦いを邪魔するなら容赦しませんよ。」
マシュはそういうが彼女は一夏を見てこう言った。
『あらあら久しぶりですね。黒いIS操縦者さん。』
「俺は君を見た覚えがないって言うか目元を隠しているからわからねえ・・・」
『それではこう言いましょうか?・・・2年前 ドイツ 血まみれ』
「!!・・・まさか・・・君は・・・」
一夏は震えながら・・・あの時の自分の罪を思い返しながら保護した人間のデータのことを思い出した。
2年前 ドイツ
「一夏、お前と同い年の子が3人いたんだ。」
「え、3人も?」
「これがそのデータ映像だ。」
防人から渡された映像の中に・・・黒髪の女の子がいた。
現在
「ええそうですわ。一夏」
後ろで何か物音がするがそれとは関係なく一夏は彼女が誰なのかを・・・思い出してしまった。
「私はあの時助けてもらった人間の1人。」
彼女はバイザーを取った後さらにこう続けた。
「羽々斬 夜架。」
彼女の眼は右目は蒼いのに対し左目は金色に輝いていた。
「さあ、織斑一夏さん。私と踊りましょ・・・戦と言う舞を」
過去から・・・それはやってきた。
この作品の束は無人機は作りません。
無人機の代わりに色々な人間を出します。