殺した数?
性能?
いや、必要なのは結果と実績と実用性。
そして何よりも大切なのは使う人間の覚悟なのだ。
西暦2006年2月某日
東京から少し離れた山中の廃村(現 御剣重工小型兵器実戦演習場)の地下研究所
この日は御剣重工の社長である御剣 武とその妻たちである御剣 悠陽と御剣 冥夜
夫妻とそのメイドである月詠 真那と月詠 真耶(瓜二つであるが姉妹ではなく従妹)
さらに国連軍所属であり防人たちの上官でもある坂口 照星や防人たち、防衛省大臣でもあり副総理でもある赤穂 峨朗、日本軍戦術兵器運用最高責任者巖谷 榮二とその同期生でもあり御剣重工の下部組織でもあり戦術機の最高責任者でもある篁 佑唯といったメンバーは秘密の地下通路を通ってこの研究所にやってきたのだ。
「ようこそ皆さん御剣重工地下施設へこの度司会を担当する御剣 武です。不束者ですがよろしくお願いいたします。」
武は、社長として全員の前で自己紹介をした。
しかし回り(副総理とSPは少々驚き、そのほかは何も言わず)はどよめいた。
社長自らが司会するというのは異例でありそれは1大プロジェクトなのだと
直感したからである。
そんなことも屁の河童というように武は話を続けた。
「さて皆さん兵器に関してはプロフェッショナルであるあなた方は今の現状を
どう思いますか。女性しか乗れず、量産の糸口も掴めないISが主役となれば現行の兵器は廃れ、滅びるでしょう。しかもそれを使える自分たちは偉いという風潮を持った人間たちが乗れば国防は成り立たなくなるでしょう。この国を守った先人たちの歴史を消してもよいと思われますか?」
武の言葉は多くの者たちも共感した。
多くの人間の死と先人たちの悪戦苦闘してできた技術を廃れさせたくないという心はみな同じなのだ。
たとえ時代が代わろうとも。
武の言葉は、まだ続いた。
「私はこの国に住む友や愛する妻や子供達、そして未来を守る為の盾を
開発しました。この機体(J-06撃震)でございます。」
突然後ろからライトが付きそれを見るとそこには武骨ながらも勇ましさを持った機体であった。
彼らはこれもISなのかと思われたが武の一言でそれもひっくり返された。
「この機体撃震にはISコアではなくバッテリーを使って動いており男女両方とも使えます。」
彼らは、それに驚愕すると同時に希望を持てた。
これで女性権利主張団体を黙らせることができるという希望を持てたのだから。
しかし巖谷や赤穂副総理は、まだ難色していた。
「すまないが武君確かにこの機体には我々の願いをかなえてくれるだろう。だがこの機体にはまだ足りないものがある。それは実績だ。それを示さないと我々もこの機体を認められない。」
赤穂副総理は、そういった。
確かに兵器には一定の信頼がないと使えない。
かつて白騎士事件で実績を出したISがそうであったように
しかし武はまるで待ってましたかのように、悪戯する子供のような笑顔で
こう言った。
「確かに、信頼がないといわれるとそうでしょう。ですのでこの機体を使ってISと模擬演習を行いその結果で判断してください。」
「それでパイロットは誰が?」
武の提案に赤穂は誰がするのかと確かめた。
「戦術機からは防大入学予定で既に訓練をしているテストパイロットをそしてISのパイロットは!」
近年の情勢により軍学校入学者は決定した時点で特別訓練をするという風潮が出てきたのでその人間から出すというのだ。
そしてISパイロットも同じ人間だろうと思ったのであろう。
しかし武の放った一言は全員を愕然させたのであった。
「織斑 千冬です。」
「なにーーーー!!!」
文字道理天地が震えるほどの驚愕である。
次から戦闘シーンが入りますが稚拙な可能性があるので生暖かい目で見てください。