放課後のIS学園、第2アリーナ
既に席には2組全員と他クラスの人間、上級生がおり一夏達も席に座っていた。
そしてそこには唯依も同席していた。
「さてと・・・今回の戦い次第では作戦を幾つか変更しなければならないだろうな。だが〈マシュ・キリエライト〉のISの情報が分かるいい機会だ。」
「唯依、どういうことだそれは?」
唯依の言葉に一夏が反応してこう返した。
「彼女のデータは試験の時しか無くてな。然も本気になっていなかったから参考に
ならなかったんだ。」
「なるほどな。今回の試合で本気を出せば対抗策が練られるということだな。」
「そろそろ始まるな・・・ってあ、先ずは中国の代表候補生が来たぞ。」
唯依の言葉に一夏達がその方向を見た。
それは赤を基調とし各パーツに黒みがかった機体が出てきた。
「あれが中国の第3世代IS「甲龍〈シェンロン〉」か。」
その機体は色はさることながら肩のアンロックユニットに浮いている棘付き装甲〈スパイクアーマー〉と腕についている小型タイプの物が存在感を出し攻撃的なイメージを出していた。
「何か願いをかなえてくれそうな名前だな。」
「願うとき龍が出てくるのか?」
「いやその前に異星人がやってくるんじゃないのか?」
「皆何好きかって言ってるの?」
刃更、一夏、箒がそれぞれの感想を言うと唯依が呆れながらツッコミを入れた。
そして暫くすると反対側のアリーナから機体が現われた。
「あれがロタリンギア王国のISか」
「機体名は「ホワイト・パラディン〈白い聖騎士〉」という近距離型のISらしい」
「ホワイト・パラディン・・・」
その機体は右側をマントで覆ったような装甲をしその色合いからまるで御伽噺に出てくる龍と騎士の戦いを見ているようだった。
「マシュ・キリエライト。」
「何でしょうか?鳳 鈴音。」
突然開放回線〈オープン・チャンネル〉で鈴音がマシュにこう言った。
「今私に譲ってくれるんなら少しくらい痛い目に合うレベルを下げてもいいわよ。」
鈴音は既に勝っていたかのような態度でマシュに聞いた。
そしてそれを聞いたマシュはこう言い返した。
「知ってますか?そういうセリフを言う人は必ず痛い目を見ますよ。・・・それに私はそこまで愚か者ではありません。」
マシュは鈴音にそう言った後鈴音はサラにこう言った。
「ねえ、知ってる?ISの絶対防御って完璧じゃないのよ。シールドエネルギーを突破すればあんた自身もダメージを受けるのよ。」
「知ってますよそれくらい、しかし人間はそうなってでも成さねばならない目的があるのです。そして私の目的は只1つ・・・あなたを倒し、その自分勝手な思考を改めさせることです!!」
「!!行ってくれるじゃないの!!あんたを叩きのめしてやるわ!!!」
そしてそれぞれ所定の場所に着くとカウントダウンが始まった。
-5-鈴音が青龍刀のような武器を出した。
-4-マシュが西洋剣を出してきた。
-3-スラスターがうなり始めた。
-2-観客が息をのむ音がしたように聞こえた。
-1-それぞれ構えた。
-0-『試合開始!!』
そして龍と騎士の戦いが始まった。
「さあ、願いを言え。」
それじゃ駄神が仕事できるようになりますように
「これ以上はいやーー!!」