鈴音が2組のクラス代表である「マシュ・キリエライト」に宣戦布告したことで
学校中が噂でもちきりだった。
「ねえねえ聞いた?」
「え、何が?」
「2組で決闘するらしいよ?」
「え、今度は2組が?誰と?」
「転校生の鳳 鈴音がクラス代表のマシュ・キリエライトによ。」
「え!いつ?」
「今日の放課後。」
「じゃ行かなきゃ。」
その噂は一夏達にも届いた。
「鈴の奴何してんだ?」
一夏は刃更達と食堂に行きながら鈴音の行動に呆れていた。
「で、どうすんだよ一夏?行くのか?」
刃更が聞くと箒はこう言った。
「どちらが勝っても私は情報が得られるからいいがな。」
箒は一夏の勝利のための情報が取れるとぶれなかった。
「ま、どっちにしても行かないわけにはいかないな。」
一夏はこの決闘を見に行くことにした。
そして一夏達は途中で唯依も誘って食堂に行った。
因みに一夏と刃更は日替わりランチ、箒はきつねうどん+いなり寿司、唯依は蕎麦といったメニューである。
すると彼らの前に鈴音が立ち塞がるようにそこにいた。
「待ってたわよ、一夏!」
「いや何で待ってんだよ鈴、麺が伸びるぞ。」
「あんたが早く来ないからでしょうが!!」
「知るか。待つ約束してないのにそんなことするか。」
鈴音の文句に一夏は素知らぬ顔で返した。
すると一夏は鈴音に懐かしむように言った。
「それにしても3年前に分かれたきりだからなー。叔父さんと叔母さん元気か?」
「あー2人とも元気だけどね・・・」
鈴音が急に言いづらくなったので一夏は話題を変えた。
「そういえば鈴、何時から中国の代表候補生になったんだ?」
「ああ、手紙にも書いたけど私去年中国に帰った後お母さんが『やってみない?』って言われて参加したらあっという間に。」
「ああ、そうなんだ。」
如何やら鈴音は天才肌らしい。
「ところで一夏、そこの人達は誰よ?」
鈴音は刃更達の方を見て聞いた。
「ああ、紹介するよ。鈴も知っていると思うけど俺と同じ男性IS操縦者の東城 刃更そんでこっちのポニーテールの女が前に話した俺の幼馴染の一人の篠ノ之 箒、んでこっちのショートカットの方が俺がお世話になっている〈篁技研〉の娘さんの
篁 唯依だ。」
「東城 刃更だ。生徒会に所属してるがよろしくたのむぜ。」
「よろしく刃更、私の事も鈴音で良いわよ。・・・んであんた達が・・・」
突然鈴は親の仇のように2人を睨みつけた。
「初めまして鳳 鈴音、私は一夏の【セカンド幼馴染】篠ノ之 箒だ。」
「そして私がついこの間まで【一夏と同居していた】篁 唯依だ。」
「「よろしく頼もう。」」
3人の間に何やら火花が散ったと同時に唯依の言葉に鈴音は
顔を引きつらせてこう言った。
「ちょっと一夏、どういうことよ!!同居ってどういうことよ!!!」
鈴音は一夏に詰め寄って聞くと一夏は鈴音にこう説明した。
「いやさ唯依の実家って京都だからさ、機体のテストパイロットになった時に
色々苦労するだろうってことだから一緒に住まないかって話があったんだよ。それで唯依の実家に居候することになったんだよ。それに同居って言ってもお互い1人部屋があったから大丈夫だって。」
「ふーん、それならいいけど。」
一夏の説明に納得したのか鈴音は席に座ると唯依はむすっとした顔で一夏を睨みつけていた。
「(ま、一度だけ一緒に寝たけどな。)」
一夏はあの時唯依と一緒に寝たときのことを思い出した後唯依の胸元を見た。
元々大きかったのが拍車がかかり今では同じ3組のクラス代表でもある
「ヴィシュヌ・イサ・ギャラクシー」と同じぐらいになっている。
しかし一夏は唯依から目を背けた後鈴音にあの噂を聞いた。
「なあ鈴音、こう言っちゃ何だけど来年じゃダメなのか?相手を押しのけてまでクラス代表になっても全員が納得するかどうかわからないぞ。」
一夏は今回の注意点のことを聞くと鈴音は不敵な笑みを浮かべてこう言った。
「いやよ。私だって意地があるんだしそれにあたしが勝つよ。強いんだもん。」
「「((そう言ってこの学園から出て行った奴がいるんだけどな・・・))」」
一夏と刃更は嘗てこの学園にいた元イギリス代表候補生「セシリア・オルコット」を苦笑いで思い出しながらそうならないように祈った。
これって・・・フラグだよね?