一夏達のパーティーが終わった午後10時過ぎのIS学園のゲート前
「やっと着いたわIS学園!!」
ゲート前に小柄な体をした黒髪ツインテールの少女が大声でそう言った。
「えーと、受付場所は・・・本校舎1階総合事務受付室って何処よそこ!!」
ポケットからくしゃくしゃの紙を取り出すと誰もいないのにツッコミを入れた。
「あーもー、面倒だから空飛んで探そうかな・・・いや、やめよ星刻から・・・〈もし使ったら・・・楊に報告するからな〉って言われてるしなー。」」
この少女何言っているんだと普通なら思うだろうがこの少女の右手にある黒のブレスレットが機械的なことからこの少女もまた専用機持ちである事が伺える。
しかし直前になって自分によく気にかけてくれる男からの忠告で思いとどまった。
(どちらかと言えば苦手意識のある女性に報告されるのが嫌だからだ。)
「どこかで誰かいるかな?」と人を探しいると・・・
「しかし刃更、あの時の楯無さんの顔、笑えたなー。」
「確かにな。後で新聞部の人に写真分けてもらうか。」
「!!」
その少女は声のあったほうへと行くとそこには男子が2人おり1人は
自分が会いたかった男である。
すると少女は物陰に隠れて窓を鑑代わりにして手入れしていた。
「(あたしってわかるかな?3年ちょっと会わなかったけど・・・駄目よ私!
女は度胸って言うじゃない!!)」
そして少女は意を決して前に出ようとした瞬間・・・
「しかしあれはやりすぎだぞ東城、幾ら楯無さんに色々悪戯されていたとはいえ恩人だぞ。」
「まあいいじゃない箒、世の中因果応報と言うのがあるからさ。
そう思えばいいじゃない。」
「(誰かしらあの人たち?)」
少女は彼らを見て何物かと思い聞き耳を立てていると・・・
「しかしクラス代表かー。なった以上は有言実行だな。」
「ああ、頂点だよな。」
「一夏、微力だが手伝うぞ。」
「私は違うクラスだが応援してるぞ一夏。」
「(誰あの女のこ、なんであんなに親しそうに名前で呼び合っているの?)」
少女の中で冷たく暗い感情が芽生え始めていた。
それからしばらくしてやっと総合事務受付で手続きをした。
「それじゃあ手続きはこれで終わりです。ようこそIS学園へ、鳳 鈴音さん。」
「ねえ、織斑一夏って何組?」
少女、鳳 鈴音は受付の人に聞いた。
「ああ、あの噂の子ね。1組だからあなたの入る2組の隣だけどそれが何?」
「2組のほうは?」
「クラス代表ならもう決まっているけど。」
「名前は・・・」
「え、どうするの?」
鈴音の態度がおかしいので事務員が質問すると鈴音はこう言った。
「代表譲ってほしいなって思って・・・(# ゚Д゚)」
また嵐が来る。
嵐の前はいつも静かだ。