だけどね優先順位がある奴ってめんどくさいよね。
その次の日の朝1組の教室では2日前に行った試合でもちきりだった。
「この間の試合凄かったねー。」
「うんうん特に織斑君と東城君の試合は最高だったよー。」
「これってあたし達もああなれるってことだよね?」
「その為には鍛えておかないとね。」
「それにしてもオルコットさんの試合は酷かったねー。」
「ああ確かに、最後なんて屑なところだったよねー。」
「ああいうのが貴族(笑)なんだろうねー。」
「あははは、笑えるーwwwww」
「そういえばオルコットさん、見ないね?」
「恥ずかしくて出てこられないんじゃない?」
「そっかー。あんな試合だとね?」
「ねー。wwww」等と少女達が言っている中当の本人達はと言うと・・・
「刃更、大丈夫か?」
「疲れた・・・」
机の上で突っ伏している刃更を心配する一夏がそこにいた。
「まあしょうがないって、専用機を持つのに必要な事だからな。」
「それでもよ・・・100枚近い資料にサインするだけでも大変だったのに終わったら
楯無先輩と間髪入れずにトレーニングって何の拷問だった話だよ。」
如何やら精神・肉体的に疲労しているのだろう。
「終わったら終わったでシャワーしてたらあの先輩がスク水で入ってくるから
尚更疲れたぜ。」
それがとどめだったらしい。
「ああー、ご愁傷様。」
一夏はもうかける言葉すらないほど憐れだったのだ。
すると千冬と山田先生が一緒に教室に入った途端全員が席に座った。
すると山田先生が黒板型ディスプレイから名前が出た。
「はいこのクラスのクラス代表は織斑 一夏君に決定しました。あ、『一』繋がりでいいですね。」
すると一夏は机から立ち上がってこう言った。
「ちょっと待ってくださいよ織斑先生、俺辞退するって言いましたよね!」
すると千冬が一夏にこう言った。
「馬鹿者、刃更は生徒会に入っていて無効の為お前しかいないんだ。選ばれたものとしてその役目ちゃんと受けろよな。」
そして一夏はぐうの音も出ずそのまま座った。
その後クラスメイトに1人が千冬に聞いた。
「あの先生、オルコットさんは?」
すると千冬は全員に向けてこう言った。
「オルコットについてだが、奴は刃更との戦いの時に不正を行った事と今回起きた問題の責任追及のため・・・退学になった。」
その言葉に生徒全員が小さな声でこう喋っていた。
「え、不正って?」
「つまりオルコットさんはインチキしてまで勝ちたかったってこと?」
「うわ、最低人間の風上にも置けないよねー。」
「貴族(屑)だねwwww。」
がやがやと音が大きくなってきたので千冬両手を叩くと全員にこう言った。
「いいかよく覚えておけ?代表候補生は専用機がもらえることもあるが1つ言おう・・・候補生ということはまだ替えが存在することだ!!そいつが何かしらの問題が起きない限り替わることはないが問題を起こした奴は本国でもどのような罰があるか私にもわからない、だが国家の顔になるということはその顔に泥を塗る時点でそいつは
社会的に抹消されるだろう。いいか国家代表生になりたければそれなりの覚悟と責任を伴うからお前たちもそういう風になるな!!!いいな?」
「「「「「はい!!!!!」」」」」
千冬の言葉に全員が顔を強張らせて大きく返事した。
「それでは授業を始める。」
責任を取るのは生半可なものではない。
そしてその責任と言う重圧の重さは罰の重さとも比例する。