しかし彼女の未来は夜よりも暗い闇の底
試合が終わった次の日の朝日がまだ出るか否かの黒い空が白澄み始めたころIS学園にある物資輸送船にあるヘリポートに千冬と山田先生ともう1人いた。
そのもう一人は轡木 十蔵と言い千冬たちも年を取っておりもう70歳近いのだが背筋がちゃんとしており堂々とした態度をとっていた。
暫くするとヘリコプターがこちらに来ているのが分かり周りには
ISが護衛していたのだ。
そしてヘリが着陸した後スライドドアから少し優しそうな顔をした
金髪の男が下りてきた。
「これはこれは轡木様、この度は我が国の代表候補生が失礼を働いてしまって
申し訳ない。」
「いえいえ、この度のことでそちらもあちらこちらとお忙しい中引き渡しのご協力していただきありがとうございます。」
轡木に挨拶している男はイギリス大使館筆頭「ワーグ・クロイツァー」と言い今回の騒動に伴い職員全員を一度本国に帰還させることが決まっておりその序にセシリアを護送するという罰ゲーム的な役割を背負わされたのである。
ワーグは轡木と少し話した後千冬に向かってこう言った。
「織斑さん。この度は我が国の代表候補生が不躾な態度をとっただけではなくあなたの弟さんにまで迷惑掛けたこと申し訳ない。」
「いえいえ、こちらも彼女を止められなかったのでお相子です。」
そしてワーグはこう聞いた。
「それでセシリア・オルコットは?」
「地下にある懲罰部屋部屋にいます。夜遅くまで「出せ」とうるさかったですよ。」
それを聞くとワーグは蟀谷を抑えてこう言った。
「あのバカは、自分のした行いがどれほどのことかまだ理解してないのか?・・・
子供でも分かる事だぞ。」
暫くするとワールド・ゲート溜息を尽きながらこう続けた。
「それでは仕事に入りましょ。」
セシリア・オルコットが入っていた部屋は便器はプラスチック製のため壊れてなく、ベッドも布団と一体化しているため首吊る心配がないタイプなのだがそれはボロボロに引きちぎられてセシリアはその上に寝そべっていたのだ。
そして部屋から誰かが入ってきた音が聞こえたのでセシリアは眠気眼になって部屋の外を見ると同郷の男性が来たので誰なのかと思っていた。
「セシリア・オルコット、迎えが来たぞ。」
「誰ですあなたは?」
セシリアは上から目線で聞くとワーグは「私はイギリス大使館筆頭〈ワーグ・クロイツァー〉だ。」
セシリアはそれを聞くといきなり近寄りこう言った。
「あのワーグさん。私の弁護をお願いできますか?もし原型などをしてくれるんならあなたを貴族階級にするよう便宜を・・・」
「私がここに来たのは只1つ・・・君を本国に連行することだ。
セシリア・オルコット。」
さらにワーグはこう続けた。
「君は代表候補生でありながら他国を侮辱し、勝つために相手を殺そうと考え、剰えここにきて助命を懇願するのは我が国の貴族の誇りのなかで最も基本的な言葉〈ノブレス・オブリージュ〉すらも汚す行為、イギリス王室までをも泥に塗らす
その行為は最早・・・万死に値する行為!!君の処分は貴族会議も含めたものとなるだろう。覚悟したまえ!!!」
「ひっ!」
ワーグの言葉にセシリアは断頭台に連れていかれるのと同じものだとわかり
恐怖した。
その後セシリア・オルコットの退学手続きを済ました後朝日が顔を出した時彼女は暴れないように薬を打たれて眠らせた後ワーグ共々ヘリで空にへと向かった。
その後彼らは今日の用事をするため少し早い朝食を摂りに行った。
そしていつも通りの1日が始まる。