刃更は一夏と戦った時の反省点を楯無と話し合っていた。
「いい刃更君、今回の敗因は機体との相性、そして君と一夏君との実力の差によるものってところね。それにしてもまさか剣戟の応酬で終わるだなんて君たちってどこの剣客浪漫譚なのよ。」
「いや楯無先輩、俺達あの登場人物みたいに人間捨てていませんから。」
楯無の言葉に刃更は苦笑いで返すと楯無は咳き込んでこう言った。
「後はセシリア・オルコットだけね。相手は先刻の戦いで慢心がないって可能性があるからしっかり頑張るのよ。
「わかってます。それにあいつは1発ぶん殴らなきゃいけないんでね。」
刃更はそう言うとビットにへと向かった。
そして刃更がビットに出た後楯無は直ぐに観客席に向かった。
一方一夏はと言うと・・・
「一夏、こっちだ。」
「速くしないと席埋まるぞ。」
箒と唯依が一夏に場所を伝えると一夏は声の場所にへと向かい座った。(因みに一夏は箒と唯依の間)
すると一夏は唯依の隣にいる少女を見てこう聞いた。
「唯依、その人は?」
「ああ紹介するぞ一夏、彼女は私と同じ3組のクラス代表にしてタイの代表候補生のヴィシュヌ・イサ・ギャラクシーだ。」
「こんにちは織斑一夏君、私が先程紹介してもらったヴィシュヌ・イサ・ギャラクシーです。よろしくお願いします。」
「ああわかったよ、ええとヴィシュヌさんでいいかな?名前が長くて・・・」
「いいですよ。私も一夏って呼びますから。」
2人は自己紹介するとお互い握手を交わした。
そして一夏はヴィシュヌに対してこう聞いた。
「ヴィシュヌさんはどちらが勝つと思いますか?」
するとヴィシュヌは少し考えてこういった。
「機体の相性で言うならば東城 刃更さんでしょうね。レーザー兵器を湾曲させる
となるとオルコットさんは攻撃方法がミサイルでしか対応できませんしね。」
ヴィシュヌの予測はここにいる誰もがそう思うだろう。
さらにセシリア・オルコットは接近戦した試しがなく十中八九遠距離特化型であると確定しているのであった。
そして刃更がビットから出て暫くするとセシリアが「ブルー・ティアーズ」を纏ってきたのであった。
刃更とセシリアが相まみえる中刃更はセシリアにこう言った。
「ようセシリア、体の調子はどうだ?」
「ご心配ご無用ですわ。ご覧の通り完全回復いたしましたしもうあなた達を小物と思ってかかりませんわ。最初から蹂躙してあげましてよ。」
刃更の言葉にセシリアは侮辱の意味を込めて返した。
するとアリーナの電光掲示板にカウントダウンの表示が出てきた。
それぞれが武器をコールするとお互い身構えた。
そして0になった瞬間セシリアのロングレンジレーザーライフルが光り輝き・・・
「落ちなさい。イエローモンキーが!!」
次回から戦闘開始!!